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120話 王太子は、仲間を大切にする人なんです

 先ほど、王太子のレオナール王子が、私のはとこの立場を紹介しました。

 春の国の東地方、キハダ染め産地の正統な領主だと。

 その直後、レオ様のはとこ、医者伯爵家のローエングリン王子が口出ししてきましたよ。


「ちょっと、レオ。東地方だけへのアピールは、見過ごせないね」

「医者伯爵家は、中立の王族だろうが」

「中立だから、割り込むんだよ。さっきの言い方だと、東地方の貴族にしか利益が見当たらないからね。

そもそも、医者伯爵家は、西地方の貴族だった。そして、自分(ぼく)の母上は南地方の子爵家出身。

自分が西と南地方の味方をするのは、当然なわけ」

「何が言いたいんだ? お前の説明は、回りくどくて、よく分からん」

自分(ぼく)の婚約者のオデットは、ジャック殿と同じ祖先を持つって、主張したいの」

「そうだな。ジャックも、オデットも、父方のひいおじい様のおばあ様が北の侯爵出身だからな。

だが、オデットの方が、善良王の血筋が濃いぞ。父方のおばあ様は、善良王の直系子孫、湖の塩伯爵の出身だ。

その上、オデットの母上、 雪花旅一座の座長の血筋には、善良王のひ孫の姫が嫁いでいて、春の国の古き王族だった。

ゆえに、現在の春の国で、善良王の血筋が一番濃い者は、現在の王族ではなく、古き王族の血を持つオデットたち五人姉弟になる」

「……いや、自分は血筋の話をしたい訳じゃなくて、親戚関係の話をしたかったんだけど」

「血筋じゃなかったのか? 僕があれほど、熱く語ったのに!?」

「うん。『善良王レオナール様』の名前を受け継ぐレオが、善良王のことを熱く語るのは、いつものことだから聞き流しておくよ。

それにオデットが、善良王の直系子孫なら、自分(ぼく)も直系子孫になるんだけど。

オデットと同じように、父方の祖母が、善良王の直系子孫だからね。

まあ、春の国の常識なら父方の祖父の祖先しか見ないから、オデットは平民の農家の子孫ってしか取られないわけだけど。そうだよね、父上?」


 ひょいっと、王宮医師長殿を見る、軍師の家系の王子様。

 一気に眉間のシワを濃くして、気難しい顔になった父親は、忠告します。


「ローエングリン、北の新興伯爵家のことを、悪し様に言うでない。雪の国の使者が、我が王宮に滞在中だ。

あの者たちの耳に入れば、雪の国の王家が『血筋を侮辱された』と抗議してくる。

オデットは、雪の国の王位継承権を持つ、れっきとした雪の王家の血筋なのだ」

「抗議だけで済むわけ無いじゃん。雪の国の東西の公爵が、軍隊率いて攻めてくるって」


 親子の会話に割り込む、はとこ。軍事国家の王子の雰囲気をまとっていました。


「四年前、雪の国が攻めてきた理由は、雪の王家の血を持つ北地方の貴族を、俺たちの親戚を春の国が見殺しにしたからだ!

北地方の最後の貴族、俺たちが生き残っていたから、かろうじて春の国は存続できたこと、忘れるなよ!」

「ジャックの言うとおりだよ。

僕らが春の国を見限り、貴族の爵位を返した瞬間から、僕らは雪の王族を名乗ることができる。

雪の王家で最も古き分家王族、南の公爵の血筋としてね」


 はとこの味方を始める、うちの弟。……このおバカさんども!

 対抗するように、ロー様が口を開きましたよ。あぁ、言い争いが、泥沼化する予感です。


「二人とも、それは医者伯爵家にも、当てはまるって、理解してる? 自分(ぼく)の白銀の髪が見えるよね?

我が医者伯爵家の始祖は、元々西国の分家王族だったの。医学の知識を求められ、春の国へ一族揃って、移住してきたわけ。

だから、うちを侮辱するってことは、西国の王家の血筋を侮辱するってことだよ!」


 医者伯爵家には、西国の王族の特徴、月光のような白銀の髪か、生き生きした葉っぱを思わせる、緑の瞳が多く誕生しています。

 先代当主であるロー様のおじい様や、現当主のロー様の父親は、緑の瞳を。

 次期当主のロー様は、白銀の髪を受け継ぎました。

 春の国の一員になって、何百年も経ちますが、未だに祖先の特徴を持つ者が生まれてくるのです。


 ゆえに、西国の王家は、血筋関係が薄くなってしまったはずの医者伯爵家を、今も特別視しております。

 西国の王家の色を受け継いでいる血筋が、西国には少なくなったからでしょうね。

 将来的に、医者伯爵からも花嫁を貰うことを、考えているかもしれません。

 少なくとも、塩の採掘権を持つ、ロー様とオデットの子孫がお嫁に行くことは無いですけど。


「調子に乗るでない! このうつけ者が!」

「王宮医師長殿、うちの弟たちにも、黄金の右手をお願いします。

父親の偉大さを分からせるために、是非ともロー様と同じものをお願いします!」


 ロー様の父君が、出来の悪い息子に「親父の鉄拳」をしようとしたので、すかさずお願いしました。

 その直後、廊下に三つの悲鳴が響いたのは、言うまでもありません。


「よろしいですか? 東国には『地震、雷、火事、親父』と、この世で恐ろしい物を言い表す言葉があります。

この世の中で、二つの恐ろしいもの、『親父殿にカミナリ』を起こさせた、自分達の未熟さを反省しなさい!」


 頭を押さえて、悶絶する三人に、冷たく言い放ちました。


「良かった……僕は無しだ」

「はい。レオ様は、先ほど王宮医師長殿に、後で話があると言われておりましたので。

おそらく、そのときに、国王陛下も同席され、国王陛下から黄金の右手を頂戴すると思います」

「ゲンコツ確定じゃないか!」


 安堵するレオ様に冷静に受け答えしたら、レオ様は両手で頭を覆って、将来の不幸を嘆きました。


「えーと、どこまで話したっけ……。あ、親戚の話か。

とにかく、ジャック殿と自分は、将来の親戚になるって、言いたいんだよ!

レオの言葉を借りると、王家の血筋を濃くもって生まれてくる自分の子供とも、親戚になるよね?」

「……そうだな」

「だから、我が家と縁続き……自分のおじ上や、いとこたちの花嫁に迎えた家々も、全部ジャック殿の親戚回りになる予定だって、言いたいの。

んー、ここにいる貴族だと……財務大臣の補佐官とか。彼は、いとこの花嫁の父上ね。

そんなわけだから、西と南地方の貴族たちも、ジャック殿をよろしく」


 ショボくれる王太子をはた目に、涙をこらえて王家の微笑みを浮かべる、ロー様

 将来の親戚関係を改善するために、痛みを我慢して笑っているのが、丸わかりです。

 差し出された右手を、同じく涙をこらえながら、ジャックは握りました。

 できた貴族たちは、やんちゃ坊主たちのタンコブを、見て見ぬふりしてくれましたよ。


 ……さすが、軍師の家系ですね。ロー様は将来のために、敵対心を見せる相手とも手を結ぶと。

 雪の国へ留学中のジャックも、視野は広いので、瞬時に損得勘定し、渋々手を握ったようです。


 ロー様の目的の一つは、医者伯爵家の味方を増やすこと。

 もう一つは、年若いジャックを守ること。


 医者伯爵家に花嫁を送り込んだ世襲貴族や、その親戚たちは、ジャックに嫌がらせがしにくくなります。

 もしも、ジャックに敵対心を露にすれば、オデットの機嫌を損なうでしょう。

 分家王族、医者伯爵家の将来の当主夫人に、そっぱを向かれることになります。

 医者伯爵と懇意にしている貴族からも、そっぱを向かれる予想ができますよね。


 医者伯爵は、貴族から成り上がり、王族になったとはいえ、王族は王族。

 ついでに言えば、王太子が強調したことにより、医者伯爵家の次期当主夫人は、由緒正しい王家の血筋と、ここにいる貴族たちは、洗脳されてしまいましたからね。

 血筋を重視する世襲貴族にすれば、我が家の血筋をおとしめる発言は、不用意にできなくなるわけです。

 王太子以上に、善良王の血筋を受け継ぐ子供たちですからね。


 ぼんやり、そんなことを考えていたら、頭をなでながら、弟が心配そうに声をかけてきました。


「……姉さん。明日から、大変そうだね?」

「そうですね。私が一年以上隠してきた、『湖の塩伯爵の血筋』を、ここにいる王子様たちが、バラしてくれましたからね。

春や雪の次期王妃に担ぎ上げられないように、『平民の農家が貴族に成り上がった家の娘』として振る舞ってきたのが、全部台無しですよ!

おまけに、さっきあなたたちが、敵対心をあおることまで言ったから」

「だって、今日の王立学園で、僕らほど王家の血を持たない貴族が、僕のこと下等な血筋って、呼んだんだよ!?

さっき、アイツの父親を見て、思い出して腹立ったから……」

「ほおっておきなさい。少なくとも、その者は入試首位や、入学直後の学力テストで首位を取ったあなたより、頭が悪いのでしょう?

努力しない者は、頭が悪く、武術もできず、血筋や爵位しか、自分を誇る材料が無いので、つまらない見栄をはり、負け犬の遠吠えしか言えず、他人をおとしめることしかできないのです。

これらは、人間の最下層に当たる振る舞いなので、絶対にしてはならないと、おばあ様は言っておりましたよ?

ミケランジェロは、何も気にせず、実力を身につけ、向こうの認識を(くつがえ)してやりなさい」

「僕が実力を見せても、やっかみを言うヤツは、言うって!

首位とった時も、姉さんが王家の権力を頼って、不正したんだろうって言われたから!」

「おかしな事を言いますね? 王立学園に王家の権力が働くなら、去年在学していた王女、ファム嬢が首位になれるはずですよ。実際は、常に学年の半分以下の成績でした。

それに在学中の王子、レオナール様とラインハルト様も、全教科満点で、同率首位のはず。

ですが、実際はどちらかが首位を取り、もうお一人は二位になっています。

そこにいるローエングリン様は、在学の三年間、全教科満点で首位しかとったことが無いから、そのような噂が生まれたのでしょうね」

「……姉さんも、満点の首位じゃなかった? 満点取れないのは、テストの最中に医務室行きになっている、長時間のダンス試験だけだよね? だから、不正って言われたんだよ!」


 私がなだめても、弟ミケランジェロの不満は止まりません。

 よっぽど悔しかったのでしょう。

 おそるおそる、ロー様が口出ししてきました。


「えーと、姉君。国語や歴史は、塩伯爵家が得意とする学問だから、塩伯爵の姫であるおばあ様から習ったんだよね?」

「はい。歴史は、一学年上のレオ様たちと同じ試験を受けられるくらい、自信があります」

「じゃあ、法律、政治理論、数学は自信ある?」

「領主なら、全部必須科目ですよ? 法典書の内容は、すべて暗記しています」

「ここで言って見せて」


 ロー様に請われるまま、法典書の序章をそらんじて見せました。

 しばらくすると、死んだ魚の目になったレオ様が、止めましたけど。


「もういい! アンジェの実力は、分かった!

お前が地理に詳しいのは、母上の影響だよな?」

「あっ、はい。母は、生まれた直後から、十四才で雪の国へ留学するまで、世界各地を雪花旅一座として、回っていましたからね」

「芸術関係も、母上のおかげだよな?」

「はい。ダンスや音楽、古典文学は、雪花旅一座のお家芸です。生まれた頃より、英才教育を受けていました。

貴族令嬢に必須の刺繍も、流行の模様を作るのは、雪花旅一座の娘なので、これも母譲りでしょうね」

「外国語に関しても、僕のおじい様の親友、言語学者が雪の国の言葉を教えたから、実力は折り紙つきだ。

これで、田舎育ちで最低限の教育しか受けていないアンジェが、満点取れる理由が判明したな。教育係が、我が国で最高の人材ばかりなんだ。

おい、ミケランジェロを愚弄した上、春と雪の王家の血を持つ者を『下等な血筋』と呼んだ愚か者の父親。お前だ!」


 仏頂面で、指差す王太子。人混みが慌てたように一気に割れて、一人の大人の会計員があぶりだされました。


「どうも、ミケの様子がおかしいから観察していたら、お前を気にしていた。

さっき、血筋を侮辱されたとミケが訴えたとき、明らかにお前を見ていたぞ。

下手に取り繕ってもムダだ。王立学園での、お前の息子の発言を調べれば、すぐに真相は判るからな!」


 王太子は悪あがきを封じます。西地方の会計員は、心当たりがあるのか、すぐに平謝りして、慈悲を請いました。


「……法務大臣たちの処分を知っていて、まだ北の伯爵を『下等呼ばわり』するなんて。

ああいう、思慮の浅い大人になりたくないよなぁ?」

「うん。だいたい、王宮勤めの役人なら、北の伯爵が雪の王位継承権持つくらい、知ってるもんだろうに」

「そうそう。四年前の外交文章をチェックしてれば、雪の王位継承権のことくらい、すぐに分かるって。

王位継承権を持つってことは、確実に王家の血を持つのに」

「大陸の覇者を敵に回そうとする度胸には、おそれいったよ。

お家断絶一直線なこと、跡取り息子として、絶対にできないからさ」


 廊下の片隅でのんきに話す、仲良し四人組の会計員見習いたち。

 王家御用達のレストランで、法務大臣補佐官見習いが没落する様子を見た、会計員見習いたちは率直な感想をもらしました。

 仲良し四人組の父親たちが、頭を抱えています。彼らは、後でゲンコツをもらいそうですね。


「王位継承権なんて、政治の基本だよ。王立学園で最初に習ったのにさ。良い年した大人が、あんなことも知らないなんて」

「内務大臣の所じゃ、就職すらできないって。財務大臣の所は、緩くてうらやましい」

「どっちにしろ、クビだろう? 雪どころか、春の王家までバカにしたんだから」

「善良王様の子孫を、下等な血筋と呼ぶなんて、信じられないよな」


 隣にいた事務官見習いたちも、軽く相づちを打ちます。完全に王立学園の教室のノリですよ。

 見習いたちは、三か月前まで王立学園に在籍していましたからね。


「君たち、丸聞こえだよ。ここは王宮であって、王立学園じゃないからね。

同級生のよしみで、今回は見逃してあげるけどさ。次からは、気をつけるんだよ」

「ローエングリン様、申し訳ありません!」


 気がついたロー様が、元同級生たちに声をかけます。

 見習いたちは、背筋を伸ばして紳士の礼をし、謝罪しました。



 ロー様が年齢を重ねたような、ダンディな声が廊下に響きます。

 平謝りする西地方の会計員を、威圧していました。


「子供は、親の鏡と言う。子供の言動は、日頃の両親の言動そのものであり、教育の賜物だ。

なにより、子を持つ親として、そなたのような者に育てられた子供が、不憫(ふびん)だ!

このような低俗な者が、栄えある西地方の貴族とは、嘆かわしい。

元西地方の貴族として、見過ごせぬ。西の公爵へ相談するゆえ、大人しく沙汰(さた)を待つが良い!」


 眉間にシワをよせ、気難しい顔をする、医者伯爵の当主。

 激昂という表現が似う口調で、最終通告を突き付けました。


「……姉さん」

「ミケ、父親の世界は、父親にしか分からないのです。私たちが出る幕ではありませんよ。

そして、ミケランジェロのせいでも、ありません。

あの人は、自分の巻いた種を、刈りとるときが来ただけです」

「分かったよ。でも、お父さんなら、怒ってくれたかな?」

「お父様なら、即座に決闘を申し込んでいるでしょうね。

王家の血筋を侮辱されて、黙っている人ではありません。

春の国の王族すべての名誉を背負い、剣と弁論二刀流の決闘を戦いぬき、すべてにおいて完璧な勝利をおさめますよ」

「それもそうだね。僕のお父さんだもん♪」

「俺にとっても、尊敬すべき親父の一人だぜ、ミケ!」

「うん、そうだね!」


 弟たちはボソボソと話しかけて来ましたが、最後は笑顔で納得しましたよ。


 父親って、子供にこういう夢を見せる存在ですよね?

 私たちの場合は、もう父が居ないので、想像するしかできないのですが。 




●レオナール


春の国の王太子。国王の一人息子。

アンジェリーク秘書官の弟や妹たちと、兄弟ごっこをして遊ぶ、一人っ子王子様。

春の国の英雄、六代目国王の善良王から「レオナール」の名前を受け継ぐ。


恋愛結婚した両親やおじ夫婦を持つため、恋愛結婚を目指すロマンチスト。

恋人ができたら、一緒に星空を眺める、木陰で膝枕してもらう、満月の夜にバラ園を散歩する、などの夢をたくさん持つ。

基本的に、紳士的な「白馬の王子様」で、貴族や国民には通っている。

同世代の春の王子三人の中では、抜きん出たカリスマを持つため、王太子の地位は揺らがない。


秘書官いわく、本性は腹黒の策士。

自分の理想の未来のために、策を張り巡らせ、実現する行動力を持つ。

実力主義で、血筋よりも、個人の能力を重視し、即位に向けて幅広く人材登用中。



・名前の元ネタは、イタリアの芸術家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」より。

「万能人」レオナルド・ダ・ヴィンチは、イタリア出身だが、亡くなる三年前にフランス王 フランソワ1世に招かれて、フランスで生涯を終えた。


レオナールは、「レオナルド」をフランス語にした場合の呼び方。

意味は、勇敢な獅子らしい。

芸術家からの連想で、この小説のレオナールは、ロマンチストに。



・一番のモチーフは、もちろん「レオナルド・ダ・ヴィンチ」

逸話を調べると、天才すぎて、小説内では、ほとんど天才ぶりを再現できないのが残念……。

本物は美男子のはずなのに、どんどん三枚目になるのは、なぜなのか?


他のモチーフは、「悪の組織のボス」

可愛い子が大好きで、目移りしてドジを踏んだのも、お茶目なボスの条件かもしれない。

少なくとも、春の国民たちや、アンジェリーク秘書官の弟妹からは、信用され、愛されている。



・運命を信じ、赤い糸を追い求める王子様の恋の歴史


春の王女ファムとルタ子爵令嬢を婚約者候補に選ぶ


→逆ハーレムを作られ、裏切られる。

軽い女性不信に(性別を超えた親友のアンジェリーク秘書官は別)


→二人の婚約者候補の資格剥奪。

新しい婚約者候補たちを選ぶ。


→将来の王妃筆頭候補、クレア侯爵令嬢を口説こうと頑張る。

額に口づけたら、突飛ばされる。抱き締めようとしたら、みぞおちに肘鉄され、意気消沈。

女性不信を深める。


→軽い気持ちで、アンジェリーク秘書官のほっぺに口づけたところ、真っ赤になって腰を抜かされる。

人生初の女の子の反応に、大いに驚く。


→抱き締めても肘鉄しない、アンジェリーク秘書官を、 クレアを口説くための練習に、 強制的に付き合わせる。


→練習を重ねるうちに、心変わり。

恋愛経験皆無のアンジェリーク秘書官のような、初々しい娘が自分の好みだと気づく。


→ アンジェリーク秘書官にターゲットを変え、暗躍を始める。

「理想の嫁が居ないなら、純真無垢な娘を、自分好みに育てて、嫁にすれば良い」と悟りを開いたとの本人談。

(親戚の秘書官いわく、外道の考え)


※悪の組織のボスゆえ、外道なのですよ。


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