前へ目次 次へ 33/37 雨瓦BAD②青し紫陽花 生け贄になれば雨瓦君が救われる。 そういわれて、私は――― 「わかった生け贄になる」 私が生きていても役にたたない。 雨瓦君のように優しい人に生きてもらいたい。 「そんなのダメだよ」 「雨瓦君!?」 「やっぱり君の寿命を削ってまで僕は生きたくなかったから」 「私の命くらいあげるから…」 「ありがとう…大好きだよ」 まるで人形のように冷たくなって、肌は青ざめていた。 いまはただ目を伏せて、夢へ堕ちよう。 もう一度彼と会う日まで。