共通②A行きつく先は同じ
日曜日、いつも通り花屋に行こうと思っていると、目立つ金髪の男を見つけた。
スルーして急いだら、向こうが私に気がついた。
「ライトシェイド」
なぜ榊と一緒ではないのだろうか?
まあ初めて会ったときもそうだったか。
「榊様に頼まれて買い物に来ました」
一応秘書なら買い物くらい別の人に任せて傍についていればいいのではないだろうか。
「おっこんなところで珍しいな」
休日まで会いたくない人から話しかけられてしまった。
聞こえないフリして花屋に急ごう。
花屋につくと、紫倉さんと話すライトシェイド、中津先生がいた。
実に奇抜なメンツである。
「よう園崎」
というかなぜ中津先生がいるんだ。
「なんだ貴女もここに来る予定だったんですね
一緒に行けばよかったです」
ライトシェイドがなんだか余計なことを言った。
「うちの生徒に目つけた榊の秘書ってお前か?」
「はいたしかに僕は榊様の秘書です」
「なに…修羅場?」
別の方に勘違いする中津先生と、そのまま受け答えするライトシェイド、ぼんやりした紫倉さんでは話がややこしくなりそうだ。
取り合えずはっきり説明した。
「なんだよ驚かせやがって」
榊に協力していることは言えない。
一先ず榊の会社に入るのを今から志望しているから、と言い訳をした。
「君まで榊に取られちゃうんだ…」
今度は紫倉さんが勘違いをし始めたが、もううまい言い訳はないのでいいか。




