事務子と付き添い
付き添い=悪ではなく、このようなパターンの方が付き添いで来られると困ることが多いというお話です
皆さんは、病院を受診するとき一人で行きますか?それともどなたか連れて行きますか?
多くの成人されている方はお一人で受診されると思います。
介助が必要だったり、具合が悪くて一人で行くのが心配という時に付き添いを頼むことがあると思います。
実は、この付き添いの方がいるという状況はトラブルになることが時々あります。
今回は、付き添いの方が起こすトラブルについてご紹介します。
なお、救急や状態の悪化時は付き添いの方の協力が必要なことが多いので、通常の定期の診察や緊急性のない受診に限ってのお話になります。
治療というのは患者さんご自身と医師ですすめていくのが基本になります。
医師側が勝手に治療方針を決めて進めることはできません。
患者さんにきちんと説明し、患者さんご自身で決めて頂きます。
今までで一番多いパターンですが、いつも本人のみが受診し、治療の経過も問題なく進んでいるところに、突然「家族」が登場してくることがあります。
診察の同席を希望され、本人の了承を得たうえで一緒に診察室へ入って頂きますが、初めて医師と対面するにも関わらず、治療が間違っていると批判したり、治療方針の変更や転院を希望してくることがあります。
今までの治療経過と今後の方針について説明しても納得せず、「状態が悪くなっている」と家族が訴えてきます。
こちらとしては、定期的に診察して経過をみているので現在の状況を十分把握していると思いますが、家族としては頻繫に会っていなかったり、数年ぶりに会って家族の方の記憶と現在の状態が一致していない事への動揺や受け入れられなさから病院へ八つ当たりされます。
実際にこのような場面になってしまった方の家族へ、何故そのような事を言うのか聞いて教えていただいたことがあります。
久しぶり会って以前と違う姿への動揺や、親戚から「きちんと様子を見ているのか?」と聞かれたり、病気になった家族を世話していないことを責められ納得できない感情を病院へぶつけてしまっていると正直に言ってくださいました。
ご家族にもそれぞれの生活があります。
遠方で生活していたり、仕事や家庭をもっていて様子を見に行ったり世話をすることがなかなかできないという事情があります。
患者さんご本人が自力で生活を送れている場合は気にする必要はないと思いますが、高齢化や生活で問題が出てきた時、家族が手助けをしないといけないため、その焦りから元の状態に戻せない病院が悪いと思ってしまうのでしょう。
患者さん自身が今のままで良いということであれば、家族の申し入れでも方針を変えることは基本的にありません。
家族の思いをある程度は聞いた上で、患者さんの思いが一番大切であることを伝え、また家族が負担に感じることのないよう利用できるサービスを紹介することもあります。
多くの場合は、このような対処でおさまります。
しかし、納得していただけない場合も残念ながらあります。
患者さんも、病気のせいで家族に迷惑をかけているという負い目から、ご自身の意思を無視して家族の言う通りにされる方もいます。
患者さんと家族の関係が悪化してしまったら良いことはないので、転院を希望されるのなら転院していただいたり、可能な範囲なら治療方針の変更をする時もあります。
もう一つ多いパターンでは、友人やお付き合いをしている人が診察の同席を求めてくることがあります。
家族以外の方は同席を認めないことがほとんどです。
理由としては、現在の法律上患者さんの同意が取れない状態の時の治療の選択をするのが戸籍上の家族になっているからです。
例え婚約者でも、籍を入れていなければ「他人」という扱いになっています。
また、健康にかかわる情報は慎重に扱わなければいけません。
誰彼構わず明かして良い情報ではないのです。
余談になりますが、いきなり診察の日に同席を希望されるのは困ります。
診察には枠があり、他にも患者さんがいるため、同席を希望されたところで十分に時間を取って話せません。
事前に問い合わせていただいたり、面談という形で別日程で時間を取ってほしいです。
いきなり来られても、その患者さんの今までの経過全てを医師は覚えていません。
カルテを見返して説明するための情報をまとめないと正確性にも欠けます。
通常の診察の中で話せることは僅かです。
それを「この医師は全然話してくれない」「家族を蔑ろにしている」「なにか隠してるから時間が短かったんだろ」
と言われてもアポなしで来る方が悪いのではと思ってしまいます。
次回は10/29投稿予定です。




