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言身寸 言身寸>( ̄Д ̄人
今でも疑問に思う……(続きはあとがきで)
過去に2度、世界規模の戦争が勃発したことがある。
2つの世界大戦は共に植民地や国家間の同盟関係など複雑な問題が存在し、様々な憎しみと弊害、果ては無残な結果を残すことになったのである。
そんな大戦中のおり、『ヴァルス』という国が、“ラン人”などに対して組織的に行った大量虐殺という粛清が世界を震撼させた。
ニツゥ党の権力掌握以降、「ラン人こそが諸悪の権化である」という、反ラン主義が国是となったヴァルスにおいては様々なラン人、それに関わる共産主義者に対する迫害が行われていた。
そして先述のとおり、大戦の勃発後、ヴァルス内部には「中東におけるラン人問題の最終的解決」を行おうとする動きが強まり、ヴァルス国内や占領地のラン人を拘束し、強制収容所に送ったのだ。これを皮切りに大戦は業火のように焚け、狂い、各地に無用の憎悪を量産し続け、その炎が燃え尽きるその日まで、負の副産物を産み落し続けた。
だが、終戦以降も、各地にばらまかれた「種」はその姿を肥大化させ続けたのだ。
大戦以降、次々に国民国家が成立する世界において、各地の各民族に対し、その時代の列強から自己認識が促されるようになり、ラン人も国際連合委任統治領のチナに入植し始めたのだ。するとラン人たちの間で……
『故郷の再建、復興を胸に! そうあれかし! そうあれかし!』
という声が、徐々に大きくなり、その意思に押された列強は国際連合で「ラン人のナショナル・ホームをチナに確立する」として駿河八甲国委任統治領「ラン」の創設を決議してしまったのだ。
過去に起こったラン人のジェノサイドにより傷つけられた誇りと存在、ついては母なる故郷を再建しようという復興運動が彼らによって盛んに行われた。そんな彼らの近代的運動に押されて、諸外国は国際連合でチナ分割決議を採択した。それに伴い甲歴1988年『ラン』が建国されたのだった。
だがそれに強く反発した者たちがいる。チナ人たちだ。
『何故に自分たちの地を、よそ者に砕かれ、あまつさえどこぞの馬の骨ともわからん奴らにくれてやらねばならんのだ!』
そんな怒り心頭のチナを、なんと傾国が自勢力に取り込んでしまったのだ。
表向きには「世界の成長を取り込むための外国人留学生の受入れ」としているがその行為は明らかな軍備拡張であり、国際社会からの目も冷ややかだった。
そのため駿河もランを取り込み、代理戦争のような形になり、ランが勝利しチナは8割の領土を占領されるに至る。結果、多くのチナ人が故郷を失って難民化したのだった。
これが二つの中東の地域の間で起こった問題に駿河と傾国が介入し、その結果、勃発した「ラン・チナ代理戦争」の経緯と全容である。
そして、駿河八甲国は傾国との戦いにおいて、生産力で圧倒的な劣勢に立たされていたが、激しい消耗戦による両国の疲弊で、現在ではなし崩し的に休戦状態にある。
さらに休戦協定として六縁機の休止、封印が約束されている。
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