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「神速の指先」を聞き間違いで授かった僕が実は最強だった件  作者: ギア丸


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第49話:五人の『五指将』襲来! 指先 vs 指先のアルティメット・バトル

 地下倉庫の入口が、物理法則を無視した「指圧」によって粉砕された。

 現れたのは、それぞれが異なる指の形を模した異形の仮面を被る五人の暗殺者――王都直属特殊部隊**『五指将ごししょう』**。

「ヴォルガッシュ・レガシー。国宝の座を汚したその右指、我ら五指が根元から『摘み取って』やろう」

 リーダー格の巨漢、**「親指の剛将」**が地響きと共に一歩踏み出した。

「ヴォルガッシュ様、下がってください! こいつら、全員が指先の技術に特化した暗殺のプロです!」

 アイリスが叫び、魔力壁を展開するが、**「人差し指の針将」**の放つ超音速の突きが、壁の「分子の隙間」を正確に貫き、霧散させた。

「……ハッ、面白い。指先勝負なら、俺が遅れを取るわけにはいかねえな」

 ヴォルガッシュは右指を黄金色に輝かせ、四人と一匹の仲間たちの前に立った。

第1ラウンド:隙間vs隙間

「まずは私が行くわ。『小指の艶将』、お前のその卑猥な魔力を、私の肌の隙間に通させない!」

 ミレーヌが全裸(防御力ゼロ)で突撃する。相手は小指一本で「空間の歪み」を操り、ミレーヌの魔力を絡め取ろうとする。

「ハハハ! 露出狂の魔導師よ、その隙間だらけの防備、私の小指で……」

「……言っただろ。ミレーヌの『隙間』は、俺が管理してるんだよ!」

 ヴォルガッシュが介入した。小指の暗殺者が作った空間の歪みに、自身の右指を差し込む。

「スキル発動――『超高速・逆ピッキング(カウンター・ホール)』!!」

 ズババババババババババババッ!!!!!

 相手が広げた空間の隙間を、逆に「指先」で広げすぎて、空間そのものを破綻させる。

「なっ……空間を『ほじり壊した』だと!?」

 小指の将は、自らが作った歪みに飲み込まれ、地下倉庫のゴミ捨て場へと消えていった。

第2ラウンド:指相撲の極致

「小指がやられたか……。だが、我が**『親指の剛圧』**は防げまい!」

 剛将が、丸太のような親指をヴォルガッシュに突き出す。それは一撃で城門を粉砕する「圧」の塊。

「ポチ、ハルパス! こいつは力技だ、支えろ!」

 ポチが尻尾で、ハルパスが除菌ポッドの噴射でヴォルガッシュを背後からバックアップする。

 ヴォルガッシュは逃げない。真っ向から「親指」を立て、相手の親指の指紋の溝に、自分の右指をガッチリとハメ込んだ。

「……指相撲デッド・オア・アライブといこうぜ」

「バカな!? 私の剛圧を真っ向から受け止める……ぐあああッ、指が、指が『掃除』されるぅぅ!!」

 ヴォルガッシュの超高速振動が、剛将の親指に溜まった「慢心(古くなった角質)」を爆速で削り取る。抵抗する力を奪われた剛将は、そのまま地面へと沈んだ。

「仕上げだ! 五指の結束も土下座でバラせ! 『全自動・土下座』――関節破砕ジョイント・クラッシュ!!」

 ズドォォォォォォォンッ!!!!!

 地下倉庫全域に及ぶ土下座の圧力。残った三人の暗殺者たちも、その「指先の圧倒的な格の差」に震え、強制的に膝をつかされた。

「……バカな。我ら王都最強の五指が、たった一本の『不名誉な指』に……」

「勘違いするな。俺の指が強いんじゃねえ。……俺には、俺の指を毎日メンテナンスして、始末書を書いて、飯を食わせてくれる『最高の隙間(仲間)』がいるから強いんだよ」

 ヴォルガッシュは、アイリスやミレーヌ、リーネ、そしてポチたちを見渡して不敵に笑った。

 だが、倒れ伏した五指将のリーダーが、血を吐きながら嗤う。

「……ククッ、おめでたい奴だ……。我らはただの足止め。……今頃、王都の地下深く、『真のレガシー(遺産)』が目覚めているとも知らずに……」

 その瞬間、王都全体を揺るがす巨大な地鳴りが響いた。

 地下倉庫の奥、かつて父が封印したはずの「禁断の穴」から、世界中の空気を吸い込むような不気味な吸引音が聞こえ始めた。

「……まさか。……親父、あれを……『世界の鼻の穴』を解放しやがったのか!?」

 物語はついに、世界のすべてを掻き出す最終決戦へと突入する。

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