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少し前の過去

 アリスの目の前の光景は三年前のディバル襲撃のときが鮮やかに繰り広げられていた。

 最後に残ったのはアリスとディバルだけだったが、その最後に消えた生命はレイラ・ルネサンスだった。

 レイラは最後までアリスを護り抜こうとしていた。教会を封じ込めていたのはアリスだった。しかし、アリスは恐怖に怯え封印を解いてしまった。アリスを殺せば、その教会の封印は解けるはずだった。

 レイラは最期まで――醜くなるまで――護ろうとした。

 だが、斃れてしまった……。

 そのあと、未練が残り亡霊と化した。それから、木を伐り、それを彫って、亡き身体を作り、「外見だけのレイラ・ルネサンス」を創り上げた。決して、それが人間らしいとは言えなかったが――言ってしまったら、人間の存在価値が消失してしまうのだ。

 その身体に入るために悪魔が一緒に入った。

 悪魔は自分では身体を創れないが身体とシンクロは出来る。また、人間の霊は身体を創れるがシンクロは出来ない。

――だから、「悪」と「両」が手を結んだ。

 シンクロするとみるみると堅かった木が人間の皮膚と化し、肉と化し、内臓・呼吸器と化し、脳と化し、「最強の武器」と化した。

 そして、旅をして、この村に辿り着いた。

 ディバルはこの村に来るだろうと待ち構えていた。何年でも待とうと思っていた。

 「神」は「善」と「両」と「悪」という、相容れぬものを創った。そして、それを争わせた。

――「神」はサディストだ……。

 ディバルと雪風丸は思う。

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