MN1 ファイル20220324
———ROE社長室———
ハンス「言ったよな?今度こそ仕留めてこいと」
ハンスは苛立ちを含んだ声をしている
ゼニス「ですが社長!本当なんです!交戦中にキリン型トークが乱入し共闘をせざるを得なくなって・・・」
ハンス「今更何を揺らいでいる!敵はあの悪魔だ!そのチェンソーで喉元掻っ切ればいい話だろ!どうしてそれができない!」
ハンスは机を叩きながら言う
ゼニス「ですが・・・ですが・・・!」
ハンス「はあ・・・とにかくだ。お前にMNを着せたのは、その復讐心が適していると思ったからだ。」
ゼニス「社長・・・実は先の彼の顔を見ました。若すぎる・・・あれは別人です 無関係です!」
ハンス「それは20年前の話だろう?今じゃ悪魔は悪魔なんだ!」
ゼニス「・・・」
ゼニスは黙り込むしかなかった
ハンス「さっさと奴の首を取ってこい!」
ゼニス「・・・失礼します」
ゼニスは社長室から出る
女性秘書「・・・なぜひっ捕えろと言わないんです?」
秘書はコーヒーを淹れながら話す
ハンス「そちらの方が奴にとってもやりやすい・・・・捕まえろなんて死ぬほど殺したいゼニスからしたら不服だろ?」
女性秘書「今はもう違うみたいですけど?」
コーヒーを机に置く
ハンス「ああ・・・ったく 困った男だ。」
———EMI13F作戦会議室2ー①———
伊達「レイさん。お待たせしました」
伊達が入ってくる
レイ「今日はなんだ?急に呼び出して 個別面談?」
伊達「新装備についてですよ」
レイ「フーッ・・・新装備?」
レイはタバコを吸いながら言う
伊達はディスプレイを起動する
レイ『フウ!』
ゼニス『はあ!』
ディスプレイには先日の戦闘の様子が映されていた
レイ「おおー!バッチリ撮れてるね」
伊達「まあ、トークに吹っ飛ばされてからは記録はないですけど」
レイ「社長曰く あのカメラ10万ペータはしたってよ」
伊達「・・・それで、以前から進んでいたMN戦闘支援ユニット製造計画『プラン・セムテク』ですが」
レイ「確かその先駆けがあのバイクなんだろ?」
伊達「ええ、今回はそこに2つ新装備が」
伊達はタブレットを操作すると画面からホログラムが出現し、空気中に現れる
レイ「なんだこれ?」
伊達「右手首につける装着型近接戦闘ユニットNo1『DーBreaker』、そして左腕につける実質装甲圧500mmのNo2『shield』」
伊達は懐から実物が入ったスーツケースを取り出す
レイ「おおおお・・・」
開けると2つの装備が入っていた
伊達「DーBreakerはMチャージャーと連動しています。Mチャージャー右上のボタンを押して手部装甲に電撃を送ることでDーBreakerの斬撃の威力を高め、さらにそこのボタンを押すと回数に応じて斬撃の飛び方やダメージが変わります。主な斬撃の種類はですね・・・」
伊達はあらかたの解説を終え、また研究所に戻った
伊達「とりあえず、今後の戦いに役立ててくれると嬉しいです」
レイ「おう!ありがとうな!」
伊達「あ、そうだ モールの飯屋いきましょうよ」
レイ「お、いいねえ!最近ノリいいじゃん!」
伊達「これ平常運転ですがね・・・・」
2人は10km先にあるモールに行った
———EMI管轄 砂漠都市「モール」———
EMIが運営する砂漠に建てられた大富豪都市。世界からの金持ちが集まり、さらに国際的に様々なイベントが行われることもある。
レイ「乾杯!」
伊達「2人だけでするものですか?乾杯。」
2人は酒を飲む
レイ「ぷはーっ!ヴァルドリア王国名物ワイン『2種の盃』!いつ飲んでもうまいねえ!」
伊達「というか、あなたというかあなたのチーム 世界の命運に関わるミッションを背負っているんでしょう?良く休暇を取る余裕がありますよね」
レイ「俺もそれは疑問に思ってた。けどまあ、社長さんからの命令だからなあ・・・」
伊達「忠実なのはいいことですよ?でも・・」
店員「お待たせいたしました砂肝蠍の毒漬け、ポテトフライです」
店員は商品を置いて去る
伊達「ありがとうございます。・・・忠実なのはいいことですけど、忠実になり過ぎれば従順な機械になったも同然ですよ?」
レイ「うわ!これうま!」
レイはポテトを食っていた
伊達「話聞いてます?ポテトなんてどこも味一緒でしょ・・・」
レイ「お前、ポテトバカにするなよ!?バーガーエースとケルビンバーガーのポテト どっちがうまいって言われたらバーガーエースの方が美味いだろ|?」
伊達「ジャンクは好きじゃありません」
レイ「がーん」
レイは残念がりながらもポテトを食い続ける
伊達「・・・ああ、馬鹿らしい会話してて言うの忘れてました」
レイ「どうした?」
レイは水を飲み干す
伊達「第二のMN ゼニスについてですが・・・心当たりがあるんです。正体に」
レイ「・・・お前もか」
伊達は鞄から資料を取り出し、レイに差し出す
伊達「この人です」
レイ「・・・・こいつって」
伊達「ゼニス・アイロニー・クルート。元サンドラ王国第二空挺団所属現ROEのコントラクターです。」
レイ「ROEってあのディアード紛争で大活躍したPMCじゃねえか」
伊達「ええ、本名はタカノ・ケン。エルメス出身の26歳です」
レイ「・・・もしかして あいつが言っていた20年前のことって」
伊達「ええ、もしかしたら本当のことかもしれません。となると浮かび上がる疑問は一つ。」
レイ「ああ・・・20年m・・・」
店員「お待たせしましたー魚介スープパスタとリブロースステーキ400gです」
会話の流れを店員が妨害する
レイ「ありがとうございます」
伊達「ありがとうございます」
店員が去ったのを確認すると会話を再開する
レイ「20年前のMNは何者かってことだな・・・」
伊達「と言うか わかったように言ってますが彼と面識が?」
レイ「・・・ある 前の休暇の時偶然な」
レイはステーキを切りながら言う
伊達「・・・なるほど」
レイ「お前の方こそなんで本名を知っている?」
伊達「大学時代の話です。同じニケルモン大学工学部出身で、彼はその先輩だったんです。」
レイ「え、」
伊達「僕はここに就職できましたが、彼はいいところが見つからず入隊 そのままROEにスカウトされた・・・って感じでしょう」
伊達もパスタを啜りながら言う
レイ「ニケルモンってランキンング13位とかの大学だろ?そこにいて就職できないってあるのか?」
伊達「・・・彼はあのテロを生き残り、さらに経歴も不明 そんな哀れな子供を社会は拾おうとしなかっただけです」
レイ「・・・」
2人は黙々と飯を食べた
———トリスカ帝国 アミタタタ市 バンベルべ総合病院4F105号室———
レオ「は・・・は・・・は・・・・」
リグ「レオ・・・レオ?レオしっかり!」
レオ「はあ・・・はあ・・・パパ・・・」
医者「容態が悪化したか!抗がん剤を!君!酸素マスクを!」
看護師1「はい!」
リグは緊急治療のため外に出された
リグ「ああ・・・頼む・・・頼む・・・」
看護師1「先生、本当にいいんですか?」
看護師たちの話し声が聞こえてくる
リグ「・・・ん?」
看護師2「透析はしました、」
医師「結構、今回も何とか生きながらえたなあ少年」
レオ「う・・・うん・・・」
医師「これでいいのさ 延命させて金を取ればこの病院も改築できる」
リグは話し声を聞いていると頬が赤くなり耳たぶも赤くなる
医師「そ・れ・に 君たちともっと遊びたいからね!」
看護師1「いやーん♡先生ったら♡」
看護師2「今度はどこを責められ・・・」
リグはいつの間にか病室の扉を開け、医者の胸ぐらを掴んでいた
リグ「・・・どう言うことだ・・・!」
医師「え、ああいやこれは・・・」
リグ「答えろ!どう言うことだ!」
医師「・・・あんたなあ、現実見なよ」
リグ「・・・あ゛?」
医師「2年前の国家医療保護法によって自営業が稼げる分こういう総合病院は国の援助対象から外れたんだよ。金がないの!わかる?」
リグ「金がなくても・・・人の命さえ助かれば満足だろう|?あんたそれでも医者か!」
医師「・・あんた 兵士だよな どこの所属かは忘れたけど 治療費のためと言いながら金をもらいそれを息子に注ぎ込もうとしているその情熱は理解するよ。だけどね結局あんた息子救えてないじゃん。」
リグ「・・・お前!」
リグは殴りかかろうとするが
レオ「パパ・・・!」
目が見えないほどの激痛を体験しているレオが静止する
リグ「・・っ・・!」
リグは息子のことを思い出し手をはなす
医師「助けて欲しけりゃ、早く1億ペータ持ってこいよ。それまでは70万ペータ毎月取るからな」
リグ「病院を変えてやる!」
医師「無駄だよ ここ、建物はボロいけど設備は最新のものなんだ。さっきの新型抗がん剤なんてまだうちしかもらってないほどにはなあ・・・」
リグ「・・・わかったよ!今に見てろ!」
医師「それでいい。今後もご贔屓に」
医師たちは部屋を出る。
リグはレオの手を握りながら大粒の涙をこぼした
———EMI本社 社長室———
その日は忙しかった 夜中に招集された
ライ「コードの位置が動いていない 場所はここで確定だろう。」
ディスプレイにその位置を示す
レイ「なぜ動いたかに疑問は残るが」
サイザ「裏で何かが動いているってのは確かだな。」
コーラを一気飲みする
ミロシア「裏に何かいようがいまいが関係ない。コードを回収するだけです。」
ライ「時間がないかもしれない。なんとしてでもコードを回収し、世界の均衡を保つぞ!」
4人「はい!」
レイ(何で今更時間がないとか言うんだ・・・)
ミロシア(まあ、別に)
サイザ(成し遂げるぞ)
リグ(・・・)
リグは黙ったままだった。
———ROE出撃待機場2番口———
牛島「本当ですか?」
ゼニス「ああ、奴は20年前のとは違う 絶対に。」
2人は一つの部屋で話していた
牛島「アンチエイジングしたと言う可能性は?すでに80年前には実用化されていますし」
ゼニス「・・・・確証はない」
アナウンス「出撃準備完了です。」
ゼニス「じゃあ、行ってくる」
牛島「気をつけて」
ゼニスはワープポッドに入ってワープする
ゼニス(今度こそ、確かめてやる・・・!)
to be continued・・・
・用語解説「アンチエイジング」
体組織を新規のものにすることで20年ほど身体年齢を下げる技術。ライ・トーポリもこの手術をして20年若返っている 現在88歳 身体年齢は68歳
・用語解説「国家医療保護法」
トリスカ帝国にて公布された法律。自営業医師の支援を手厚くし、医療の向上を期待された法律だが隠されているだけで、総合病院などは不利になる法律だった。そのため医師会はこの法律を撤廃するよう求めているが実現はしていない。




