クワガタガタガタ・・・!!
いる!!
今日は獲れる。
僕は確信した。
匂いがするんだ!発酵した樹液の匂い。
腐葉土の臭い。
クワガタの匂い!!
いつも一番クワガタの居るクヌギの古木に、もらってきた腐りかけのバナナと神さんが米と麦を発酵させて造った密造酒を混ぜてぐちゃぐちゃにした液体を明るいうちにクヌギの木に塗りつけておいた!!
神「タクミ気をつけろ!!招かざるお客さんも群がっているぜい!!」
ナツミ「え~~~何がいるの~~~~!!」
僕の仕掛けたご馳走にでっかいノコギリクワガタ数匹とカナブン・・・
だけどそれを包囲するかのようにオオスズメバチが数匹群がっていた。
神「ちぃ~~かたずけるから二人は遠くに離れてな!!」
クワガタ捕りはスズメバチとの闘いでもある。
ここは神さんの出番!!
おもむろに神さんが腰のホルダーからコルトパイソンのエアガンを手にした。
「スパン!!スパン!!スパン!!スパン!!・・・・・・・!!」
群がってるスズメバチを次々に狙撃して撃ち落す!!
「ブーーーーーーーーーンカチカチ!!」
神「一匹飛んだぞ!」
神「タクミー!殺虫スプレーを構えろ!」
「ブシューーーーーーーーー!!」
間一発!!
威嚇音を出しながら一直線にこちらに襲いかかって来たオオスズメバチを強力な殺虫スプレーでなんとか落とす・・・・!!
ふ~~~~。
神「ナっちゃんもう大丈夫だぜい!!」
クヌギの幹にでっかいオスのノコギリクワガタ4匹とブーチン(メスのノコギリクワガタ)2匹・・・・。
オオクワガタ並にでかいヒラタクワガタもくっついていた。
神「ヒラタはクワガタ界のスッポンよ~~~!!挟まれたら火で炙っても離さない!!」
ナツミ「アタシ、クワガタ捕まえるの初めて~~~。」
ナツミ「怖いけどちょっと触ってみる」
ヒュン!!
ナツミ「わわ!!」
ノコギリクワガタが大あごを振り上げて威嚇する。
威風堂々。
クワガタってなんてカッコいいんだろ。
ナツミ「これ獲って飼うの?」
神「売れるんだぜ~~~!!コイツら。」
神「夏のいい小遣い稼ぎになる。」
僕と神さんはこうしてあらゆる手段でお金を作って生き延びてきた。
クワガタを捕ったりアルミ缶を集めてきて鉄屑屋に売ったり・・・・。
僕は生まれた時から貧乏だった。
神さんもきっとそうだったに違いない。
でも僕たちは決して不幸だとは思ったことは無い。
クワガタが売れれば・・・またメンチカツ買ってもらえるし!
神「蚊に喰われる前に引き上げるぞ!!」
ナツミ「♪クワガタ~~~ガッタガタ~~クワガタ~~~~ガッタガタ~~~!!」
タクミ「ナツミさんその歌なに?」
ナツミ「ナツが今作った歌だよ~~~」
神「♪クワガタ~~ガッタガタ~~~~」
・・・・・。
タクミ「クワガタガタガタ・・・・。クワガタタ・・・・・。」
ナツミ「ねえタクちゃんてさリズム感無いんだね・・・・。」
タクミ「あ・・・・ゴメン音痴でした?」
神「今のは、ねえよな~~~~~ガハハハハ・・・・!!」
そんな事よりさっき言ってた僕の卒業試験って何だろう・・・!!
もう何であってもやるしか無い!!




