可愛い子には旅をさせろ!!
ナツミ「タクちゃんって可愛いよね~寝顔も」
僕はまだ寝て無かったけどもう目は開けられないぐらい眠かった。
神「ナっちゃんよ~~俺はコイツが不憫でさ~~。ここにいつまでも居てくれても構わないんだけど・・・。見てのとおり・・・人を雇える余裕なんて無いのよ!こんな小遣い稼ぎ程度の解体屋にいても将来性は無いのよ・・・・。」
神「コイツにはもっと外の世界を見て欲しいんだけどさ~~~。懐いちまった野良猫みたいにずっと動かねえんだよ」
・・・・・・。
蚊取り線香の煙にいぶされながら寝たふりをした僕は神さんの話を黙って聞いていた。
・・・・・。
・・・・・・。
ナツミ「神さん!!アタシがタクちゃんを外の世界へ連れていってもいい?」
!!
ナツミ「さっきタクちゃんと決めたんだ!!二人でバイクで北海道を目指そうって!!」
絶好のタイミングでナツさんは話を切り出したな・・・・。
朦朧とする意識の中・・・僕は覚悟した。
居心地のよかったZZカンパニーを出て行く時が来たんだ。
・・・・・・。
神さんは押し黙ってしまった。
・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
長い沈黙が流れた後に神さんが深く息を吸った。そして吐き出した。
「ふ〜〜〜。」
神「ナッちゃん・・・コイツを相棒に連れて行きな・・・!!」
「ただ条件がある。」
「俺はコイツに4年間、バイクの解体・・・整備を叩きこんできた!!」
「明日から卒業試験を行う!!合格したらタクミはZZカンパニーから卒業だ!!」
ナツミ「卒業試験?なにそれ~~~?」
僕はもうすっかり目が覚めていた。でもこの状況で起きていいのかわからなかった。
いよいよ出発の時が来たんだな。
でも目の前の状況から逃げようとは思わない。
神「試験の内容は明日発表する!!」
神「タクミー!!起きろーーーー!!」
僕はがばっと飛び起きた!
神「クワガタを捕りに行く時間だぞ!!」
そうだった。腐りかけのもらってきたバナナに密造酒を混ぜてぐちゃぐちゃにつぶしたスペシャル液クワガタキラーをクヌギの木に仕掛けて来たんだった。
神「クワガタ捕りってワクワクするよな・・・!!」
ナツミ「きゃ~~~。ウケるんですけど・・・・突然クワガタ捕りとか・・・・。」
僕は黙って3人分の懐中電灯を用意した・・・・。
もしかしたらこれがここでの最後のクワガタ捕りになるのかな・・・・。




