臨戦
みここです。あ……ありのまま今初投稿だと話すぜ!
ゾクッ。
突然悪寒が走る。
僕は自然と外のほうへ視線を見やる。ヴァンもこのただならぬさっきに気づいたらしく、僕に相槌を打った後、ベッドを降りた。
「ど、どうなされたのですか」
シスターは豹変した僕らの態度に焦りを見せる。
「シスターはアートラス様を見ていてください。俺たちは、ちょっと外に行ってきます」
「ちょ、ちょっと、あなたまだけがを」
「いえ、もう治りましたんで」
ヴァンは軽くシスターを振り払うと、そそくさと外に出ていった。
「シスターさん、アートラス様、僕も守りますので安心して待っていてください」
僕も、すぐにヴァンの跡を追った。
このなめまわすような殺気を放つ奴から早く皆を守らねば。
「ふふふ。気づいた頃かなあ。暗殺が得意とはいえ、あの騎士様だ。一度手合わせしたかったんだよなあ」
暇そうに俺はグラディウスを振り回す。先ほどバカな牧師を切り払ったときの血はもうついてない。
「しっかし、あいつもバカだよなあ。俺が金もってるように見えるかねえ。わざわざそんな甘言にほいほいついてくるなんてえ、ここの経営も相当立ち行かない状況なのかなあ」
そう思うと少しだけ可哀そうに思えたが、まあ俺の知ったこっちゃあねえ。ここにいるだろうヴァン=アスモデウスを殺して騎士を持ち買えりゃあ俺の任務は終わるからなあ。さっさと帰りたいぜ。
すると、教会の扉が開いてその騎士様が現れた。
「おうおう、お前が騎士――ヴァン=アスモデウスかあ……ってなんだあ? その小娘は」
いかつい銀鎧を着た騎士の跡に、見知らぬ冒険者装束の小娘が出てくる。髪は黒い短髪で整った顔立ち。衣装が衣装ならお姫様のような雰囲気の少女だった。
「ミラだ」
「へえ、ミラちゃんねえ……」
俺はじっくりとその体をじっくりと眺める。いい体つきだ。こりゃあ騎士を殺した後、お前で遊ぶとするかなあ。
「気持ち悪い」
「おっと悪ぃ、口に出してたか」
わざとらしく俺は笑う。
さてと。
「そろそろお前も暇だろ。俺と戦わねえか。本来なら暗殺でもよかったんだけどよお、お前の実力を知りたくてなあ。なあいいだろう? 殺ろうぜえ?」
「ああ、言われなくともそうするつもりだ」
そういうと騎士はそのロングソードを縦に構えた。
「へえ、お前はその剣で戦うんだな。俺はこの剣だ。さあいい音聞かせてくれよ!」
俺は勢いよく飛び出した。
黒い服の男がものすごい速度で走ってくる。
しかしヴァンはその動きを見逃したりはせず、即座に対応した。
右手のグラディウスでの突きを右にかわし小手先の動きでヴァンが剣を下す。しかし見切られていたか身体をひねって回避される。
一歩下がった男はまた急激に加速し、ヴァンの目の前に来る。
また突きが来るかと思いきや、グラディウスを地面に突き刺し、両手を地につけ逆立ちをする。そのまま体を回転させ足に着いた暗器で切りかかってくる。ヴァンは意表を突かれた動きにバランスを崩しかけるが、すぐさま体勢を整える。深くまで追ってこない男は、また数歩後退る。
「へえ、お前やるじゃん。今ので首を切れると思ったのによお」
こころなしかヴァンの息が荒い。みるとやはりどこか体を痛めているようだった。
まだ治りきっていないのだ。
「でもちょっとがっかりだなあ。動きが鈍い。もしかして怪我でもしてんの?」
「だまれ、お前を追い払うのにこのぐらい平気だ」
口ではああいっているけど、相当消耗しているのが目に見えてわかった。ここは仕方ない。
「ヴァン。僕があいつと戦うよ」
「なに? ミラは下がっていてくれ」
「その状態じゃあいつの言う通りいつかやられちゃうよ。僕だって一応冒険者だ。なんとかなるさ」
「なんとかって……」
疲れ切ったヴァンを後ろにやると僕は男の前に立った。
「へえ、俺様もなめられたもんだねえ。お子様にやられる暗殺者じゃあないんだけどなあ」
「へっ、すぐに地に這いつくばらせてあげるよ」
そういって僕はダガ―を引き抜いた。
みここでした。何を言っているのかわからねーと思うが、俺も初投稿なのがわからなかった……。