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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
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オスカルとの再会

父の式典を終え、僕は再びフレーデル王国へ戻った。

今回の帰国で得た情報は多くはなかったけど、父と話をすることができた事が一番大きい。


オスカルにようやく会える。

たった三週間離れていただけなのに本当に長く感じた。

僕は寮に入るとすぐにオスカルの部屋を訪ねた。

オスカルは部屋のドアを開けた。


「ヴィル…おかえり」


久しぶりに会ったオスカルは髪が長くなりワンピースを着ていた。雰囲気が、僕の知っているオスカルとは違う。

「オスカル…?」

「どうした?」

「いや…。中に入っても?」

「もちろん」


オスカルの部屋は予想通りシンプルな部屋だった。家具や照明は好きな物を買ったらしい。ベッドは…自分で選んだ訳じゃなさそうだ。…どういうつもりだ?

それに…


「この壁画は?」

「ユーラが描いてくれたんだ」

「へぇ…綺麗だね。」

僕がいない間にあちこちマーキングされているらしい。


僕は部屋のドアを閉めるとオスカルを抱き締めた。

「おかえり、ヴィル」

「ただいま…会いたかったよ。」

オスカルの頬に触れると耳元にあるグレーのダイアが光った。



「フリッツ…」

「え?」

「フリッツと何があった?」

僕の腕に力が入った。


「ヴィル?」

「これはフリッツの僕へのメッセージだよね?」

僕の嫌な予感は的中した訳だ。

ずるいじゃないか、僕がいない隙を狙うなんて。

僕のオスカルをこんな風に変えてしまうなんて。


僕のオスカルを奪うつもりか…?


僕はリネアをベッドに押し倒した

「オスカル…君は、僕を裏切らないよね?」

「…」

「約束したよね?ずっと一緒にいてくれるって。たった三週間だよ、離れていたのは。僕が君の事を思っている間、君は何をしていたの?」


「ヴィル…フリッツとつきあうことにした。」

オスカルが僕の目を見てそう言った。

胸が痛い。


「許せない…。」


僕はオスカルの腕を抑えつけ抵抗するオスカルにキスをした。

「ヴィル、やめて」

「止めない、君が悪い。」

オスカルが僕から離れようとするが、力で僕にかなわない。

「僕がどれだけ君を大切に思ってきたか知っているだろう?一度は失ったはずの君がもう一度僕の前に現れたんだ。僕はもう君を失いたくないと言ったはずだ。」

僕は怒りにまかせてキスを続けた。オスカルの目から涙が溢れる。


「オスカル、楽しみにしていた再会がこんな事になるとは思っていなかったよ…。」

僕の目からも涙が溢れた。フリッツとリネアが付き合う予感はしていた。

だけど実際に目の当たりにした瞬間、僕の中の何かがキレた。


「ヴィル…ごめん」

「謝るなら、別れて」

「…」

「フリッツと別れて、三週間前の君に戻って。僕はこんな君は見たくない。君が君らしくなくなっていくなんておかしい。君は…オスカルなんだよ?」


「僕は…」


「おかしいよ。オスカル、僕は君がいないと生きていけない。分かってるよね?」

「…」

「フリッツをここに呼んで、今すぐ別れて。」

「ヴィル…」


僕は自分が抑えられなかった。自分が自分じゃないみたいだ。

腹が立つ、オスカルもフリッツも。

僕はオスカルの上に馬乗りになり首元を抑えた。

涙が止まらない


「フリッツと…したの?」

「してない」

「じゃあ僕が先だ」


僕はオスカルのワンピースに手をかけた。

「ヴィル!止めろ!!」

「止めない。君は僕に支配されればいい。」



めちゃくちゃにしてやる。君は僕のものだ。誰にも渡さない。


そう思った瞬間…部屋のドアが開いた。



「…リネアの叫び声が聞こえたから入ってきたけど…。久しぶりだね、ヴィルフリート。ちょっと新鮮な光景だ。お邪魔だったかな?」


「ユーラ」

「…邪魔ですね。出ていっていただけますか?」

「リネア、邪魔したかな?」

「…ユーラ、行かないで。」

オスカルが首を振った。


「…ヴィルフリート…とりあえず、リネアから降りて。」

僕はオスカルを見た。震えてる…。

オスカルから離れると、オスカルはミハイルに駆け寄った。

「首が赤いね、閉められた?」

「…。」

ミハイルがリネアの首を触る。


「ここに来たのが私でよかったのかそうじゃなかったか…、フリッツなら確実に君を殴ってたね。牢屋行きかも。」

「殴りたいのは僕の方です。」


「…リネア、私はヴィルフリートと話をしてくるから、君はゆっくり休むといい。」

「ミハイル?私はあなたに話なんか…」

「少しは冷静さを取り戻したら?今の君、私がこなかったらリネアを犯すところだったよ。」


「僕はそんなこと…」

「君はリネアの事になると見境がつかなくなるらしい。私もまともじゃないと自覚があるけど君も相当やばい子だ。…じゃあリネア、きちんと鍵を閉めて寝るんだよ。」


「ユーラ…ありがとう。」



ミハイルが僕を連れて外へ出た。

どうして、君を守るはずの僕と君を危険な目にあわせたはずのミハイルの立場が逆転しているんだ?


「オスカル…」


「おやすみ」

オスカルは僕の目を見ずに部屋のドアを閉め、鍵をかけた。





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