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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
エンゲル王国編
182/350

ヴィルフリートの策略

「やあ、フェルセン侯爵、久しぶりだね。」

「…ロマノ大統領…なぜあなたがここに?」


「それはこちらのセリフだよ?何故君たち親子は私の息子と娘に銃を突きつけている?」

「娘なんかどこにも…」

「リネアは先日、私の養女になったんだ。だから娘だよ。」


「なっ…何故…」


「それを君に言う必要もない。大公は?相変わらず隠れているのかな?」


「…こうなったら仕方ない。あなたも一緒に捕虜になっていただくとしよう。」

「君は僕を誰だと思っている?」

ニコちゃんがフェルセン侯爵のこめかみに銃を突きつけた。

もの凄い速さだった。

「なっ…?」



「あ、やっと来たな。」


「ヴィル!!」


ヴィルが馬車から降りてくる。

気づいたらスモーランドの兵士が僕たちの回りを取り囲んでいた。


「ヴィルフリート、遅い!」

「すみません、これでも急いだんですが。」


「ヴィル?!」


「リネア…。怪我はなかった?」

「ないけど…。」



「皆の者、ロマノ大統領及びそのご家族に不敬を働いた者一同を捕らえよ!!」


「ははっ!!」


ヴィルの命令により兵士がフェルセン達の仲間を次々と捕らえていく。


「カール…。」

僕はカールと目があった。カールは何故か捕らえられていない。


「うん、君。なかなかよい演技だった。」

ニコちゃんがカールの肩をたたいた。


「へ?」

どういう事…?




「リネア、説明は後だ。まずはここにいる者をすべて捕らえ城の牢屋に入れる。カール、大丈夫か?」

ヴィルもカールの肩を叩いた。

「…なんとか。」


「君とミハイル、ロマノ大統領はさっきの馬車に乗って城へ。」

「うん…?」



馬車に乗るとユーラが窓の外を見ながら呟いた。

「ヴィルフリートがイキイキしてないか?一昨日の人物とは別人のようだ。」

「ヴィルは人に嵌められるのは慣れてないけど人を嵌めるのは好きだし、そういう時の彼はいつも楽しそうだからなぁ。」

「誰かさんと似てるね。」

「父上…。とりあえず、説明をしていただけますか?」

「そうだね」




「ヴィルフリートとアリーナが出発する日の朝、僕は二人を呼んで話をした。僕の渡した証拠書類だけでは大公達はしらを切る可能性がなくはないこと、それからヴィルフリートたちが帰国する時や君たちがスモーランドへ寄る時、それぞれ馬車を狙われるリスクがある事も伝えた。そしたらさ、ヴィルフリートがこう言ったんだ。」


「僕たちはそのまま飛行機で城の敷地内に入りますっ、て。」

「何それ?」

「そうしたら、怪しいと思った連中がすぐに城に来るだろうって。案の定、フェルセンは息子を城へ行かせた訳だ。」


「…それからヴィルフリートはフェルセンの息子に僕たちの取引の話とリネア達がこちらへ来ることを一通り伝えた。」

「それは随分大きな賭けにでたもんだね。フェルセンの息子が裏切ったら全員やばいじゃないか。」


「ヴィルフリートはフェルセンの息子は絶対大丈夫だと言った。もし万が一彼が裏切っても全兵士を要請して万全な状態にしておくから問題ないとね。しかも、もしよかったらこのショーに僕も参加しないかとも言ってきたんだよ。」


「で、面白そうだから飛行機を運転してついてきたと。」

「ピンポーン!」

「ニコちゃん飛行機運転できるの?今度教えて!」

「まだ年齢的に無理だよ。」



「僕が取引条件を出した時は真っ青な顔をしておどおどしているだけの子どもみたいだったのに、君のことが吹っ切れた途端いきなり面白い事を言うからさ、見直した。あの子はリネアといない方がいいタイプだ。」


「それで、話を聞いたカールは、僕たちを捕虜にしてクーデターを決行するよう父親達にけしかけたの?」

「いや、ヴィルフリートから聞いた話を伝えただけだと思う。だけどフェルセンと大公は君たちを捕らえると決めた。カールがそれをヴィルフリートに伝えればショータイムの始まりだ。」


「…ニコちゃんがついてきた意味は?」

「僕はこのクーデターや君のお兄さん殺害に関わってきたわけだからさ、最後くらいきちんとこの目でみて、国王とも会って話をしようと思ったのと、万が一計画がしくじって君たちが捕らえられたら僕の出番がすぐ来るな、と思って…。」

「本当にそれだけ?」


「あと、たまにはヒーローっぽいことしてみたかったんだ。いつも悪役ばかりだからね。あの登場の仕方、どうだった?なかなかよくなかった?」

「…撃たれて殺されたりしたら困るので、次はこういうことはしないで下さい。あと、こんな計画をするなら事前にちゃんと伝えてください。」


「君たちに伝えたらドキドキ感が薄れるじゃないか!敵を欺くにはまず見方から、と言うだろう?」

「ニコちゃん、私また殺されるかと思ったんだよ。ちゃんと言ってほしかった。」

「リネア、パパの登場の感想を聞いているんだよ?」


「うーん…悪くはなかったな。」

「でしょ?」

「でもやっぱり危なかったんじゃない?勝手に馬車から出てきたら。」

「大丈夫、僕の後ろに専属の刺客も何人か隠れていたから。」

「…。」


「まぁ、これで事件に関わった者を現行犯逮捕できた訳だ。書類と合わせれば言い逃れもできまい。クーデターは決行不可能。あとはおそらく逃げた大公を捕まえるだけだね。」



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