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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
118/350

里帰り

何故こうなった?

僕の計画は無事遂行することができるのだろうか?


「わー!高い!!ちょっと怖い!」

「リネア、離陸中だよ。安定するまでチョロチョロしないで。」

「だってさー、あ!広場が見えた。わー!街がどんどん小さくなっていく。」

ミハイルがリネアを自分の膝に座らせる。

「リネア…本当に危ないから…。お利口にしてて。」


「お兄様は本当にリネアがお気に入りなんですね。」

アリーナが僕の手を握りながら言った。

「そうだね。危なっかしくて放って置けないからね。」


今僕たちは空の上にいる。

スモーランドを始め国際条約に加盟している国々ではもう乗られることがほぼなくなった飛行機という乗り物に、リスラ共和国の特権階級のこの人たちは平気で私用している。

プライベートジェットって…。ありえない値段だよな。


彼らが僕たちの帰国に合わせついてくることをオスカルから聞いたのは帰国2日前のこと。

いろいろな事情を含めオスカルが断れなかったのは分かる。

だけど何故このタイミングなんだ?!


僕はミハイルと目が合う。

ミハイルはオスカルを膝に乗せながら、こちらを見て笑った。

「城の離宮を貸してもらえるなんてありがたいね。」

知らないところでおかしなことをされても困りますからね、とは言えない。


「アリーナの近くにいたかったんじゃない?」

「まあ、リネアったら。」

んな訳ないじゃないか!何をいっているんだオスカルは。

さっさとミハイルから降りろ!


「楽しみだな、リネアと出かけられるの。」

セルゲイがリネアに抱きついた。

「セル、可愛い。」

オスカルがセルゲイの頭を撫でる。

なんなんだ一体この兄弟は。

オスカルもどうかしている。フリッツと付き合っておきながら、この状態はどう考えてもおかしいだろう?僕が彼氏だったら絶対にこんなことは許さない。


はー…前途多難だ。

「頭痛がしてきた。」

「初めて飛行機に乗った時は私もそうでしたわ。」


「チキン オア ビーフ、って聞いてくれないの?」

「…リネア、たったの4時間だし、機内サービスなんてないから我慢して。」

「セル、…ないの?」


「リネア、これでも食べて我慢してて。」

ミハイルが包みに入った物を取り出した。僕の餌やりポジションは今彼のものらしい。

「わー、ブラットブルストだ!ユーラ優しいっ!…あっセル、あげないからね!」

「この前私のドーナツ勝手に食べてたよね?」

「…さぁ?」



「リネアがいると賑やかで楽しいわね。」

「そう?騒がしくて疲れない?」

「羨ましいわ。」

「羨ましい?」


「私はあの二人とあんなふうになれなかった。セルゲイはきょうだいと言え、関わったことが今迄ほとんどなかったの。思っていたよりずっと年相応の人だったのね。」

「…確かに、最初の印象とは随分違うな」

「リネアは不思議な人だわ。私のライバルのはずなのに、嫌いになれないどころか仲良くなりたいって思わせる何かがあるんだもの…。」


何か…か。そうだな。君には昔から人を惹き付ける何かがある。特に相手が孤独であればあるほど、彼の側にいたいと思うし、彼の一番になりたいと思わせるんだ。


スモーランドが見えてきた。城から少し離れた広い敷地にジェット機を着陸させ、馬車に迎えにきてもらうよう使いの者を城に行かせた。

「急なことだった為、連絡できずすみません。今からすべて手配を行いますので。」

「無理を言ったのはこちらだからね。お世話になるよ。」


「本当、無理を言ってくるよね。こんな忙しい時期にさ。」

オスカル…、そんなはっきり。

「今度は私たちの所にも招待しよう。クリスマスは綺麗だよ。」

「行きたい!!ペリメニ食べたい!」


「リネアの行動の原動力はすべて食べ物がらみだね。」

「餌でつらないでくださいよ、ミハイル。」

「餌は多いに越したことはないからね。」

「…」


僕たちの馬車が城に到着する。

急な知らせに驚いた父が母と共に僕たちを出迎えてくれた。

リネアの父も隣にいた。


「ようこそ、我が国にお越しくださいました、マグヌス・アドルフ・ヴェルナドッテです。初めてまして。

こちらは妻のマルガレータ・アンナ・ヴェルナドッテです」

「初めてまして」

「初めまして、国王陛下、皇后様。私はミハイル・ユーリ・ロマノです。こちらは妹のアリーナと弟のセルゲイです。

この度は、私の急な申し出、お忙しい中で大変ご迷惑お掛けしますがどうぞよろしくお願いいたします。」


「私はリネアの父、アドルフ・エリク・カールソンです、ようこそお越しくださいました。」

「初めまして。よろしくお願いいたします。」


ミハイルの営業スマイルに初対面の三人と後ろで控えている側使いたちがため息をもらした。

今晩は歓迎パーティーが急遽開催されることになった。


本当なら二人で今頃馬車の帰途を楽しんでいたはずなのに。

なんで、なんで…。

とにかく、アリーナとの関係を誰にも知られないように気を付けないとな…。



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