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ファンタジークエスト  作者: 里山
三章 はじまりは唐突に

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42/52

番外編 じんぐっべ~ 超絶短いですよ

え?本編かけって?



 梅雨らしいしとしとと降る雨の波紋を描く校庭を眺めながら私は昨夜の事をふと思い出す。すると。

「どうしたの、ニヤニヤして思い出し笑い?」

 向かいに座った幼なじみの瑠璃がお弁当のだし巻き卵を口に運びつつそんなことを言う。

「ん、ん~昨日ねあっちでクリスマスだったんだ」

 そう答えたわたしに何やらニヤリと笑いながら。

「へ~それは楽しいひと時を過ごしたようね」

 そんな返しに私は唐揚げをお箸でつまみつつ。

「うん、すっごく楽しかったよ~」

 と昨日あった出来事を私は話し始めた。








「じんぐっべ~じんぐっべ~くっりっすっまっす~♪」

「がうっ♪」

 銀髪のしっぽを振り回しながら私は雪の積もった山道をかなり大きくなったクリスとおまけのアックスと一緒に一路近くの大きな街へと向かっていた。

「お前はほんとにいつも楽しそうだなぁ」

 雪をかき分け進む私とクリスの後ろからいつもの山賊ルックの上に蓑をつけついてくるアックス。蓑って雨具じゃないの? と思ったけど何でも耐寒耐水耐性が付いているらしい。私はというといつものニーソを耐寒耐水耐性付きのストッキングのようなものに履き替え上着はもこもこしたコートを追加で装備している。まあ装備しなくてもちょっと寒いかな―程度の感覚しか無いので問題はないのだけど何というか雰囲気って大事だよね! まあ耐水の方の効果で水弾いてくれるので濡れてグショグショにはならないからいいんだけどね。あ、もちろん手の装備品はミトン型のもこもこしたやつだよっ!

「おー! 雪好きだからねっ! 福岡はあんまり雪振らないからこんな雪久しぶりだしっ!」

 そうなのだこんな膝まである雪なんて数年前の冬におじいちゃんの所に遊びに行って以来だから超楽しいっ♪

「まあ九州じゃあ山の上とかじゃない限りそこまで積もんないからな」

「だよね~だから今日は雪を満喫するのだ~♪ クリス~いっくよ~♪」

「がうがう♪」

 そして私はクリスと一緒に雪を掻き分け突き進んでいった。




「おー、すげーい、でっかいね! おっきいね! びっぐだね!」

「がう!」

 街についた私はいつも道理にフードを被りアックスに連れられるまま街の中央広場に行くとそこには。

「だろ~この大きさのツリーは流石にリアルじゃあ無理だからなぁ」

 そう言って何故かドヤ顔で雪降る空を仰ぎ見るように巨大なツリーを見上げるアックスの顔を“なんであんたが威張ってるのかな?”と言う疑問を面倒くさいので胸にしまいつつクリスと一緒に私も見上げる。そのツリーはどこぞの世界樹のような太さで高さは50メートルくらい在る。こんな物いつ生えたんだ? と不思議に思うが多分昨日のサーバーメンテナンスの時なんだろうな~とちょっとネトゲに詳しくなった私は思ったりする。

 

 しかしアレだなこの歳でまさかクリスマスツリーを男の人と一緒に見る時が来るとは思わなかったな~と思いアックスの横顔をチラッと見るとアックスは何かに気づいたらしく。

「お、そろそろみたいだな」

 そう言って何故か刀を抜いた。

「ちょっ何してんのあんた」

 慌ててそう言う私だがとうのアックスは。

「いやお前も準備しろよそろそろサンタが来るぞ」

「え、サンタさん来るの? ってそれでなんで刀抜くのよっ!」

 と言ったところで私の視界には次々に武器を構える人が映る。

「あ……れ? なんで皆も構えてるの?」

「あ~お前イベント情報読んでないのか、ん~まあいっかそろそろ来るから直ぐわかるさ」

「お……おう?」

 と小首を傾げる私の耳に、シャンシャンシャンシャン♪ と鈴の音が響きそして皆の視線が空に移る。それに釣られるように見上げた私の視線の先には空をかけるひとすじの流星……。

「あれはオペレーション・メテオ?」

「お前は……さすがにクリスマスだからってそれはわかりづらすぎるぞ」

「じゃあアレは」

 もう一度よく見ようとホークアイを起動した私の視界にそれは映る。

「サンタ……さん?」

「おう」

「すごいね~空飛ぶんだ~」

 そう、空飛ぶトナカイに引かれたコレまた空飛ぶソリでサンタさんが今まさにツリーのはるか上空を通過……って。

「飛び降りたっ!?」

 そんな私の驚愕の声に返ってくるのは。

「来るぞっ!」

 そんなアックスの気迫のこもった声だった。

「は? サンタさんでしょ?」

 と疑問を口にした私の声は周りで響く数々のバフスキルや攻撃魔法の詠唱の声によって遮られそしてそれは舞い降りた。



 ズダアアアアアアンッ!


 そんな轟音と雪を巻き上げツリーの横にプレゼントの入ってるであろう大きな袋を片手に降り立った5メートルはありそうな身長のサンタさんは口を開きこう言った。


「汝らプレゼントが欲しいか? ならば与えよう。ただしこの私を倒すことができたらだがなっ!」

 言葉が終わると同時に視界に『クエスト:サンタさんプレゼントちょーだいが開始されました一部の街の中での攻撃制限が解除されました』と表示されたのが合図となり。

「「「「「ファイヤーランス」」」」」 

「「「「「サンダーレイン」」」」」

 そんな魔術師達の声が唱和する。その数瞬後。大音量の着弾音で耳が一瞬聞こえなくなると言うか稲光と紅蓮の炎と音でもう何が何やらわからない。そしていつの間にか私の前で私とクリスを庇うように立っていたアックスが口を開く。

「意外とテスト経験者が居たのかな? これだけやれば初撃の攻撃は多分キャンセルされただろ」

「ふえ? どいうこと?」

「ん~テストの時も一回このイベント在ったんだけどなその時はあのセリフ直後に全方位攻撃やられてその場に居た7割くらいが即死したんだよ」

「……わけわかんないんだけど。それに全体攻撃ってサンタさん何も持ってなかったじゃない」

 紅蓮の炎でサンタさんの姿はよく見えないから断言はしづらいけどさっき降りてきた時には武器らしいものは持ってなかったと思う。

「あぁまだ構えてなかったからな」

「へ? でもどこにも持ってなかったよ?」

 このゲームの特徴としては敵は実際に見てわかる物以外は若干の例外を除いて武器としては使用してこない。例外としてはアサシン系の敵が隠し持ってる武器などなど。なのでどう見てもサンタさんが武器を持っていたとは思えな……あ。

「持ってただろでっかいのを」

 そのアックスの声と同時に体を丸めて紅蓮の炎を耐えていたサンタさんは体を起こしつつ手に持っていた白い大きな袋に手を突っ込みそこから自分の身長は在る鎌を取り出しこう言った。

「その程度で私は倒せんぞ。クハハハ、今度は此方の番だな、今宵は楽しめそうだ、フハハハハハハハ」

 そう言って鎌を振り回し近くに居たプレイヤーを攻撃し始める。


「お~何か全開と攻撃パターン違うな、こりゃ楽しめそうだ」

 何やらそんな事を言っているアックスに私は。

「楽しそうって……もうコレクリスマスとか関係ない気もするんだけど」

 そう言う私にアックスは軽いノリで。

「ん~でも楽しそうじゃね?」

 と言う。まあ……うん、楽しそうかと言われたらたしかにコレは。

「まあ、楽しそうかな」

 楽しそうだ。

「おう、んじゃ今日も楽しく行くぞっ!」

「おう」

「がう」

  






「って感じでめっちゃ楽しかった!」

「……それだけなの?」

「え、それだけって? あっ! そこからがメインだったごめん」

「そ、そうよね流石にクリスマスにそれだけなんて」

「皆でサンタさん倒した後は皆ででっかいクリスマスケーキとでっかいチキンを山ほど食べてさアレは美味しかったなぁ」

 と幸せいっぱい胸いっぱいだけどまだお腹はいっぱいじゃないので甘い卵焼きを頬張る。そんな私に。

「……そ、そう良かったわね」

 何やら複雑な顔をしながら発せられた瑠璃の言葉に。

「うん?」

 私も返事のような良くわからない返事を返したそんな梅雨のお昼休みだった。


そんな感じの梅雨のクリスマスのお話でした。


え?クリスマスなのにサンタコスしないのかって?その昔してたからもういいかなと…留美さんが。


もう一個クリスマス話在ったりするけどそれはまたいつの日か。

それでも皆さんメリークリスマス。

あ、本編は今年中には更新されます。




たぶん

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