圭、温泉まんじゅうに執着す!
「ご報告申し上げます。
調査の結果、火山の噴火は完全に終息しました。また、温泉街には被害無し。
ラーバンに避難した温泉街の住人は無事戻りつつあります。国境警備隊は、全員それぞれの配置に帰着。
ブナンベルト宰相閣下より、お早い帰着をと、度々伝言あり。
また、中村 圭殿のご容態変わりなし。
健康に問題無しなれど、未だ目覚めず。
圭殿の側に魔獣ブゼルの姿あり。
ブゼルにも変化見られず。」
部下から次々上がってくる報告を聞きながら、ヒューは、深くため息をついた。
「しかし、この様な形で圭殿に正体がバレるとは。。。圭殿が、温泉街の火山の噴火予知をした挙句、魔獣ブゼルが巨大化して噴火を収めるなど実際間近で見たのでなければ、決して信じられない。
まあ、未だ不可思議な心持ちよ。ラーバンへの避難も圭殿らのお力添え無くばどうなっておったか。。。とにかく、お目覚めを待つしかあるまい。」ヒューの呟きを聞いた影は、その場から姿を消した。
「あー、温泉まんじゅう〜!」
夢?あーあ。
温泉まんじゅうは、やっぱ夢だよね。
ふーー。
うん?
「圭、起きたてがそれか。心配しておったのが、馬鹿らしくなるのう。
どれ、身体に異常はないか?」
ベッドの横にドルタンドだ。
何?俺の手を握って〜。あ、診察か?
「圭。何があったか覚えておるか?」
。。。。。。。。
。。。。
。。
!
「ピー子!ピー子は?ドルタンド。」
「ここじゃ。」
床にピー子は座ってる。いつもどおり過ぎる。
あれは、夢では?
「圭。夢ではない。全く。。。現実逃避しとらんで、何があったのか話をせい。心配かけたのじゃから、そのくらい良いな。」
ドルタンド、本気の心配してくれたんだ。
う〜。何か照れる。
「もう大丈夫だから。
ヘルベルト達もごめん。心配かけたね。
俺、ピー子に魔力持ってかれただけだから。
結構、カスカスになるまで取られたな。
そしたら、久しぶりのブラックアウトよ。
へへへへ。」
照れ隠しで急いで言っちゃった。
「まあ、無事なら良かった。圭のお陰で温泉街も元通りだしな。」
おー、じゃ、今度こそ温泉?
「せっかくだから温泉行こうよ。
温泉まんじゅうの夢見たしなぁ。湯治に行く!」
「温泉まんじゅう?湯治?」
ナリーナがぶつぶつ言ってる。
そうか。ナリーナまで心配かけたのか。
トントン。
「はい。どなたかな。」ドルタンド。
「私です。」ヒューの声。
ヒューが入ってきた。けど。。
でも、別の人みたいな豪華な服着てるヒュー。
まるで王様みたい。。。
すげー。
。。。?
。?
??
「あー、おーさま!!!
ヒュー、王様だったんだ。
ヤバい、ヤバい。
王様に俺色々言っちゃったじゃん。
「ドルタンド、ヘルベルト。どーして教えてくれなかったんだよ。牢屋だよ。ギロチンがー、、」
久しぶり、ネガティブ炸裂!
オタオタする俺見て、ベル達が笑ってる。
「落ち着け、圭。
私達も圭と同じタイミングで知ったのだ。
だが、オーガスト王は圭の恐れる様なお方ではない。この国始まって以来の賢王と言われるお方なのだ。安心しなさい。」
ヘルベルトの説明って、いつも落ち着く。
そっか。賢王って、ラノベに出てたしな。
「圭殿。改めて王としてご挨拶申し上げる。
この度は、コアンの森の事、そして温泉街の事。
深く御礼申し上げる。」
立派な衣装のヒューが頭を下げる。
「やめてよ。ヒューさん。あっ、いやえっと。王様。」そこまで言いかけて、ヒューに遮られる。
クククッと笑ってる。ヒュー。
「さすが圭殿。圭殿には、いつもの通りヒューと呼んでもらいたい。
いや、本当はずっとただのヒューで一緒に旅していたかったが、煩いヤツから次々と伝令が来て、急ぎ帰着せねばならない。
残念だ。
本当は、もうしばらくしてからと思っておったが、圭殿の目覚めに幾分時を取られたしな。
では、圭殿、そしてドルタンド殿。必ずや王宮にお立ち寄り願いたい。
圭殿には、そこで『美味しい魚料理』をご馳走しましょう。
必ずですぞ。では。」
ヒューは、俺の手を無理矢理握って、嬉しそうに握手して帰った。
「騒がしい男だ。わしとヒューは、面識があってな。まぁ、ヒューの事は、知っておった。
まぁ、圭。がっかりするな。
ヒューとは、また相見える事もあろう。」
ドルタンド、知ってたんじゃん!
むー。でも。。
ヒュー、あの迫力はただ者じゃないよな。
それから、ピー子の事、色んな人に聞かれたど、分かりません。って答えた。
俺が一番知りたい!
もー、コンピュータってば、食材以外は役立たずめ。
2日後、元気になって温泉!温泉!と騒ぐ俺に負けて温泉街に出発!
温泉まんじゅうー!
あるなかぁ?食べたーい!
また、馬車もどきに乗って出発した。




