圭とヒュー。
西の山は、何処だー!
俺。。。限界です。
なぜなら、馬車もどきは使用不能。
西の山への道には、大量の倒木がありタイヤのある乗り物は無理。
当然、歩いています。
雪牛は、荷物持ち係。。。俺も乗せて〜。
ぶつぶつ言う俺に負けて、もう何回めかの休憩中。
まだ、出発して3時間くらいなのにー!
おー、ヘルベルトの目が怖くなって来てる。
うーむ、こう言う時は「モンスター○○ジー。」
無いよね。当たり前かぁ。
はー。
木の根元に座って、草をプチプチ抜きながら文句を小さい声で言ってまーす。
お、ピー子が何か掘ってるなぁ。
近づいてみると、人参?薄ピンクの人参もどき?
【バカ圭!これは、パタナールと言う根菜で食用だ。生でかじっても良いが、煮ると甘みが増し美味しい。また、滋養強壮剤としても大変優秀。
この世界には、たった3種類しか無い滋養強壮剤だ。無論、栽培可能。簡単に沢山採取出来る。】
おー、ヘルベルト達に言うといつも通り喜んだ?
ではなく、これを持って村に戻ると言い出した。
そうか!フーだ。
うん、戻ろう!(疲れてるからじゃないから!)
「ヘルベルト殿、私がひとりで往復致します。
その間、圭殿をお願い致します。」
メルビスは、やっぱり責任を感じてたんだな。
フーの偵察の命令を出した責任かな。
リーダーって、ツライね。
「メルビス。フーを頼むぞ。
こちらは、わしらで充分じゃ。
まぁ、圭がおるのでな、なかなか進まんじゃろうから、焦らんで戻るが良かろう。」
むー、ドルタンドめ!
こんなところで、ディスる事ないだろ!
俺は、やるぞ。
負けるかー!
俺のやる気が燃え上がったお陰で、今日の予定分を進んだみたいだ。
どーだ!ドルタンド!やったぞって言ったら、
「さすがじゃな。」って流された。
むー、何か一人芝居みたいで恥ずかしいじゃん。
夕方になり、テントを張ることに。
夜の森は、馬車もどき無しでは危険だってさ。
まぁ、常識らしい。
俺の常識も同じ!幽霊の出る時間は、危険!
夜の食事が終わり、近くの木の根に腰掛けて休んでいると、ヒューが来た。
「少しいいかい?圭殿。」
近くで見るとやけにイケメンが際立つなぁ。
ぬっー。
「もちろん。」ここは大人の対応だ。
相手は、お役人だしな。
「こちらに来てから、もうだいぶ経つのかな?
慣れたかい?」
優しい感じだ。良かった。
「ええ、まぁ慣れました。まだまだ、びっくりする事だらけだけど、ヘルベルト達と出会えて本当に幸運だと思うから。」
ちょっと照れるなー。
「そうか。サラディーナ国の印象はどうだったんだい?良い国だったかい?」
キーナンのお役人質問か?調査かな?
「良い国でしたよ。」
当たり障りのない返事。藪蛇は、やだからなぁ。
「ははは、役人としてではないよ。この世界の人間として、聞いてみたんだ。どんな印象かなと。」
ヒューの目は、騙してるようには見えない。
少し正直に話す事にする。
「実は国の事は、あんまりわからないんだ。
牢屋も入ったけどね。
ただ。。。みんなお腹を空かせて大変そうだった。」
初めて、サラディーナの事話すなぁ。
ちょっと、バタバタしどうしで考える暇もなかったしな。
「そうか。気の毒に思ったかい?」
「そりゃね。お腹が空くって大変だって、この世界に来てから知ったんだよ。
実はさ、俺、子分がサラディーナにいるんだ。
凄いだろ。子分なんて。。。
俺なんかの子分になりたいって。
ものすごくお腹が空いてたから。
理由は、それだけだった。
今は、離れてるけど、たぶん、頑張ってると思う。
本当はね、子分持つなんて、前は考えた事もなかったから、やだなぁとか思ってたんだけど。
今は違うんだ。
今は子分達をお腹いっぱいにしたいって思ってる。
あんまり、大した事出来ないお頭なんだけどさ。
俺の国の料理は、マジ美味い。
だから、皆んなに食べさせたいんだ。
その為にも食材探し頑張れるんだ。」
皆んな、元気かなぁ。。。
ナゼルやユーグス。部下が出来たみたいだし。
塩田、頑張ってるんだろうなぁ。
「圭殿。このキーナンの印象を聞かせて欲しいな。
もちろん、お役人としてじゃないから。安心して。」
なんか目が真剣だな。
「うーん、美味しい物をを食べに来たんだ。
ペユが欲しくて、それが一番かな。
だけど、キーナンに来て、いきなりこれだもの。
びっくりしてよ。
どこも同じみたい。」
「同じ?」
「うん、問題いっぱいって感じ。あっ、悪口じゃないよ。」
やっべーよ。つい、気を許して悪口言ったよ。
「大丈夫。正直に言ってくれてありがとう。
そうか、サラディーナと同じか。」
何か、元気なくなってない?
「元気出してよ。ヒューさんやゼッヘルみたいないい人も多いし、この国も好きだよ。」
ヒューさん、少し笑った。
その晩は、疲れて寝落ちした。
ー深夜、ヒュと。。。ー
「随分と圭にご執心じゃな。何か掴めたかの。」
「いえ、ちょっと思いもしない事を言われ焦りました。」
「わしとて、驚きの連続じゃ。圭の能力は、未だ未知数。見守るのみじゃよ。」
。。。
二人の会話は、そこで途切れた。




