ピンチは続くよ、どこまでも。
おっ、白い天井が見える。
いよいよ、白い世界で女神様に会えるターンがきたかな。
もう、疲れたよ。ピンチばっかでさ。
さてさて、可愛い女神様はどこかな?
。。。
。。。。
。
あれっ。これ普通の天井見てるだけじゃん。
妄想へ逃げちゃたよ。
あー、現実って残酷だー。
このベッド牢屋の中にあるじゃん。
いよいよ、せっかく転生したのに、また転生の危機か?
鉄格子が目の前に。。
あの、宇宙語だよな。やっぱり。
ロクでもない事口走ったに違いない。
まあ、言った自分が意味不明なんだからしょうがないけどさぁ。
あー、ギロチンとかめちゃめちゃ怖い。
もう、俺の頭は、どうなってるの?
これが、ま・さ・かのチートじゃないよね。
あり得ないーーー!
ネガティブなあだ名の男には、きつ過ぎる現実だよ。
誰もいないみたい。
シーンと静まり返ってる。
ぐぅ〜〜。
こんな時でも鳴る俺の腹って。。。
ダンダンダン!!!
大勢の人が、駆け下りてくる音がして、飛びのく。
なるべく壁際にね!
意味ないけど。
いよいよか!思わず手で首を掴む。
ギロチンの文字が頭をぐーるぐる回る。
どうする?せめて、言語チートさえあれば。。。
人間が溢れてる。
先程の王様を先頭に人がわんさか押し寄せる。
ここ狭いのに。
牢屋の前は、人でいっぱいです!
「ありがとう。息子の命を救ってくれて。
異邦人よ。深く感謝する。」
王様はな・ん・と頭を下げた。
ん?あれつ。宇宙語は?
おー、言語チート、後から出るパターンか!
ラッキー。
「貴殿の言語は、我が国の魔法騎士が通じるようになったはず。こちらの言葉は分かるか?」
おー、そうか!
魔法かけて言語チート完成。
有り難い。
王様が後ろを振り返って怒鳴る。
「なにをしておる!早く牢屋から出さぬか。」
また、俺を見た。
何か含みのある笑顔が気になる。
「さて、貴殿の言われた毒消しについて薬学医療長から色々質問があるそうだ。
ぜひ協力してもらいたい。」
来たー!またか!
やっぱり、あの変なコンピュータ何か言ったな。
毒消しとか、言った本人は、全然分かんないから。
説明とか、絶対無理!
無理すぎる!
あー、やっぱりピンチは続くじゃん。
だって、意味不明な単語の説明とか。
萎びた俺を少し丁寧に兵士が引きずって行く。
コンピューター責任取れ。
また、ブラックアウトするぞー。