役人?ヒュー登場!
村長と俺たち、ただ今相談中。
「で、マルマーサはやっぱ高い山だから、捕まえるのが難しいのかな?」
俺が聞いた。
ララパンって、強敵らしくマルマーサの捕獲作戦に決まったんだけど、大変みたい。
マルマーサはとにかく、辺鄙な山にいて、その上滅多に姿を見ないらしい。
怖がりなんだってさ。
あー、俺!気づいてると思うけど、インドア派です!
通じないと思うけど、言いたい!
高い山。。。登山って、高校2年の時の筑波山以来だよ!
それも、途中からロープウェイでしたから!
トントン。
「村長、役所の方が見えました。」
おや、役所?おー、キーナンの国の役人さんか?
「お通ししなさい。」
入って来たのは、金髪のイケメン!
ちょっと見ない程の精悍なイケメン!
滅びよ!イケメン!
あっ、本音が。。。
「これは、また奇異な場所で出会いますなぁ。」
あれ、ドルタンドのお知り合い?
へー、さすがドルタンド!キーナンの役人さんとも面識が!
「これはこれは、ドルタンド様ではございませんか。お久しぶりでございます。
この度は、我が国民がお世話になりまして。」
役所さん、我が国民がって。。。
すごいね、やる気満々なのかな?
「しかし、貴方がおいでになる事を良くブナンベルト殿が許されましたなぁ。
もしや、また悪いクセをお出しでは?」
どんな知り合い?仲良しなのかな?
お、金髪イケメンが、俺の方見た。
「こちらが圭殿ですかな。初めまして。
私の名は、ヒューと申します。お見知り置きを。」
貴族の挨拶か!あんまり丁寧は、ツライ。
「は、初めまして。な、な、中村 圭です。」
噛みました。やっぱりね。
「圭、心配せずとも大丈夫だわい。ただの役人だからのう。のう、ヒュー殿?」
「ただの」の言い方、変だよ。ドルタンド!
役人さんが怒ったら牢屋だよ。
俺、もうヤダからね!
その後、役人さんもマルマーサ捕獲作戦に参加したいと言い出し、今、揉めてます。
「お、いえヒュー様。役人の身分では、捕獲作戦に参加する必要がないのでは?」
ゼッヘル、さすがに役人に気を遣ってるね。
「おお、これはゼッヘル殿。お久しぶりでございますなぁ。私は、役人ならばこそ行くべきと考えております。ご承知置き下さい。」
おや、ゼッヘルの顔色悪いね。
昨日のララパンの影響か?
「では、ヒュー殿も共に参りましょう。
土地勘のある方がいた方がいいですから。
ヒュー殿、よろしくお願いします。」
ヘルベルトの決断。
西の方に高い山があり、そこでマルマーサを見た人がいるらしい。
取り敢えず、役人さん達が食糧提供してくれたので、安心して出掛けられる。
留守番組みは、
ナリーナ
マーリエ
マリン
ベル
そして、当然フー
の五人。マーリエが留守番組みの護衛になる。
他の役人の人達もいて、村を守ってくれるらしい。安心。
西の山まで、往復3日の距離。
マルマーサ待ってろよ!
「一体何事なのですか?貴方様自らおいでになるとは。ドルタンド様には気づいておられます。
宰相閣下の怒り顔が見えるようです。」
「ゼッヘル、煩い。ドルタンド殿なら、バラす事などせん。面白がっておられるだけよ。ふふふ、久しぶりに血が騒ぐわ。」
ゼッヘルが頭を抱える。
誰も止められない。
それは、ゼッヘルにも良く分かってはいたが。。。