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ネガティブな俺、異世界転生して食通になる  作者: ちかず
第1章 サラディーナ国
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拾い物?

行き倒れでーす!

盗賊の次は、行き倒れなのー!

この世界、忙しい過ぎない?

みんなで顔を見合わせる。


「このままにしておこう。」

ナリーナが言い切り。

えー。このままって。。ちょっと、絶句。


「圭は、不服のようじゃな。」

ドルタンドに突っ込まれた…

何、俺の顔。黒板か!分かり易すぎるだろ。


「いや、反対ってか、このままは、どうかなぁと。」

俺、煮え切らないけど。。。ちょっと怪しくも見えたり。。。


「この際、圭は関係ない!無視しよう。」


な、何?超〜この言い切りなナリーナ!

怒らないけどね、ちょっとむっとね。

うー。


「私もナリーナの意見に賛成です。

あの者は、警備隊に連絡して、このままといくのは。」

やっぱりかぁ。ヘルベルトも反対。


甘いのか、俺!むーん!ちょっと孤独感〜。


「わしは、圭に賛成じゃ。

こんなところで出会うも、また神の定めじゃろ。」

おっ、意外なところで味方現る。

。。。。。

お年寄のご意見は、絶対です!

助けました。イケメンの30代くらいの人。。

しかし、なんなんだ!この世界のイケメン率。

俺に対する当て付けか!

気がついたから、まずはラランの蒸したのあげた。

この世界、食べ物一択でしょ。

ハラヘリに違いない。

おー、食いつく、食いつく。


「ありがとうございます。

私はキーナンの商人でゼッヘルと言います。

盗賊に襲われて身ぐるみ剥がさられて。。。何とお礼を言えば良いのか。」

男泣きかよ。可哀想過ぎ!


「じゃ、一緒にキーナン行こうよ。俺達もこれから行くからさあ。ねー、いいだろ。」


俺、良い事言った!胸張って振り向いたらいつもの風景です。

ヘルベルトは、苦虫を噛み潰したような顔で、ナリーナは、完璧に絶対零度の目です。あれ、ドルタンドが。。。

「ワシは圭に賛成じゃ。困っとる時はお互い様。そうじゃな。圭。」

俺、何度も頷いた。

えー、味方がいる〜。

やっぱ、言ってみるもんだね。へへへ。

「ありがとうございます。ご恩は一生忘れません。」ゼッヘルさん、泣きながら何度も何度も頭を下げてお礼を言ってる。

おー、何か良かった。


ヘルベルトとドルタンドの間にあったアイコンタクトは、俺が気づかず。。


その夜遅く、馬車で寝ていたゼッヘルは、物音ひとつ立てずに起き出して外へ出た。

ドルタンドが小さな声で言う。

「動いたぞ。鼠を飼うのもまた、一興。」

毒のある笑いを含む声。

「師よ。理解はしておりますが危険では?」

「家で飼う方が毒がない。」

その後、馬車は静まり返った。

ゼッヘルは、また物音ひとつ立てずに寝た。


ひとり、誰にも聞こえない声でドルタンドは呟いた。「もしや、あやつなら我々の間の壁を越えて行くやもしれん。」

それは、願うような囁やかな声。

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