ドルタンドの決意!
「いるんだろ。出て来てくれ。」
相手の性格を考えれば、わしが来るのは分かっていたはずだ。
それでも、やっぱり姿を一度は隠す所など全く変わっておらんな。
「待っていたわ。ドルタンド。
今日こそ、良い返事が貰えるかしら。」
エミリアの嬉しそうな顔が、予想通り待ち構えてたと知る。
「いや、予想外の返事じゃよ。
エミリア。神と交代してこの世界の監視者になるのはゴメンだ。
それは即、君の消滅を意味する。
受け入れられない。」
「やっぱりそうなの。
なら、なぜ来たの?
その答えは、幾度も貰ったわ。」
思い切って言う。。。
「エミリアよ。好きだ、結婚して欲しい。
かなりのジジイで申し訳ないが、君を諦められない。」
久しぶりに見たエミリアのキョトンとした顔だ。
珍しい素顔に、期待がこみ上げる。
「まあ、本当に予想外だったわ。
まさかの、答えね。
でも、私は無理よ。ここから離れる事もとかの流れから忘れられた存在だもの。」
わしは首を横に振る。
「いや、わしは圭と共にあって気づいた。
何事も道を開く時は、信じる事が大切なのだ。
だから、ワシはこの世界の神に祈る。
エミリアは、十分に監視者の役目を果たしました。どうか、この世界に今一度チャンスを下さい。監視者の要らぬ世界となりましょう。」
静まり返ったまま、幾ばくかのときが流れた。
しかし、なにも起きない。
エミリアも寂しそうに笑うだけだ。
いったい何が足りないのか。
「ワシも全力で、食材探し今日の会長となり働きます。どうか。」
しかし、状況は変わらない。
「諦めて。ドルタンドの気持ちは嬉しかったわ。
私も、一瞬信じそうになるくらい。
幸せな未来を、見せてくれてありがとう。」
その時!光が部屋中に溢れた。
「愚かなエミリアよ。
ドルタンドの覚悟も分からぬお前には、もう監視者の役目はさせられぬ。
だが、同時に永らくこの世界に尽力したのも、また事実。
よって、褒美を与えよう。
末永く、幸せにな。
圭によしなに。」
光が消えて、部屋は元通りだ。
「ま、まさか。。
本当に私は、ただの人間なのね。。
あー。」
エミリアは、その場で泣き崩れた。
静かにその肩を抱き寄せた。
しばらくして、エミリアがぽそっと呟いた。
「ドルタンド。貴方、若返ったわよ。
ふふふ。
これがご褒美なのね。
いいわ。結婚しましょう。」
あまりの事に、最後にワシが固まった。




