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タマと年末の災難

  タンスの角に小指ぶつけるのって、めちゃくそ痛いですよね。あの言いようのない感情と涙目になるほどの痛み。ときにあの衝撃で骨折するそうです。骨折したら大変なんだろうな。なんかギプスとかはめちゃって、お風呂に入る時はビニール袋で覆って、歩く時は松葉杖ついて。不便極まりないし、病気や怪我はしないに越したことはないですね。


 え、なぜこんな話を冒頭にしているかだって?


 それはね、

 タマが家の壁に足をぶつけて

 骨折したからだよ!


 そう、タンスではありません。壁です。

 小指ではありません。くすり指です。


 さらに骨折と言ってもポッキリ折れているわけではなく、ひびが入った状態です。しかし「ひびでも骨折ですからね」と整形外科の先生に笑顔で言われました。なんか怖かった。末節指骨折(まっせつゆびこっせつ)と言うのだそうです。やだー、骨折なんてはじめてー。


 まあ貴重な骨折体験だし、だれかの小説の参考になるかもと思い、筆をとった次第であります。


 まず経緯は置いといて、それは台所付近で起こりました。勢いあまってコーナーを曲がりきれず、足先だけを壁に盛大にぶつけちゃったのです。左足の中指、くすり指、小指の表面部分。壁に向かって「なんでやねん」のツッコミを足先でやった感じです。こきゃ、とか音が鳴ってた気がします。さらにそれでバランスを崩し、前につんのめり、手に持っていた玉ねぎを前方にあった冷蔵庫に強かにぶつけました。憐れ玉ねぎ。


 そこからタマ、しばし悶絶。


「あー痛かったぁ」なんてのん気に通常運転したかったんですが、足の痛みがなかなか取れない。30分くらいしても全然取れない。おっかしいなぁと思って靴下を取ったら、足の指先が真っ赤。そしてパンパンに腫れていました。触ったら痛いし熱い。


 これは……? と不思議に思ったところでタマに分かるはずもないので、ひとまず炎症どめの湿布を巻いて、痛くないようにテーピングで固定しました。左足を庇うようにヒョコヒョコ歩き。痛いし腫れてるしテープ巻いてるしで靴も履けず。


 夜になっても痛いのは変わらずです。激痛まではないけど、左足に体重をかかけるとズキリと痛む。テーピングを外すと、なんとビックリ。くすり指が鬱血して紫色になっていました。そして足の甲も半分ほど青色に。非常にきもい見た目でした。こりゃ、良くて打撲、悪かったら骨折だな。とさすがのタマも覚悟したほどです。骨は血液を作る骨髄があるところなので、骨折やひびが入ったりしたら、これでもかと内出血し、熱をもって紫色に腫れ上がるそうです。


 無精なタマでも病院行った方がいいなと思いました。その日は日曜だったので、月曜に病院に行くか、すぐ救急で見てもらうかの二択です。左足だったので、運転に支障はないのがせめてもの救いでした。タマが住んでいるのは田舎でありますから、一人一台のマイカーは基本です。運転できないなんて死活問題であります。


 ひとまず近くの大きい病院に電話で問い合わせをしました。骨やっちゃってるかもしれないから診てほしい旨を説明します。今回に限りませんが、だいたい救急の受付に診てほしいと言うと「違うとこ行って」と当回しに言われます。忙しいのは分かるし、専門の先生いないのは仕方ないけどさ……もうちょっと、こう……ねえ?


 一つ目の総合病院 → 内科の先生しかいないので診察は可能だがレントゲンがとれない。できれば他の病院にお問い合わせを。


 二つ目の総合病院 → 泌尿器科の先生しかいないので以下同文。


 ここで面倒くさくなって、月曜に整形外科に行く事を決めました。泌尿器科て。間口せまくない?


 次の日、足をヒョコヒョコさせながら出勤。タマ的には仕事終わってから夕方に病院に行くつもりだったのですが、職場の人達が「腐って切らなきゃいけなくなったらどうするの!?」と脅してくるので、仕方なく仕事を早退してお昼に病院に行きました。


 結果は先にも述べました通り、末節指骨折。病院の先生、タマの紫色した足先を見るなり「レントゲン撮りましょうか」のひと言。触りもしなかった。きっと初見で「こいつ骨やっちゃってんな」とピンときたのでしょうね。さすがです。処置は添え木的なものを包帯で巻いて固定だけでした。松葉杖やギプスもなしです。


 それからも色々ありましたので、前後の経過をまとめましたら以下のようになりました。


【1日目】

 12:30 左足先を壁で強打。患部が強く痛み、熱を持って腫れる。ひとまず冷やして自己処置を行う。

 16:00 慢性的な痛みは引き、負荷をかけた場合に強く痛む。患部とその周囲が鬱血し、変色し始める。最初は赤かった。

 19:00 腫れている左足くすり指が紫色に染まる。救急病院に問い合わせると泌尿器科の先生しかいないと言われ、笑う。


【2日目】

 07:30 テーピングして出勤。運転は全然いける。

 12:30 職場の人に脅され早退。その足ですぐ病院に行く。結果、骨折が判明。添え木を包帯でぐるぐる巻き処置される。帰り際に靴が履けなくて困る。靴下はぎりセーフ。

 16:00 ひどい怪我をしたら熱が出ると小説で読んだことがあったので、温度計で調べた。微熱だった。釈然としなかった。


【3〜4日目】

 足をヒョコヒョコさせながら日常生活を送る。外出の際は左足はスリッパ。無理をしなければ痛みは無い。でも床に座るのが大変だった。和式トイレは使用しないと心に決める。


【5日目】

 痛みと紫色は変わらないが、腫れが引いた。見た目は相変わらずキモい。あと、左足をかばって歩いているので、普段使わない変なとこの筋肉が強張っている。階段が厄介で、気合いを入れるために声を出すも、最上部で「よっこいショーイチ」としょうもない事を言ってしまい、照れる。


【6日目】

 靴が履けないのが嫌で、添え木的なものを取り、包帯とテーピングに勝手に変える。全然イケると謎の自信を得る。※良い子は真似しないでね。


【7日目】

 経過は順調。相変わらず左足をかばってヒョコヒョコ歩くが、痛みが少し減った。紫色が引いてきた。


【8〜10日目】

 テーピングしていればそんなに痛くないので、少しずつヒョコヒョコ歩きをやめてみようと頑張る。でも元の歩き方がよく分からなくなっていた。練習あるのみ。あと、お風呂に入る際には包帯やテープをべりべり剥ぐのだが、テープに皮膚が引っ張られてめっちゃ痛い。もうめっちゃ痛い。


【11〜13日目】

 見た目はもう普通の肌の色に近い。年末年始の休みに入り、忘年会だ買い出しだ掃除だと、なかなか休まらない。


【14日目】←イマココ

 ヒョコヒョコ歩きもしなくなりつつある。でもそれはテーピングでの固定があってこそ。まだまだ完治には至らない。夜のお笑い番組が楽しみ。


【まとめ】

 たかがひびでも腫れと鬱血の紫色がすごい。

 普段は痛まず、負荷をかけた時に痛む。

 座る・立ち上がるが片足だけだと大変。

 パンプス・ブーツが履けない。ヒール高いのとか自殺行為。


 ◇


 いかがでしたでしょうか。実感として完治まであと1〜2週間かなって感じです。怪我する2週間前にはインフルエンザにもかかっていて、なんだか最近ついてないです。改めて健康な身体のありがたさが身にしみる、2017年の暮れの出来事でした。皆さまも、家の壁にはぜひとも気をつけてくださいませ。

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