表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/108

45 九、盟深探湯の法

 九、盟深探湯(くがたち)の法


 彌眞、十六夜そして采乎の三人は、命からがら蘇奴国を脱し、三日かけて邪馬台国連合国対蘇国へ到着した。

 蘇奴国の隣であるこのクニは、いまや蘇奴国が狗奴国側に着いたので、対蘇国が戦いの最前線となっている。


 蘇奴国の反乱という事実に脅威に晒された対蘇国は、クニ中に重苦しい空気に包まれていた。だが、現在、表立って両国に動きはなく、緊張の続く小康状態を保っている。


 その数日後。

 彌眞は身体を起こそうとするが、激痛が走りうずくまる。

 瞬間に、蘇奴国王蘇邑に襲われたことを思い出し、歯を食いしばり痛みに耐え、半身を起こす。

(くそっ!)

 心の中で苛立ちを叫ぶ。

 采乎が慌てて駆け寄る。

「まだ、安静にしなくては」

 彼女は彌眞をなだめると、有無を言わさず、無理矢理寝かしつける。

「邪馬台国に!卑弥呼様に伝えなければ!」


 采乎は、彌眞を押さえつけながら、

「安心してください。対蘇国の兵士が、蘇奴国の反乱を告げに邪馬台国に派遣されました」

「対蘇国?」

 彌眞はまわりを見渡す。

 どうやら居館にいることが認識できた。

 視線の隣には、十六夜が苦しそうにうずくまって寝ている。


 采乎はふっと力の抜けた彌眞をそっと寝かせると、十六夜のもとに行き優しく背中をさすってあげる。

「はい、ここは対蘇国です。彌眞様あなたは五日間、気を失ったままでした。私と十六夜様、二人でここまでお連れするのは大変でしたよ」

「五日も・・・でも十六夜はどうして・・・」

 采乎は十六夜を見つめて、優しくゆっくり背中をさすってあげる。


「彌眞様、あなたが意識を失っている間、十六夜様は盟深探湯をなされたのです」

「盟深探湯・・・」

「・・・十六夜様の事、聞いていただけますか」

 彌眞は聞き慣れない言葉に眉をひそめ、十六夜の背中を見つめ、頷く。

「それでは・・・」

 采乎はゆっくりと彌眞が気を失っている間の事を語り始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ