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ほどなく歩くと、彌眞にも疑問が生まれた。
「十六夜様、私には皆と一緒に行くようにと勧めたが、ではあなた様は何故、供の者を連れなかったのですか。ひょっとしたら、私が信用の置けない人物かもしれないのに」
その問いに十六夜は即座に答えた。
「あなたは大丈夫です・・・多分、私と似ているから。それに私もお母さまに自分達の力で乗り越えなさいと言われました」
「そうでしたか」
「はい」
「しかし、強く言えば、女王であるあなた様ならば造作もないことでしょう」
「私は女王と呼ばれたくありません」
「しかし・・・」
「とにかく女王と呼ばないでください」
「はぁ」
十六夜は自分を落ち着かせるように深呼吸をする。
「今さっきの話ですが、彌眞様と同じ理由ですよ」
「はい」
彌眞は頷く。
二人の間に、少しだけの沈黙があり、
「おそらく、辛くなる運命に皆を巻き込むのは苦しいから」
「・・・・・・そうですね」
二人はそれから無言で歩き続ける。長い道を。




