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 二人はそれを聞いて重い何かが少しだけ外れたような気持ちなった。

 十六夜は、

「お母さま、私は今を大事に生きて、この使命やり遂げて見せます」

彌眞は躊躇いながらも力強く、

「私のやるべき事の大きさに驚いています。だけど運命なら全力で臨み、必ず越えてみせます」

 母は二人の言葉にほっと息をつくと微笑んだ。

 彌眞と十六夜は互いに顔を見合わせると、思い思いの決意で頷きあった。


「私の話は終わりました。やるべき事を真摯に取り組みなさい。そうすれば、どんな困難な道も切り開かれるはずです」

 母はそう言うと、十六夜を強く抱きしめた。

「いいですか十六夜。あなたはこのクニの女王。おばあさまの意思、私や巫女達、そしてこのクニの民たちがあなたと共にある事を決して忘れてはいけませんよ」


 十六夜は母の言葉に別れを感じ、瞳に涙を滲ませる。それでも母を真っすぐ見た。

「はい決して忘れません」

 母はぎゅっとし、

「必ず、帰って来るのですよ」

 十六夜は母の胸の中で、力強く頷く。

 母は優しく、その髪を撫でる。

「彌眞殿、女王十六夜をお願いします」


「はい」

 彌眞は深々と頭を下げ、感謝する。


夜も深々となり、火の小さな灯りが三人を照らしだしている。

真夜中の神殿の外は静寂に包まれ、いつもより大きな満月と星々が輝いていた。


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