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17 好かれすぎるのも大変






「落ち着いたかの?」


「はい、お茶ありがとうございました。」


「ワシらがいないあいだにあったことを教えてくれるかの」


私はウォルトさんにさっきおきた出来事を順番に話した。


喉が渇いたので、精霊に一言声をかけてから水を飲みに家の中に入ろうとしたこと。


そうしたら、複数の精霊が水の塊を作って私にくれたこと。


水の量が多く、さらに飲むのではなく頭から水をかぶり、そのあとすぐに2人が出てきて今に至ること。


全て話し終えるとウォルトさんが腕を組んで悩み始めた。


「・・・神の愛し子とは、そういうことじゃったのじゃな・・・・。」


「そういうことって・・・?」


「そなたから聞いた精霊の行動は、精霊が自然に対してとる行動と全く同じものでの。精霊は神が作ったこの世界を愛しく思い、そして自分たちが生みだした自然をこの上なく愛しているのじゃ。だから彼らは、自ら魔法を使って自然を癒し、力を与える。」


「・・・つまり、精霊にとって私は自然と同じ?でも、別に精霊のみんなから生み出された存在じゃないよ?」


確かに精霊たちが私にとった行動はウォルトさんが話してくれた精霊の行動と一緒の気がするけど・・・


でも精霊が自然のために力を使うのって、我が子のために行動しているようなもので、私には当てはまらない気がするんだけどなぁ。


「じゃが、そなたは神の愛し子。神が愛している存在ならば我が子同然なのじゃろ。」


「そういうものなんですかね?」


『『そのとおり!のあは僕(私)たちにとって、とっっっても大切な子!』』


さっきまで精霊みんないなかったはずなのに、いつの間に・・・


『大切なの~』


『すき~』


ふわふわ周りを飛んでいる精霊の存在によって、さっきまで真剣な空気だったが急にゆるくなった。


どうしよ・・・


ウォルトが一度、大きく深呼吸をしたあと、


「つまりじゃ、神の愛し子であるそなたは、精霊たちにものすごく大切にされるうえに、力を与えられる存在。じゃから、精霊たちは喉が渇いたそなたを助けるために水を出した。じゃが、何らかの理由で精霊が水を出しすぎたということじゃな。」


『実はね~僕たち、張り切りすぎっちゃったの』


「張り切りすぎた?」


『うん・・・。のあが僕たちを見れるようになってから、初めてのお願い?ごとだったから、ちょっと張り切りすぎちゃったの。』


・・・・・・・・


精霊の話を聞いて、私とウォルトさんはきっと同じことを思ったと思う。



好かれすぎるのも問題!って。



しばらくシーンとしちゃったけど、ウォルトさんと話し合って決まったことがある。


それは、精霊に力のセーブを絶対にしてもらうこと!







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