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帰り道

 日が傾き、空が茜と紺に染まる時間。緩やかな下り坂を高校生の二人組が気だるそうに歩いていた。


「そういや今度駅北の商店街によー、バー○ン、出来るらしいぞ」

「マジか。前はさー、わかりにくいとこにあってガッラガラで潰れたんよな。商店街のどの辺?」

「んっとなぁ……」


革靴の底をこすりながら、ダラダラと二人は下っていく。片方がスマホを取り出し、もう片方に見せながら歩き始めたのでその歩みは更に遅くなる。


「ほーん、ここなら俺らみたいな中高生みんな来そうだし潰れなそうだな」

「それな。出来たら行こうぜ」

「おぅ、正直最近行くとこ行くとこもう飽きてる」

「わかる笑」


二人は笑いながら最近よく行っていた寄り道先の話をし始める。某チェーンのポテトはふにゃふにゃで嫌だ。いやそのふにゃふにゃが良いんだ。某ファミレスは子供の時から大して値段も上がってなくて神だ。正直呪文過ぎるし珈琲だけなら他店でいい。何も呪文なんかじゃない食わず嫌いならぬ行かず嫌いだ……などなど。

 そんなどうでもいい話を、大変楽しそうに仲良く話す彼らを見て、少し後ろを歩いていた私の口からつい…


「……フヘッ……」


と音が漏れた。

 途端、二人は首が取れる勢いでこちらを振り向き、先ほどまでの無邪気な顔が嘘のように顔を揃って顔を引きつらせた。


「「うわ…清水やん……」」

「……どうも」


私が挨拶をすると二人は引きつったまま笑みを浮かべ、気まずそうに足を速めて下って行く。曲がり角に差しかかった所で、バタバタと二人が一斉に走りだした音が耳に届く。


「……ハモるぐらい仲いいんだ…へぇ……」


 私が今日描くの絵が決まった。

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