学園編2
武術大会と、前回予告しましたが書いてるうちに違う流れになったので今回は武術大会じゃないです
カンカンと木剣の打ち合う音が鳴り響く修練場。音の発生源は中心で試合をしているレオンとリーア。リーアが一歩前に出るとレオンは後ろに一歩下がり、リーアが剣を振るえばレオンは剣を逸らすことで防御としていた。二人のそれは他者が入り込む余地などなかった。結局、決着のつかないまま試合は終わり入口に立っていたレティアに先に気づいたのはレオンだった。
「ん?レティアじゃないか。どうしたんだこんな所で」
「帰る途中に音がするので寄ってみたら、二人がが試合をしているので見ていたんですよ」
「そうなのか」
「レティア来てたのか」
リーアが遅れてレティアに気づきました。
「リーア、そろそろ帰らないと夕食を食べ損ねますよ」
「もうそんな時間か?」
既に空は夕暮れを過ぎようとしていた。空の隅には月が薄く浮かんでいる。
「それにセレスティーナに夕食を一緒にと誘われていますから、遅れると怒られますよ」
「それは大変だ!急いで帰るぞレティア!」
リーアは急いで木剣を片付けレティアの手を取って走っていった。
「リーア、遅いでですわ」
「済まない、試合をした後で服を着替えていたんだ」
リーアが食堂に行くとそこにはレティアと少し怒ったセレスティーナが待っていた。レティアは寮に戻ると手に持っていた荷物を部屋に置き食堂に向かったが、リーアは服を着替える必要があり遅くなってしまった。
「許しますわ、ちょんと間に合いましたから」
「ありがとう、セレスティーナ。さて、今日の夕食はなんだろうな」
三人は揃ってカウンターに向かいました。カウンターの横には夕食のメニューが書いてあるボードが置いてありました。
「今日はフォンのスープかシチュー、トレアの野菜炒めかアレアステーキか」
「今日は肉系ですのね。それとリーア、サラダもありますわよ?」
「私はスープと野菜炒め、サラダにします。二人はゆっくり選んでていいですよ」
レティアはカウンターで料理を頼みパンを三個持って席へ戻って行った。
「レティアは相変わらず決めるのが早いな。わたしはシチューかスープで迷っているのに」
「リーアはどっちが肉の入っている量が多いか考えているのでしょう?ほら早く決めて食べましょう」
「わかったシチューにしよう」
セレスティーナとリーアも料理をもらい席へと戻った。
少し遅い時間なので食堂にに居るのは少し少ないがそれでもそこらかしこで生徒の話し声が聞こえていた。
「レティア、確か選択で武術取ってたよな」
「はい、少しは体を動かさないと行けませんから。剣術や槍術短剣や棒術と広く浅くやっていますが、それがどうかしましたか?」
「いや、レティアと試合をしてみたくてな」
「私ではとてもリーアの相手が出来るとは思わないのですが」
「いや、いつもはレオンとか他の生徒と試合をしているが皆剣しか使わなくてな。他の武器とも試合をしてみたいんだ」
「なるほどそれで私に」
「リーア、少しは本を読んだりとかしないんですの?騎士になるには技術以外にも学が必要ですのよ?」
「ちゃんと勉強はしているぞ!授業中に」
「授業以外でも頑張らないとまた、呼ばれますわよ?」
リーア時々テストの結果が悪く教師に呼ばれることがあるのだ。そしてその後に決まってレティアに勉強を教えて貰いに行くのだ。
「う、善処する。それでレティアどうなのだ?」
「いいですよ」
「本当か!」
「ええ、放課後一刻ほどでよければ」
「一刻でも充分だ、ありがとう」
「いえ、自分が何処までやれるのか少し興味がありますから」
「レティアは少し人が良すぎますわ」
三人は夕食を食べ終えそれぞれの部屋へと帰って行った。
誤字脱字等ありましたしらコメントや感想の方よろしくお願いします。
次はレティアとリーアが試合をすると思います。




