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 ティア様がアーサー様とお会いになってから一刻ほどが経ちました。まだティア様は戻ってきていません。まだ話している最中なのでしょう。そう言えばまだリーアとセレスティーナにはお忍びで城下町に行くことを話していませんでしたね。


「二人とも話したいことがあります」


「レティアから話したいことなんて珍しいな」


「そうですわね」


「話すことと言っても明日のことです。セレスティーナはジェンキンズに向かう最中の馬車で聞いたことあるかもしれませんが、明日もしかしたらティア様とアーサー様の二人がお忍びで城下町に行くかもしれません」


「そう言えば確かにジェンキンズに向かう馬車の中で言ってましたわね」


「私は初耳だ」


「リーアには話していませんでしたよね。それでこのことはフェルミナ第一騎士団長にお話をして実現出来るか聞いてもらっています」


「つまりフェルミナ騎士団長からの報告待ちなのですね」


「そうですね」


「失礼します、レティア嬢、明日の件で来ました」


「クロード様いい所にお越しくださいました。早速お話をお願いします」


「わかりました」


 クロード様のお話では問題ないとのことです。護衛には第一騎士団からクロード様、レイエス様の隊が私たちの方からはリーア達近衛騎士と私が護衛につくことになりました。いちおう騎士とバレないように冒険者に変装したり市民に変装したりしてティア様とアーサー様を陰ながら守ることになります。


「私は明日はアーサー様の兄を演じることになっています。良ければティア王女の傍に誰かつけていただきたいのですが」


「ティア様の近くとなると私たちのうちの誰かが適任でしょう」


 まずセレスティーナは明らかに高貴だと見てわかりますから、変装した所でと言った感じでしょうか。リーアは護衛としては適任ですね。ただリーアに出来る変装してだと冒険者になってしまいますね。冒険者が隣にいるどう見ても普通じゃないですね。


「市民の変装するのならレティアが適任では?私では雰囲気でバレていまいますもの」


「そうですよね、分かりましたやりましょう」


「ありがとうございます」


「クロード様ティア様やアーサー様は偽名を使うんでしょうか?」


「はい、私はセイルとアーサー様はアレンと名乗ります」


「そうですか。ではティア様の偽名はレミリアにできますか?」


「できますが何か理由が?」


「偽名の中でも呼び間違えないかと思いました。妹の名前なので」


「分かりましたティア王女にはレティア嬢が考えたものだと言ってお伝えしましょう。レティア嬢は偽名何にしますか?」


「私はどうしましょ「ユリアにしてはいかがですか?」」


「セレスティーナその名前は……………」


「フェルミナ様はアーサー様のお兄さまをなさるんですよね?」


「はい、そのつもりです」


「でしたらレティアはティア様のお母様をしてみてはいかがですか?」


「ティア様のお母様……」


「理由は言わなくてもわかりますわね?」


 分からないわけがありません。ティア様が幼い頃亡くなられたユリア様。ティア様は母親をおぼえていないでしょう。


「わかります。一番近くにいたのは私達なんですから」


「こういう時でないとやれませんわ」


「わかりました、やりましょう。でも母親をやれるかどうか」


「できますわ。なにせ」


「ティア様のことを一番思っているのはお前なんだからな」


「リーア…」


「セレスティーも私もお前が一番ティア様を心配していることくらい分かっている。それこそ母親のようにな、だから大丈夫だ」


「そうですか。リーア達から見てそうなら出来そうですね」


「服はこちらで用意します。時間はお昼頃でよろしいですか?」


「大丈夫です。お昼頃が一番賑わいますから楽しめるでしょう」


「では明日の朝、服などは届けさせます」


 クロード様が部屋から退出して少しするとティア様が戻ってこられた。ティア様は私達にアーサー様とどんな話をしたかアーサー様とこの城の何処へ行ったかそして最後に明日城下町に行けることになったと楽しそうに喋っていました。おそらくクロード様が部屋を出たあとアーサー王子に明日のことを伝えたのでしょう。


「レティア明日は私のお母さんになってくれるのでしょ!」


「そうですね、明日だけになりますが」


「私嬉しいの。お母様は私を産んで四年後に亡くなったってお父様から教えてもらったわ。でも、あまりお母様の記憶はないの。覚えてるのはお母様とレティアが一緒にいて、レティアが私と遊んでくれていることくらい。お父様は父の愛情しかあげれなくてすまないとも言っていたわ。でも私にはレティアやセレスティーナやリーアや王女宮の皆がいるもの。皆から愛情を貰って私はとっても嬉しいの。それで…その…お母様にちゃんと甘えたことがないから…レティアお母様に明日甘えさせて欲しいなって」


「いいですよティア様、明日は思う存分甘えてください。私のようなお母様で良ければ」


「ありがとうレティアお母様!あっリーアやセレスティーナもお母様みたいに思ってるわ!」


 私を含めリーアやセレスティーナも心の中で泣いていることでしょう。私達の気持ちがティア様にきちんと伝わっていてお母様みたいに思っていると言われて泣かないはずがありません。私達のしてきたことは無駄ではなかったと言われているようなものなのですから。ベックやクーロンが聞いたら男泣きするでしょうね帰ってからの楽しみが増えましたね。

誤字脱字ありましたらコメントやメッセージよろしくお願いします。次回は城下町にお忍びデートの予定。もちろんデートするのはアーサーとティアだけじゃなくてレティアとクロードもデートするかも?

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