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Ep02:遣るべき事を決めてみようって感じ

俺が異世界への扉をくぐり、扉を抜けた先は一言で表すのならば。


「大平原って感じだな」


そう、大平原だ。

自分の腰の辺りまである草の海が360度、地平の果てまで広がる、そんな場所だった。

扉の方を振り返る。


「あぁーっと!申し訳ない!大事な事を伝え忘れてました!色々と確認の画面を出す方法は『表示ディスプレイ』と言ったり念じれば出ますので!後、色々と能力説明などもあるので参照しておいてください!では!!」


案内の鬼のお兄さんは閉まりかかった扉を開けて、それだけ言うと改めて扉が閉まった。

扉が閉まると一瞬だけ扉はその姿を残していたが、直ぐに蜃気楼の様にゆらりと揺れて、遂に何もなかったかのように消えてしまった。


本当に周囲が草の海だけになってしまうと、何をしたら良いか判らなくなる。

取り合えず、自分に何が出来るか知るべきだろうか?

特殊能力をくれるといっていたし、異世界だから治安とか言葉とかわかったもんじゃないし、架空の世界だと言うのならそれこそゲームみたいにモンスターも居るかもしれないのだから。


「えーっと『表示ディスプレイ』だっけ?」


恐る恐る、といった様子でつい口にしてしまう。

すると、目の前にSFとかで見るような立体映像の画面が現れた。

その見た目は具体的に言うと、ゲームのメニュー画面っぽい感じだ。

何せアイテムやステータス、特殊技能に装備、オプションにヘルプ、その他諸々といったものが立体画面に表示されているのだ。

ゲーム好きにしてSF好きの俺としては厨二病が再発してしまうほどに興奮しそうだ。


そして、取り合えず先ずは特殊能力を見ることにした。


特殊能力の所に指を遣ると『ピッ』という音が鳴り、次いで画面が特殊技能の画面に切り替わる。

画面に表示された特殊技能の名前は漢字に文字で書かれていた。


創造クリエイション


見た瞬間、思考が止まった。

止まった思考が考えた事は一つだけ。これ、神様級の力じゃないか?ということだけだった。

再起動して『創造クリエイション』に指を遣ると今度は説明の画面が出てきた。



『無から有を生み出す能力。望めば金銀財宝であろうが食べ物だろうが機械だろうが何でも想像し念じるだけで『創造クリエイション』する事ができる万能の力。ただし、どこかの漫画みたいに魔法弾を飛ばしたり、気功波を飛ばしたりするのは専門外。あくまで何かを創造する事しかできない。『創造クリエイション』は被造物の規模によってMPを消費する』


「詰まる所、MPがあるだけ何でも創造つくれる力ってわけか」


それ、なんてチートとか言いたくなった。

だがぶっちゃけて言おう、俺がこんなチカラ持っても、猫に小判で豚に真珠というものだ。

これが自分がよく見てたラノベとかだと、とにかく凄い事を考え付いて色々と出来るのかも知れない、けど、生憎こちとら夢や希望といったモンを、見失っている最中に死んだ無気力な現代人一歩手前ぐらいの男だ。

そして自分で言うのもなんだが欲が薄い方だ。

強いて言うならそこそこの生活とゲームがあればそれで良い、とか思っちまう人間なんだ。

だから、この能力はオーバースペックにもほどがある。

食い物や飲み物に困らない、とかその程度で十分だったんだけどなぁとも思う。


取り合えず、考え事もそこそこに打ち切って、改めて別の画面を開く。

ちなみに、前の画面にのは画面右上にクローズボックスがあったので、それを押せば一発だった。

次に行ったのは地理を調べることだ。

この『表示ディスプレイ』には周囲の地図も『表示ディスプレイ』される様なのだが、残念な事に俺自身が知覚、認識した事がある場所以外表示されないようだった。

ただし、『表示ディスプレイ』で出した地図の画面には俺が向いている向きと方角が矢印等で表示されているので、上手く扱えば色々と便利だ。

そう言えば、昔遊んだゲームで地図の表示率が100%になるとアイテムがゲットできるってのがあったなぁ……。


それにあやかって、世界地図でも作ってみようかな?


そんでもって、地図が出来たら俺自身に何かご褒美を作り出そう。

そうと決まれば早速あちこち歩いてみよう。

ただ歩くんじゃ大変だから、それ向きの装備も作るべきだよな。

そう思って自分の装備を早速『創造クリエイション』を使って作ることにした。


「ここは高校時代にワンゲル部だった人間としてはやっぱり山男的装備だよな」


頭の中に思い浮かべるのは典型的な山男的な衣装、白無地の帽子に厚手のズボンにシャツとウィンドブレーカー、靴は足首までキチンと覆うタイプ。

そして忘れちゃいけないのが登山グッズの入ったリュックサックとテントとストックだろう。


「水と食料はいつでも出せるけど、一応ある程度リュックに入れておこうかな?」


あくまで気分の問題なのだが、そういうところは凝り性な為ついつい態々用意してしまう。

食料は缶で、水は水筒を用意して其処に入れた。

便利さとかそう言うのは気にしたら負けなのだ、全ては気分とか浪漫が優先されるのだ。


「……なんだろう、少しワクワクしてきたな。一人だけなのに学生時代みたいな万能感って言うか……そっか、久し振り過ぎて忘れてた。これが『ヤル気』があるって感覚だったかな」


声に出すと強く自覚できた。

心が弾み、好奇心があふれ出す。

こんなのは思い返すに高校生の時が最後だった気がする。


「強いて言うなら友達が居ないのが寂しい所か……。まぁ、こればっかりは、なぁ」


俺の我儘の為に友人たちに「死んでくれる?」なんて言うの嫌だし、そもそも言うことも出来ないし……別世界だから。


……『創造クリエイション』で作れそうな気もしたし、実際作れるみたいだが俺の現在の次第MPが10として、あと10の24乗程のMPが必要になるらしい。

……10の24乗って単位あったよな?確かペタだっけ???


だめだ、思い出せない。



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