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桜さん

 毎日5人で仕事を楽しんだ。

 ハーレム状態で。


 そしてようやく念願の家が完成した。

 人間が作る家とは違う。


 窓がガラスではない。

 透けているビニールのようだが、固く割れないという。

 屋根はタイルのように光っている。


 形が出来ただけで、まだ家具はない。


 五人ははしゃぎながら、ボートやバナナテントにある荷物を家の中に運んだ。


「サリー、これからベッドやテーブルを作るよ」


 ひまわりはそう言って、部屋の寸法を測り始めた。

 別注の家具だ。


「サリー、キッチンを自分が使いやすいようにしてもいい?」


「もちろん!ココアに任せるよ」


 俺は農業をした事が無い。

 だが、ココアの作る畑に行くのが好きだった。


 気候に関係なく作る事が出来るアレイの星の作物は、みんな生き生きしていて収穫も速い。

 となると、毎日何かしらとれるから楽しかった。


 稲の田んぼや小麦もある。

 端にはココアらしい可愛い花壇もあった。


 水を作るのは俺と琴の仕事。

 毎日せっせと海水を汲み、蒸留水を作りココアに渡した。


 スコールの時の雨水も二人で集めた。

 洗濯も二人でした。


 ここの暮らしが楽しくてしょうがない。


「ひまわりちゃん、ココア冷蔵庫が欲しいんだけど……」


「そうね、必要だねー」


「そんなの作れるの!?」


 びっくりして俺は叫んだ。


「大丈夫だよぉ。家具だもの」


「家具って……、冷やすんだぞ?」


「窓に使った透明の板で箱を作るのよ。後は氷みたいなのがあるから、それを入れるだけだよ」


「氷みたいなの?あるの?」


「あるんだ~、溶けないのがね。私達の星には地球に無いものがいっぱいあるよ」


 アレイ達の星は地球よりも発達しているようだ。

 行ってみたい気がする。



 ココアに釣れた魚を渡すと、早速料理を作ってくれた。

 まだテーブルがないので、木の丸太に腰掛けいただく。

 魚もサラダも新鮮でとても美味しい。


「サリー、肉は食べたくないですか?」

「んー、食べたいかな」

「じゃ、家畜を飼いましょうよ」

「家畜を?どうやって」

「アレイボールはアレイだけじゃなく、豚や牛も呼べるんですよ」

「へぇー、知らなかった。でも呼んだとして殺して食べるって事?」

「です~」


 スーパーで買う切り身はともかく、殺してるのを見ると食べる気がしない。


「それはちょっと……」

「じゃ、卵や牛乳は?」

「あぁ、それなら飼いたいかな」

「レパートリーが増えるです~」

「世話人は要らないの?」

「要らないです。ココアがやりますからね」



 俺は中ボールを取り出し、ニワトリ10乳牛2を叫び、ボールを投げ込んだ。


「モォ~」

「コッコッコッ」


「おーい!みんな助けてくれぇ~」


 乳牛は大人しいが、ニワトリはバタバタと逃げ回った。


「何してるですか~!」

「ココア、お前が呼べって……」

「呼ぶなら言って下さいよ~」

「あら、私は小屋を作って来るよ」


 ひまわりは呼ばれて降りて来たが、すぐに戻っていった。


「待って待ってぇ~、コッコちゃぁん」

「しかも何羽いるんですか?」

「10羽だ」

「そんなに要らないですしね」


 ココアに怒られてしまった。


 何とか10羽袋に押し込み頂上に行くと、ひまわりはせっせと小屋を作ってくれていた。


「ここにひとまず入れてね。後は網を付けたら出来上がりだね」


 家の裏に可愛らしいニワトリ小屋が出来た。


「後は牛だね!」


 ひまわりは文句も言わずに作り始めた。

 だがココアは……。


「毎日毎日卵食べて下さいよ!全く多すぎだわよ!」


 また怒られた。

 でも考えたらその通りだ。

 食べるのは俺一人なんだからな。

 失敗失敗。



「サリー、ファブリック係を一人呼んで欲しいの」


 ひまわりがやって来てそう言った。


「うん、いいけど……、それは?」

「布地やマット、クッションなんかを扱える人だよ。カーテンが欲しいし、ベッドのマットやソファのクッションも必要だから」

「なるほど、で、今?」

「そうよ」


 聞かないと怒られてしまうからな。

 ご主人様をやめてサリーになってから、なぜか俺の方が下になった気がする。

 それでも楽しいからいいんだけどね。


 小瓶の中には小さなボールが一つしか残っていなかった。


 海岸に行きファブリック係を呼んだ。

 質素で大人しく田舎の子と叫んだので、お下げ髪の少し色黒の子が来た。

 なんかいいな、素朴で。

 俺は一人喜んでいた。


「はじめまして、ご主人様」

「いや、サリーって呼んで欲しいんだ」

「わかりました。サリー」

「私は琴です。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」


 名前は~、鈴、早苗、緑、ん~。

 しこたま考えて決めた。


「君の名前は桜さん。そう、さんがいるんだ!」

「はい、ありがとうございます」


 三人で頂上に行った。

 桜さんは皆に挨拶をして、ひまわりに教えてもらっていた。

 すると走ってきた。


「サリー、まずカーテンから始めます。リビングの基調色は何がいいでしょうか?」

「あぁ、色彩ね……、俺センスないんだ~。任せる事は出来るかな」

「承知致しました。お任せ下さい」


 桜さんはにっこり笑って、また走って行った。

 三つ編みがぴょんぴょん跳ねて、とても可愛らしかった。


 これで琴、艶姫、ひまわり、ココア、桜さん、アレイは五人になった。

 これからどれだけ増えるんだろうな。




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