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幽霊学園  作者: 久遠 零


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 体育の時間、この時間は代表者が主導して体育祭の練習をする。


「そしたら、それぞれ選んだ種目に分かれて練習を始めてください」


 (りつ)は積極的に前に出てまとめている。


「律って、こう言うの得意だったんだね」


 カレンは品定めするかのように律を見て言った。苺花(いちか)も同意するように言う。


「私みたいに苦手だと思ってた」


 少し申し訳なさそうに縮こまる。

 支音(しおん)、カレン、苺花の3人は玉入れの練習をしにきた。カゴは身長の3倍ぐらい高いところにある。


「なんか、高くね?」


 カレンの言葉にみんなが同意する。


「それじゃあ、まずは僕がお手本を見せるから」


 律はお手玉のようなボールを4つ5つ手に取り、手を三角形にしてまとめて持つ。その状態のまま、ジャンプしてボールを投げる。周りのみんながその様子を固唾を飲んで見守る。


「ほい!」


 投げられたボールは約10cm上がり、ぼとりと落ちた。

 律は落ちたボールを1つずつ拾いながら言う。


「ごめんなさい」

「いやいや、こんなに高いの無理だよ!」


 カレンが必死にフォローをする。


「そうだよ。それに、三角にして持つといいんでしょ? ちゃんと伝わったよ!」


 支音もすかさずそれに続いて言った。


「うん。そのつもりだったんだけどね……」


 律は下を向きながら、ボールを数個ずつまとめて置いていく。そこに1人の男が律の肩を叩く。


「なんだ律! やっぱりできなかったみたいだな。ここは俺に任せろ!」


 真太郎(しんたろう)は律が置いたボールを片手で取り、律と同じように両手で三角形を作って投げる。

 そのボールはカゴのはるか上まで飛ばされる。半円を描いて落ちる。ちょうど落ちる先にカゴが位置していた。そのまま全てのボールがきれいにカゴの中に入る。


「ほら、こんな感じだ!」


 完璧な動作に4人は拍手をする。

 律はもう一度ボールを手に取る。その場で投げるふりをしてイメージを高める。三角にまとめられたボールを見てから、かごを見る。しっかりと膝を使い飛びあがり、ボールを投げる。投げられたボールは先ほどよりも高く上がり、律も小さくガッツポーズをする。が、かごの近くにはとても届かず落ちてしまった。


「僕にはちょっと出来ないみたい。ここは真太郎くんに任せていいかな?」

「おう、任せとけ!」


 律は周りを見渡して、何かを探しているようだ。


「二人三脚の方に行ってくる」


 そう言って、駆け足で走り出そうとしたところで、急に止まる。そして、支音たちの方に振り返る。


「当日は僕も参加するんだ。また練習しに戻ってくるから」


 律のことを見送り、真太郎の指導のもと練習を開始した。

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