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ぶれいぶすとーりー!2 ~佐藤唯は勇者です~  作者: なつみん
3:ドラゴン編
24/40

6:ドラゴン編 決戦 2

 この度はぶれいぶすとーりー!2 ~佐藤唯は勇者です~6:ドラゴン 決戦 2を読んでいただきありがとうございました。

 いい感じに書けたのではないかな?う~んもっと熱くもっと絶望を書きたかった。

 まじで実力不足。

 とまぁ、本気で実力がないのでもっと面白く書けると思うんですけど微妙な感じなシリーズですが応援していただけると幸いです。

第6章 ドラゴン編 決戦 2


 いたってシンプルな作戦だった。殴って、蹴って、突いて、斬って。勝つまで続ける。


 だから唯は攻撃をし続けるだけでいい。なぜならアリアが守ってくれるから。だからこそ、あと隙の大きい大技を連打しても何の問題もない。

 唯は天才肌の格闘家でもあるが、また同時に理論派でもある。自身にとって不合理な行動は決して起こさない。なので、普段の唯なら大技などは確定どころでしか放たない。

 しかし今は違う。すべてが確定どころなのだ。ドラゴンは未だに自身らを命の脅威とはみなさず全力という訳でもなさそうだし、今はアリアが唯の背中を絶対に守ってくれる。それをセイラやロビンが必ず援護してくれる。


 信頼を超えた先の何かが、唯に自身にとって不合理に見える防御を捨てるという結論を出させた。



「一等星!」


 目くばせに合わせアリアたちも作戦を開始する。

 アリアの役目は唯を守ること。防御をかなぐり捨てた唯の動きに合わせ振るわれるドラゴンの右腕。それを右半身で切っ先を相手に向けた構え、俗にいう“霞の構え”で受ける。

 攻撃がアリアに当たる瞬間、腰を落としながら内に捻り、右ひじを引き切っ先を地面に向けるように流す。

 

 しかしアリアは受けるだけには終わらない。


 熟練の技はドラゴンの唯をしのぐ程の膂力をアリアに与える。

 右手首を内へ曲げ刃を寝かせ、自身に刀の身幅、深紅の側金(がわかね)が背に沿うようにあてがう。

 右足を軸に腰の捻りを回転へ変化させ、左足をドラゴンの懐に滑らす様に入れる。


鉄山靠(てつざんこう)!」


 唯の攻撃に合わせるため先出する勢いで、最速で攻撃まで転じる。左背面の肩で押し上げるように、ドラゴンの膂力をそのままドラゴンに返してやる。

 

 ドラゴンが飛ばされまいと踏ん張り、地面の石畳を、地面の地肌を削りながら二人から見て斜め後方に20~30センチほど飛ばされる。大質量のドラゴンをも後ろに弾くほどの攻撃。

 実戦の中一切の防御を捨てる唯の胆力もだが、それを守りカウンターを合わせるアリアの実戦力。もしかしたら、と思うには十分すぎるほどだった。


 ドラゴンは後方に飛ばされると同時に、長く太い尻尾を鞭のように振るい薙ごうとする。


「そうはさせない!氷精(フェンリル)の力をもって大いなる神の得物を複数展開せよ!多段展開!神槍必罰(しんそうひつばつ)氷の神槍(グン・グニル)


 フェンリルと正式に契約したセイラは、今までとは規模や強度が段違いの技を行使できるようになっていた。


「出し惜しみはなしだ。インビジブルレイン!」


 セイラの氷の神槍がロビンのインビジブルレインが、唯とアリアを援護する。面制圧するように撃たれた攻撃が煙幕を張る。

 ドラゴンの体を貫く氷の神槍や、無数に降り注ぐ矢にドラゴンが怯む。

 その隙に、唯とアリアは2,3歩下がり次に備える。


「やったか?」

「ロビン知ってますか?それフラグって言うんですよ」

「気ぃ抜くなよ!まだまだむしろここからだからな!」

「やっぱりこの程度じゃ終わらないですよね……!」


 そしてドラゴンは咆哮を再びあげる。ただただこれだけで、こちらは怯んでしまう。

 それにドラゴンからしてみたら、少し刺す力が強い蚊がいるくらいなものだった。その証拠に未だ腕をちょっと振るったり尻尾で薙いだりその程度しかしていない。


 インビジブルレインによって待った砂埃の奥から光が見えた。

「ブレスだ!下がれ!」

「…!フェンリル!」

「あい!」

 アリアは、蛇腹剣を展開し広範囲の防御を展開する。アリアの蛇腹剣はリーチと防御の剣。深紅の刀身はそれ自体が守護の魔術が組み込んであり、術者が魔力を注ぐとそれに合わせ、剣内部のワイヤーに合わせ伸びたり、防御の術を発動させたりする。

 セイラもアリアの掛け声に合わせ、レイピアを地面に突き刺す。それを起点として、氷の壁をドラゴンさえも凍てつかせんがばかりに大量に出す。


 ドラゴンは自身が氷に覆われてなお炎を吐くことをやめない。それどころか自身すら燃やし尽くすかのように吐き続ける。

 そして__


 どがぁんん!!


 外部はセイラがごく低温の氷を出し続け覆い続け、内部は温度上昇で氷は瞬時に気化する。内部圧の差で水蒸気爆発が起きた。

 ドラゴンは固い鱗は自身の炎と高温の水蒸気でずたずたになり、水蒸気爆発のダメ押しで鱗ははじけ飛び内部の肉を焼く。


「はぁあああ!!!!」


 アリアは全魔力を集中させ爆発と炎と水蒸気から唯とセイラとロビンを守る。


 ようやくドラゴンが一息の炎を吐き終わった後、アリアは膝をつく。アリアはギフト“恩恵”のおかげで唯から見れば輝かしいほどの魔力を持つ。唯と同等かそれ以上の魔力を使ってようやく一回こっきり守り切った。

 アリアの掛け声がなければ、ドラゴンに自傷ダメージを与えれなかったかもしれない。防御が遅れればここで全員死んでしまっていたかもしれない。

 生物としての格が違いすぎるとでもいえばいいだろうか。勝つビジョンが全く見えないレベルだった。


 だが、まだ生きてる。負けていない。わたしならなんとかできる。唯はそう考えた。魔力すっからかんに近いアリアにこれ以上はなかなか期待はできない。しかし、まだ唯にはまだ吐ききっていない魔力がある。


 唯は魔力を全力で練る。無駄が一ん番でない形に変換する時間が欲しい。


「このままでは勝てなさそうですね……。わたしに少し時間をください。必ず倒して見せます!」

「わかった!時間を稼ぐがあまり時間は取れないと思ってくれ!セイラ、ロビン頼む!」

「はい!」

「任せてくれ!」


 唯は集中する。

 魔力はただただ魔力としてそのまま使うよりも、魔法や魔術に変換して使う方が現象として起こすには効率がいいことをここ数日で学んだ。

 自身の魔力を左の拳に集め、それを風の魔力として保存し圧縮。それを幾度となく繰り返してゆく。



 唯が魔力を高める間セイラ、ロビンは必死に時間を稼ぐ。少しでもドラゴンの回復を遅らせれるよう、一部でも肉が露出している部分が残っているようにと。

 自身らの運命を唯に託し、仮にも打倒魔王を掲げたパーティーだと意地を見せる。


 セイラはレイピアによる突きと氷の神槍の多段攻撃、それに加え起爆符などとにかく多彩に攻め立てる。1個1個はドラゴンからすれば小さなものだろうが、それでも少しづつの蓄積がドラゴンの回復を遅くしていた。

 そしてロビンは、インビジブルレインによる面制圧に、自身の技量による高威力の一射を何度も。アトランダムに撃っているように見え、セイラには絶対に当たらないように撃ちまくる。


 二人は阿吽の呼吸のように攻撃を続けた。


 アリアは魔力の回復に努める。魔力は少し安めば回復するものだが、それでも自身の仕える量を超えるとロビンが魔導弓・明光を出した時のようにダウンしてしまう。

 基本的に自身の出せる魔力の限界量は勝手に制限が掛かっている。しかしアリアはそれを無理やり外して防御に回したせいで、魔力が回復して戦えるようになるまでは当分かかりそうだった。



 魔力は自身の存在の証明で、存在を照らす照明みたいなものだと勝手に唯は考えていた。それを使って人間は生きているのだと。

 なら自身を証明する照明がなくなればどうなるのか、まだその段階を知らない。がしかしおそらく死ぬのだろう。アリアもそんな感じに言っていたと思い出す。

 ギリギリまでならんとかなるだろうと、この時は楽観視していた。


 どんどんリミッターぽいものを外していく。全身が冷たくなる。そして体中の熱量が左手に集まった様に左手が熱い。


 もっと冷たい個所を増やそう。

 当たるのは拳の先だけだ、ここが熱ければ一番いい攻撃ができるだろう。


 唯は無造作に歩き出す。冷えた足先は進む力がほとんど残っていないが、数十歩歩ければいい。たったそれだけだと思うと何とか動いた。


 1歩1歩ずつ近づくにつれ体は自分のものでなくなるように感じた。


 最後の1歩を歩み終え拳がなんとか届く範囲にたどり着く。今誰にも見られない程魔力が薄くなって、唯は代わりに魔法という事象になった。


「ふぅ……。一等星・白星」


 ドラゴンの身を小さくなった嵐が貫く。ドラゴンという生物は格が1個体の胸のあたりにあり、一番魔力が強く見える場所がありそこにあるのだろうと、感じていた。そこを横腹から突く。


「やった……。これで……!」


 ドラゴンの核を撃ち抜き体の外へ突き出した。


 核が外に出るとドラゴンはうめき声をあげる。一番大きな咆哮をあげる、これでやったのだと皆思った。

 唯もやったと思った。その瞬間意識が切れそうになる。


 しかし、無理やり意識が切れるのを遮られた。

 あろうことかドラゴンからの反撃だった。この時唯の良すぎる目も霞んでほとんど視界がなかったが、辛うじて見えたのはたぶん尻尾だった。そのまま、初撃の意趣返しのように壁まで弾き飛ばされる。


「……ガハッ!」


 唯はろくに上がるはずのなかった右腕を無理やりあげて体から力を抜き、衝撃を無意識に流した。ほぼ完ぺきな受けだがそれでも壁まで飛ばされる。飛んだ先の壁にぶつかるときも完璧に近い受け身を取る。

 尻尾で叩かれた時点で両断もしくは衝撃で死んでしまうだろう、もし生きていても壁にぶつかる衝撃で死んでしまうだろう。

 天才佐藤唯だからこそ、何とか生きていたといったところだった。


 それでも、衝撃で内臓はぐちゃぐちゃ、右腕は立派なサツマイモのように紫色にパンパンに腫れあがっていた。

 さらに、攻撃に魔力を回すために自傷ダメージを無視しきった左の拳は、自身の起こした暴風で皮膚を割き肉を割っていた。


 生きている方が可愛そうなほどボロボロになっていた。

 血を吐きながら地面に横たわる唯。


 命を懸けた一撃でさえも、ドラゴンには届かなかったという事実だけ残った。


「撤退だ!急げ!」

 アリアは声を全力で挙げる。しかしもう遅かった。


「決して逃がさぬ!貴様らはここで必ず殺す!」

 低い唸り声が核から響く。ドラゴンがこの時初めて唯たちを排除すべき敵としてみなした。

 撃ち上がった核は宙に浮いたまま、焼け爛れた自身のものであったに焼け爛れた肉塊を集め形どっていく。

 絶望が形になってゆく。


「まじかよ……!知らねぇよ、そんなこと……」

 アリアも匙を投げたくなる。自身の見通しが甘かったと呪う。

 ドラゴンといっても決して勝てない相手ではない。昔一度だけ討伐したこともあった、今日のためコンディションも整えてきた。

 それでも、無理だった。比べ物にならない。ユイは見えていたのだろうか。こいつの魔力がそれでもなお挑んだのかと、二度目の自身の死を目の前に魔力の流れが見えるようになってしまっていた。

 魔力が1個に成っていく。


 本気じゃないのは分かっていた。むしろその隙に倒してやろうと画策していた。しかし本気どころか万全な状態ですらなかったのだ。

 唯を失い、魔力を失った。そん状態で今ようやく本番のスタートらしい。


 そしてドラゴンはより強い形へと変身をした。

 この度はぶれいぶすとーりー!2 ~佐藤唯は勇者です~6:ドラゴン 決戦 2を読んでいただきありがとうございました。

 あとがきですよ、あとがき!どうもこんばんはなつみんです!

 いやぁ、時間なくて書けなかったです。投稿遅くなって申し訳ない!

 最近こいついっつも謝ってんなぁ!

 まぁそんな感じですがこっから次回予告!

 唯の命がけの一撃がドラゴンの命に届いたかと思われたが、それすら届かなかった。

 さらに悪いことに、ドラゴンの怒りを買ってしまう。

 逃げることもできず、ただ死を待つのみになってしますのか……!

 そん感じで次回7:ドラゴン編 決戦・真でお会いしましょう!

 そんな感じで応援していただけると幸いです。

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