11 闖入者
「誰ですか?」
と聖女さんとのレッスン中に誰かが入ってきた。心なしか聖女さんが体を強張らせる。
制服を着て居ないから教団員ではないだろ?誰だ?
「何方ですか?」
「ああ私はその子を迎えにきたんだ」
「迎えって・・・聖務とかの話は聞いて居ないんですが?」
「今日屋敷に連れて行くと言ったじゃ無いか?」
と聖女さんを覗きこむ様に話かけた。
聖女さんは俺の後ろに隠れる。・・・良い相手じゃ無さそうだ。
「今は音楽のレッスン中です。終わってからにして下さい」
俺は冷静に言い放った。
「分かった分かった待たせてもらうよ」
とどっかりと教室の椅子に腰を下ろして聖女さんをじっと見て居る。・・・怖い
って帰れよ!
俺はソイツをゆっくり観察することにした
三揃のスーツにブーツ・・・動き安さを重視した仕立て、騎士だな。
騎士野郎と呼ぼう
前に仕立てたことが有るから確かだ。
そんな奴がなんで聖女さんを連れだそうとするんだ?
ソイツは聖女さんから視線を外そうともしない。
なんとなく聖女さんが視界に入らない様に動いた。
「じゃあ、いつもの様に発生練習から」
「・・・はい」
緊張して居るなあ最近は大きく声を出せる様になって居たのに。
今日はあんまり口を開けないせいか大きく声が出て居ない。
そういや俺以外の人居るの初めてだもんな
「もうちょっと声を出してみようか」
と騎士野郎が居ない者のように扱う
「・・・」
聖女さんは黙り込んでしまった。
「もう行こう!」と騎士野郎が立ち上がって聖女さんに手を伸ばした。
「待ってください!貴方は誰で、彼女とはどう言う関係なんですか?」
聖女さんを庇う様に俺は叫んだ!もしかしてコイツ聖女さんが招かれた家の奴か?あんなイジメみたいなことして何を考えて居るんだ?
「私はその子の家族だ!」
「ご家族?・・・彼女には身寄りが無いと聞きましたが?」
俺は怒鳴りたいのを抑えて聞いた家族とな?
「その子は我が家の親族だ!これ以上邪魔をすると後悔するぞ!」
脅してんのかい!身分を笠に着て居るやつは嫌だね
「いったいですか!貴方!教団の許可は取ったんですか!」
教団員がなかなか来ない呼び出したんだけどな。
「さあ!一緒に帰ろう!!」
と騎士野郎は聖女さんに手を伸ばす。
聖女さんは黙って首を振る
「遠慮するな!」
と笑顔で手を掴もうとするが
「何をやって居るのですか!」
やっと来たか!
「この子を連れて帰ろうとして居るだけだ!」
声がでかい聖女さんが耳を塞いでいる。
「その話はお断りしたはずです!」
何が有ったんだろうな、後で聞かせてもらうぞ!
「何やって居るんですか!聖女さんが怖がって居るでしょ!」
と俺は声を抑えて言った
彼女はレッスンから黙って居る。キツいみたいだ。
「彼女がこんな状態だからもうレッスンは出来ません!早く休ませた方が良いでしょう。」
「じゃあ、我が家に!」
「貴方はおかえりください!」
と教団員に追い返されて騎士野郎は教室から出て言った。
俺は聖女さんを教団員さんに渡して、事情を聞くことにした。




