訪問
大魔獣の討伐から1ヶ月。
あれからも幾つかの魔獣退治をこなしてはいるが、魔王関連では何も進捗は無かった。
リタの住処である賢者の塔を拠点として、私達は毎日を過ごしている。
ちなみにリタは、私が倒した大魔獣の残された巨体を調査するのに夢中だ。
素晴らしいサンプルが手に入ったと大喜びで、死の渓谷に1人で何度も赴いているみたい。
私とデューレはレイきゅんのお世話…しかやる事がない。
残念コンビは推定6歳児に相変わらずベッタリである。
当のレイきゅんなのだが…
あの夜の約束に触発されたのか、最近は魔法の修練を始めている。
身体能力ではローランに勝てないなら、頭脳で勝つ…という事らしい。
確かに元々からして学者肌だったみたいだし。
ここなら大賢者のリタという大先生もいるし、魔法使いを目指すなら最高の環境であるのは間違いない。
で、肝心の大先生が不在のある日。
その訪問者は訪れた。
「リタ様は席を外しておりますので、日を改めて下さ〜い!」
「それなら、弓術士と戦乙女に会わせなさいッ!」
リタの使い魔と訪問者が押し問答をしていた。
相手は若い女性。
「貴方の様なぬいぐるみでは話にならないわ! だいたい、この私が直々に来ているのよ! 解ってらっしゃるのかしら!」
「ぬいぐるみじゃありませ〜ん!」
「入らせて頂きますわよ!」
使い魔が制止するも、強引に中へと入ってしまう彼女。
「失礼するわ!貴女達が噂に名高い弓術士と戦乙女で……」
勢いよく喋るものの、一瞬で固まった彼女。
勝手に入って来た訪問者が見た光景…
「それよりレイきゅん、お勉強終わったらお風呂行こ!」
「今日はアタシが前を洗うわよ!また○○○おっきしちゃうかな?」
机に座って、書物を読み耽る小さな男の子。
両隣から薄着で胸を押し当て、フニャフニャしている雌が2匹…
これが、彼女との初めての出逢いであった…




