第09話 魂の契り
目覚めると、三人がベッドの横に並んで立っていた。昨晩のことが夢だったかのように平然とした顔をしている。
「おはよう」
「太郎様、おはようございます。昨晩は魂の契りを交わしていただき、ありがとうございました」
三人が嬉しそうな顔で言った。
「魂の契り?」
「私たち天使が神様と結ばれることは本当に稀なことなのですが、これを『魂の契りを交わす』と言います。神様と契りを交わした天使は魂を昇華させることができるのです」
感謝されるほどのことはしてないんだよ。美女に我慢できなくなり、欲望に駆られてエッチなことしただけだし。俺のほうが感謝したいくらいだよ。
「俺は神様じゃないよ?」
「太郎様、少し誤解されていらっしゃるようです」
神様には格位というものがあるらしい。俺が出会った白装束の爺さんは大神様という最高格位の神様。そう言えば最初に会った時、三人は大神様に仕える天使と言っていた。俺はその大神様の名代なのだから、同等とは言えないが、中神様くらいの格位だという。正確には神様ではなく人間なので中神様相当。神を名乗るのに憚ることはないらしい。
見なし神の人間に、見なし人間の天使が仕えているという面白い関係性。
「それにしても今朝は体調がスッキリして、全然疲れていないよ」
昨晩、あれだけ激しいことをしたのに、活力が漲っている感じ。
「先ほど申し上げた通り、神様と契りを交わした天使の魂は力を増します。同時に、神様も天使から魂の力を吸い上げ、ご自身のものにすることができるのです」
(確かに俺はいっぱい吸ったり吸われたけど… そう意味じゃないか…)
魂の力とかよくわからないが、ここまで聞くとなんだかWin-Winの関係のように聞こえる。
「ひとつだけ確認しておくけど、昨晩したことは嫌ではなかった?」
「嫌などとはとんでもありません。とても有難い行為です」
「またしても大丈夫?」
「もちろんです。太郎様のお好きな時に。私たちはいつでも契りを交わしていただきたいのです」
「それに…ぁんなに…ょぃものだとは…」「はぃ…」「ですね…」
朝から美女の爆弾発言を聞いて、俺のほうが暴発しそうだよ。




