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5.1年目

最初の一年は最悪だった。


噂通りの王女様。

レミリアは食事の際に突然

「人間って食べずにほっといたら何日もつのかしら?」

と、言い出し、俺へ食事を出すなと使用人へ命令する。使用人が当惑の顔を出せば鞭を取り出し

「私の声聞こえなかったかしら?」と、笑顔を向けていた。


商人が

「これはしびれ薬を混入した剣ですよ」と進めれば、

「ふうん。じゃああの人形に使ってみようかしら」と、試しに俺を切った。


家庭教師が課題をだすと

「ゼラニウム、お前文字はよめるのかしら?」

「そう。多少は読めるのね。じゃあこの課題やっておいて。明日までにできなければ鞭打ちだから。それとも食事また止める?どちらでもいいわよ」といって、遊びにいく。最近は男を誘惑することに夢中らしい。ロリのくせして。


「いやなら、家庭教師を誘惑して課題なくさせろよ…」そうこぼすや否や

「ばかね。」

「私がやったと思う家庭教師を滑稽だと笑うためよ。」くすくすと笑いながら彼女は戻ってくる。


腐った性格の上に地獄耳までお持ちのようだ。


そんな彼女にも多少なりとも人の心があると知ったときがあった。彼女の玩具。城ではそんな風に扱われていたが、どうしてかそのポジションを羨ましがる奴や、生意気なガキだと思う奴がいた。

彼女が不在のときにたまにそいつらのストレス発散に付き合わされる事があった。


「お前。これどうしたの?」

めざとくも彼女はそういう傷をよくみつける。


「別に…」

例えどんなに、嫌いな相手でも、女には、他の奴にやられましたといいにくい。


「ふぅん。付き合いが下手ね」


「は、どこかの誰かににてんじゃねぇのか?」

「って!何すんだよ!!」


「口のきき方に気を付けたらどうかしら?ゼラニウム?」くすくすと笑みを浮かべながら、鞭を片手に笑う。

すぐ鞭を振るう。あいつらもコイツ同じだ。腐った貴族。


そんな話があった数日後


レミリアのお使いを届ける際に、本来なら聞こえないところから彼女の鞭の音、それから声が聞こえた。


「レミリア様!お許し下さい!こんなっつぅ…!」


「私のお人形になりたいと言ったのは貴方たちなのに。もぅ終わり?」


「いえ、あの……」


「まぁ残念だわ、やはりお友だちの方がよろしいのね?」


「はい」


それから男たちは俺にストレスを発散するのをやめた。むしろ同情の目を向けるくらいになった。

「俺を守ったのか?」つい、そう、聞いてしまった。彼女は俺を一瞥し、そっぽをむいた後


「気のせいじゃないかしら?」と言った。


「嘘…下手だな…」「バレバレだ」そう呟いたが、彼女の耳には届かなかった。


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