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3.対話
ある日番人ときらびやかな服を来た男はいつもと違った客をつれてきた。
10歳前後の少女であった。きめ細やかな銀の髪、琥珀色の目をもち、唇には歳に相応しくない真っ赤な口紅をつけていた。口紅と揃えた色ドレスを着ている。その少女は鈴のような声できらびやかな服を来た男と話していた。
ふと琥珀の目が俺を捉える。ここに来るということは俺たちを買いに来たのだろう。
同じ人間とは思いたくない奴ら。俺はそんな思いを込めて彼女睨み付ける。
一瞬驚いた表情でをした彼女は真っ赤な唇の端を上にあげる。
「ねぇお父様、私あの子が欲しいわ。ほらあの赤い髪の子」
きらきらとした笑顔で、お父様と呼ばれたきらびやかな服を来た男の腕に抱きつく。
そして腰につるしていた鞭を手に取り、男に掲げる
「この鞭でできた傷と合わさるときっとあの髪はすごくきれいに映えるわ」
そうして笑った彼女を、やはり同じ人間とは思いたくなかった。




