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蒼黒の王と綴られた軌跡  作者: ユミエリ
第1章 【思惑】
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襲撃③

前半、テラ視点。後半はライ視点になっております。読みにくかったら、すみません。どうぞお楽しみに。

テラは離れた場所で訓練を頑張っているライの姿を見ていると、自分も頑張らないと、と気合いを入れ直し、今、目の前にいる相手のジルに睨み付けるように竹刀を強く握る。村の中では強く最強であると親父達の

言葉は本当だろうが、今はそんなの関係ない。強いといえる相手に手解きを受けられるのは嬉しい。┄┄が、心の中は複雑だったりする!

だって、こいつは、ライが尊敬する相手で、いつもいつもいつも、ジルの話ばかりで、ひ・ど・く面白くないのだ!!

友達を取られてるようで、嫉妬している。

だからこそ、ジルの力量を親父から聞かされて知ってるぶん、ムカつくんだ!

普段から、いつもゆったりしているくせに、訓練の指導する言葉は的確で、他の生徒も慕われるカリスマ性まである。

まあ、約3名は面白くないようだが、気持ちは俺と同じで同志だろう!

そんな事を数秒間だけ思考をめぐらせ、ジルに打ち込んだ。

すると、脇が甘い、肘が空いてる、かまえ┄┄┄┄┄┄┄etc.

いろいろと竹刀を打ち込むが、片手で当てられ、避けられては指導されるを繰り返すという無限ループに入った。チクショウ



俺はジルからの指導が終了し、壁に寄りかかる。前髪を右手で救い、汗を拭い


「┄┄まだ、俺┄弱え~~。」


悔しいと思う気持ちがこみ上げ、口の中の奥歯に力を込めた。

その時だった、剣の打ち込んだ音が耳に入り、チラッとライの方向を向くとエル兄の容赦ない一撃一撃を受ける姿に悔しい気持ちがあったが、強くなるんだという思いがあって輝いて見えた。ああ、負けられないなと俺は思えた。

己れ自身の力量は、まだまだ伸びる、子供だと甘やかす事なく強くなるんだ。

ライとは互いに背を預けられるように、強さを身につけるんだと、再び思い直し気合を入れたのだった。






訓練の中盤が終わりかかる夕刻の時間

私は力なく座り込みタオルで顔を拭いていると、不意にジルさんの方向へと視線を向ける。

すると、ほとんどの人達は屍ねのごとく、倒れふしているが、3人はまた立ち上がってジルさんを見据えていた。

次の瞬間、赤い髪の男性のヒュードラ、黄色い髪のヴァルドラ、青い髪のライジが竹刀を持ちジルさんに打ち込んでいる。すごく根性あるなぁ~?と思っていたが、青と黄は倒れ、赤だけがのこる。

しかし、すぐに気を失い倒れた。

いったい何があって、あんな状態になったのだろうか?

そんな疑問を浮かべていると、私が見ていることに気づいたのか?ジルさんに微笑まれた。

まだまだ余裕そうだと心の中で思いながら、苦笑いで答えた。その時!道場の扉が勢いよく開かれた音が響いた。

一気に皆は扉に注目が集める、中に入って来たのは、村の住人であるナチさんだった。

ナチさんは道場の中をキョロキョロと見渡して、誰かを探している様子だが、探し人を見つけられたらしく、真っ直ぐにジルさんの所に行き声をかけた。


「ジルさん、集会場におこしください。セクイズ様がお呼びしております。」


ジルさんは、やれやれという表情をして頬をかき、一言


「わかった。」


と言って歩き出そうとしたとき、赤髪のヒュードラが頭を振って立ち上がり、次に黄と青も同じく立つ

気を失ったのは一瞬だったようだが、ヒュードラは頭に手を当てて、どうにか意識を保ちながら、ジルさんを睨み


「まだ、やれんだよ。逃げんな┄!!」


怒鳴り声を上げているものの、足元はフラフラして危ういが、黄と青がそれぞれに左右に移動していた。

ジルさんはその3人を見て、一度だけ息を吐くなり

次の瞬間、スッと表情がいつもの優しい笑みではなく、真剣な表情に変わり、3人を見つめ、声音を低くめに話始めた。


「逃げはしないよ。ただ、急に用事が出来ただけだ。」

「だからと言っても君達は納得してはくれない顔だね。なら、こうしようか?君達3人は私の指導に耐えた、そのご褒美にアドバイスを送ろう。」

「自身の力量は、相対する者により違い、認め己れ自身の力になると。」


そう言い残すと、エル兄のもとへ行き、何か耳打ちをしたのち、ナチさんと一緒に出ていった。

残された3人は、呆気に取られていたが、一瞬、反応が遅れつつも怒鳴り始め、不満を言っていた。


「何を急に、真面目な顔してアドバイスなんて言ってんだ?あいつ」

「らしくありませんでしたね。」

「ですね┄┄、リーダー!」

「┄┄┄┄知るか!!!」


怒鳴りながらも赤くなっているヒュードラは、心配している、そんな反応に黄と青は、微笑ましく見てからかって遊んいる様子に私は呆れつつ、そういえば先ほどジルさんに耳打ちされていたエル兄のことが気になって、視線を向けると、妙に頬が赤く染まり、困惑している様子だった。

何を耳打ちしたら、ああなるのか、┄┄考えないほうがいい気がした。




エル兄は困惑気味だったが、すぐに手を叩き、皆を注目さしたのち、基礎訓練を二人一組に組んでするように命令し

皆が二組に決めている中、何故か?私とテラだけはエル兄に呼ばれた。

エル兄の所へと来た私達は互いに呼ばれた理由がわからずに首をかしげる。そんな私達を見たエル兄は複雑な表情をして話始めた。


「┄お前等二人は、ジルさんの店へと行ってほしんだが、いいか?」


様子を伺うような物言いに、何かある気がして思った事を口にした。


「別にいいけど、何で二人で行く必要があるわけ?」

「たしかに、何か頼まれてんのか?」

「まあな、つい先ほどジルさんに動物の様子を見に行ってほしいといわれてな?話し合いが長くなる可能性があり、目を覚ましたときに、人がいたほうが安心するだろうと言伝てを頼まれたんだ。」

「┄┄うん、で!動物ってなんだ。まさか二人とも┄┄また!」


エル兄の鋭い視線に、私とテラは苦笑いを浮かべ、ヤバイ説教されると二人は互いに感じた。そして次に頷き合う。


「「じゃあ、行って来るよ!エル兄!!」」


互いに息がぴったりに、いい残して私達はそそくさと道場を出ていった。

その時にエル兄が何か言おうと口を開きかけていたが、どうにか、その前に逃げることに成功した。

道場の扉の前で二人してホッと安堵し笑い

そしてジルさんの店へと向かうことにした。








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