第1話襲撃①
村の中の日常を書いてます。
ブックマーク有り難うございます。
私ことライは昨日思ってた通りに見舞いに行こうと思っていたが、良く考えると、すぐには無理であることに、目を覚まして気づいたのだ。
今日の予定では、剣の訓練日であると
少し残念だが、時間が出来たら行くつもりだ!
さて、準備も出来たので朝の訓練、頑張るぞ!と意気込み家の扉を開け、道場へと急ぐ中、道すがらに村の大人達が妙に、険しい表情をして、集会場方面へ歩いて行くのを見かけた。
(どうしたんだろ?)
あまりにも切羽詰まるように見え疑問が過り、
分の胸にジクリと痛みがくる。
でも、痛みはすぐに引いていく。
そんな感覚は、私に警鐘として知らせてくれて
┄┄何かを忘れている?
そう教えているようだった。
ぼんやりと一人、私案にふけっていると
「おーい、ライじゃねえか?なにやってんだ!」
「え┄┄⁉」
急に声をかけられて、つい先ほど考えていた事を忘れてしまうほどに、体がビクッと跳ねてしまった。
私は声をかけられた方向を振り返ると、そこにはテラの父親のセクイズ様が、微笑ましそうに見つめ立っていた。
「セクイズ様こそ、何で!ここにいるんですか?たしか、今日のはテラの訓練を見る日だと、父から聞かされていたんですが?」
本来ならば、道場の監督としている場所になどいないはずだが、テラの指導も兼ねての訓練だと、父が言っていたため、てっきり道場で会うと思っていた私は┄
だから、こんなところで彷徨っているセクイズ様に驚いたのはしょうがないと思う!
質問で質問を返してしまったのも失礼だけどね、動揺してたせいです! 反省してる。
チラリとセクイズ様は私の態度に怒ってないかと、見てみたものの
気にした様子はなく、穏やかに私の質問に答えてくださった。
「いや~、少々┄な、道場にいずらい状況になって、逃げて来てしまったんだなぁ~これが。」
「まあ、訓練のほうは、俺が信頼をあずけている人物に頼んだから心配ない。」
「┄と言う訳で、ここで会ったことは二人だけの、秘密だぞ!」
ニッと笑みを見せてくる、セクイズ様の態度に、昨日のときにテラと何かあったんだろうなと思い。
気持ちを汲んで黙って頷く、セクイズ様は私の反応に苦を浮かべて、頭を撫でてから礼を言うなりどこかに嵐のように去って行った人物を見送り、気が抜けてしまうのだった。
道場の入り口にたどり着くと、もう結構な人数が来ていた
うわー、私が最後じゃありませんよーに
と思いながら、辺りの様子を見ていると、先ほどの出来事に驚きよりも、さらに驚く光景が目線の先にあったのだ‼
訓練生に剣の稽古をしている姿に
これは┄夢?
ぎゅうと自分の頬をつねる
「┄い┄┄痛い。」
白昼夢でも見ているのではないか?と思うほどに信じられなかったが、しっかりと痛みはあり現実であると感じた。
セクイズ様が信頼を預けて頼んだ人って、ジルさんだったんだと思い、心からの喜びで、顔が緩むのを、両手で頬に手を当てて悶えていたら、ジルさんが私に気づき注意されてしまう
「おや、来たようですね。ライ┄遅刻ですよ、早く着替えて、列に並ぶように。」
「はいっ‼」
別に怒ってはなく、優しい口調の声音だったけれど、悶えている所を見られたことの羞恥心で恥ずかしく、元気な返事をして、更衣室へ急いで向かった。
着替えが終わり、さっさと道場へ戻るとテラが「こっち┄!」と口パクで言ってくれ、私は側に近づくと小声で挨拶をした。
「よ!おはよう、テラ!」
「おう!妙に元気だな。まあ理由は、だいたいわかるけどね。」
「そりゃあ、ジルさんからなんて、そうそう訓練なんて受けるチャンスないんだ!これを喜ばずしていつ喜ぶんだって‼」
「はいはい、落ち着けって、注意されるぞライ┄!」
ガッツポーズで力説する私に、呆れながら落ち着くように諭され我に返る、確かにこのままでいると注意される
そう考え直し、黙り込んで背筋を伸ばしたが、
もうジルさんの視線は私達を捕らえていたらしく、注意されてしまうのであった。
巻き込まれたテラには悪いと思いつつも、一緒に腰をおり謝ってくれて、嬉しくて、感謝の礼をすると、テラは笑ってくれて安心した。