プロローグ 後編
続けの投稿です。長めになりそうなので、気長に読んでくれると嬉しいです。
村人口はおおよそ1万2千人で、村の周囲には森が囲まれていたりする。ちょっと変わった作りがあったりするのだが、父には教えてもらえないため、今は語るまい。
さて、私達は村の入り口近くにある場所へとたどり着いた。
【喫茶店(妖精のしっぽ)】の扉を勢いよく開け放つ
「ジ~ル~さん、たのもー‼」
おもいっきり開け放たれた扉はバンッと音をたてて、いっきにお客の視線が向けられた。
だが、私は気にしない、何故ならば
「道場破りしに来たのかい、ライ?」
と優しい口調で対応してくれる人物がいるからである。
カウンターからの声へと視線を向けると、私の
方向へと優しい笑みで出迎えてくれる人物の名前はジルさんで、名字は教えてくれないので、村人全員からは"マスター"や"ジル"と愛称で呼ばれている。
髪は薄い金色の髪が肩からは、緩く結ばれていて、耳には綺麗な色の赤いピアスを付けていたりして、とてもイケメンなのです。性格もグッジョブなのである。
ぼんやりとジルさんの事を見ていると、ジルさんはニコッと笑いかけられて、自然と頬が赤くなってしまう。
そんな私をテラはじと~っとした目で見て、溜め息を吐くなり、やれやれというような態度をした。
「ほら、道場破りだって思われること、言ったから笑われてんじゃん。」
手を左右であげ、首を振りながらも、突っ込んできたテラに私は、おもいっ┄┄きりの蹴りを入れてあげた。
足の付け根辺りは、人によっては、大きなダメージとなるのだ。
言葉にならない声をあげ、蹲る人物に懲りん奴だと、睨んでおく。
「何をやっとんだか、我が息子ながら、格好がつかん奴だ。」
「まったくだ、俺の子供に負かされるとは、まだまだだな┄┄。」
ハッハハハハと聞き慣れた、馬鹿笑いに私とテラは声があった方向へと向くと、カウンター近くで二人して仲良く父親達が椅子に座って、微笑ましそうに見られていた。
カウンター近くに座ってイカ刺しを頬張るのが、テラの父親で、村の村長であり騎士でもある。名前はセクイズといい。もう一人セクイズ様の隣で酒瓶を持っているのが、私の父で剣士と道場の師範で、私の剣の先生、名前はローランドという。
昔からの友人なのでよく一緒なのだと母から聞いていたが、本当に一緒に昼間からなにしてんだか?
呆れるような目で、じと~っと私は父に視線を向けると、視線にきづいたのか、頭をかいて笑って誤魔化し始めた。
そんな私達とは異なり、隣に来たテラは、足を庇いつつ、己が父を見て突っ込みを入れていた。
「親父!ここにいること母さん、知ってるのか?」
「えーと、知らないと思う┄┄なぁー。」
「言っていいよな、俺だけの不幸など、父親には┄┄わかるまい。」
ふふふっと不敵な笑いを浮かべいるテラを見て、セクイズ様は止めるように、近づくと謝っていた。
人の不幸って、幸せな人物ほど、妬ましく思うものらしくテラは、自分の父親を言葉攻めをしている。
よほどのストレスがテラの中であったらしく、今だに不敵な笑いは止まらない様子は、セクイズ様への八つ当たりだろう。
まあ、そんなテラなど、いつもの事なのでスルーするとして、本来の目的を思い出す。
私はジルさんの近くへと行き、手に持っている動物を見せる、するとジルさんは、その動物を見るため私の方向へと顔を近づけて来たため、少々顔の頬が赤くなってしまうけれど、恥ずかしさを我慢してジルさんをみると、動物を見て一瞬だけ驚い表情をしたけれど、いつもの優しい顔に戻っていた。
そして私の方へと視線を合わせて、何故か頭を優しく撫でられてしまう
「┄┄な、な、なああ!なにするんですか‼」
意味のわからない、絶叫をあげ、ジルさんに怒鳴りつける。しかし、そんな私の抗議など気にしていないようで、ジルさんが優しい口調で説明してくれる。
「弱っている所を、助けてあげた感謝の気持ちだよ」
「この動物は、どうも聖霊の幼獣みたいだ、だがそのうちに成長の兆しがあるからね。」
「君たちが助けてあげたんだ、一つの命をね。」
にっこりと優しく笑みを見せて、頭を撫でられてしまい、
私は恥ずかしさのあまり照れて、動物の方へと視線を向けてしまった。
ああも照れずに言ってくるジルさんの、大人力には敵わないと、一人で身悶えたい気持ちでいたとき
「げっ┄┄!」
「あ┄┄あーー!」
「ローランド、俺達もそろそろ帰るとしよう。」
「そ、そ、そうだな、我々もやることがあるし、行くとしようか┄┄なぁ。」
「それじゃあな、テラ。」
「ライも、用事が済んだら、早く帰ってこいよ。」
「「それではな、マスター。」」
と言い残し父親二人は、何故かひどく慌てたように店を出た音がして。さすがの私も驚いて、顔を上げたが
近くにいるテラなどは何事かと固まっていた
何が、どうして父親二人が、店を出ていったのかは
原因不明だったが、ポツリと疑問を口にした。
「何をあんなに、焦るように出て行ったのかね父さん?」
「さあ?何か急に顔色を悪くするような用事を、思い出したのかもな。」
確かにテラの言うとおりかも知れない、父さん達って時々、何かしては母さん達に怒られているのが、最近の記憶に新しい気がする。
「かも┄┄ね?」
「だろう‼」
ただ私が同意しただけなのに、急に後ろを向いてヨッシャー‼などと言いながら、ガッツポーズをとるテラに私は、ただ、ただ疑問符しか浮かばなかった。
そのあとジルさんが私が抱えいる動物を引き取って、治療することが決まり、動物を渡したあとテラと一緒に店を出た。
店を出ると、外はもう夕暮れどきだった。
「うわ~!時間過ぎるの早えーーな!」
「だね、まあ出掛けて、ジルさんの所で話してたからだよ、楽しかったよねえ~!」
帰り道を二人して歩きながら、たわいない会話をしている中で、私がジルさんの事を言うとテラが「別に~。」と不機嫌そうな口調で言ってくる。
店を出たときから妙に、トゲのある言い方をするテラにピンッときた。
「なにイラついての、私はテラと一緒にあの子を見つけて、助けてあげたりして楽しかったんだけどね、冒険してるみたいで。なのにテラは違うわけ?」
「そ、そんなこと、ないからな‼けど、へへぇ~そうか、楽しかったのか!ふ┄ふ~ん。」
なんとなく私がジルさんと会話して楽しかったとでも思って、気にくわなくて、あんな態度をとったと推測でき、振り返りながら言葉を選び言うと、テラはわざとらしく頬を赤くしつつも、照れていた。
まったく分かりやすいよね、でも私はそんな性格も嫌いじゃないため、プッと笑ってしまうと┄┄
それを見たテラも笑っていた。
次に互いに家の方向へと別々に帰路につくと、私は父と母に今日の報告をしたあと、自分の部屋へ戻り、ふわふわのベッドに倒れるように寝転んだ。
そして今日の出来事を考える┄┄
「それにしても、今日って不思議なことばかり、起きる日だったな┄┄?」
私は今日の出来事は知っているんだよね。
何故知ってるのかって、それは生前にやっていた恋愛シミュレーションRPG 『玉輪の王』というゲームをしていた記憶があり、前世の記憶があったりする、よくラノベ系の転生するやつです。
最初の剣術訓練のとき、父からの強い衝撃の技を使われ私は吹き飛びました、そして寝込んでしまった。
しかし、この出来事により私は前世の記憶が蘇った。
けれど妙にしっくりし、記憶の混雑や混乱はせず体は私を受け入れてくれた。でも、ただ記憶の所で問題があった。
前世の記憶があるのに、自分が死んだ原因は思い出せず、ゲームにたいしては、時々に断片な記憶が過ったりして、曖昧なものだったりする微妙なものなんだよね。
今日だってあの動物を見たときや、その動物を助けてもらうときには、ジルさんは村にはおらず、別の人物だったりしていた。そして喫茶店なんて村には、なかったと記憶しているからだ。
「┄┄まあ、いいか。ジルさんカッコいいしね❤」
「それにテラなりの優しさも伝わったしね。」
今日の出来事を思い出して、自然とふふっと笑っていたら欠伸が出た。私は、もう寝ようと布団へと、もぞもぞと潜り込みながら目をとじる。
明日、あの動物の様子を見に行こうと、心の中で思いながら夢の中へと入っていった。
新しいキャラが登場しています。
店長のジルにテラとライの父親達です。
今後活躍していくので、どうかよろしくです。