プロローグ閑話 名はまだないー聖獣視点
3日ぶりの投稿です。今回はテラとライが喫茶店を去って、動物とジルが初めて会話するシーンを入れております。
夢を見ていた。黒い闇の中を逃げるように走る。走って、走って、身体に傷ついた血が流れても、体力が続く限り生き抜くために走る。
でも、先が見えない闇は、光もなく、体力だけが削られ、息も切れる。
苦しく、辛く、とうとう体力がなくなり倒れる。嫌だ!死にたく┄┄ない‼
そう強く思ったとき、暖かい光が体を包んでいく!
誰┄┄?
そう口にしたいけれど、声が出ない。
なんで、声が出せないの?
目も霞んだ状態で見えない。
怖い┄! 怖いよ┄┄‼
心の中でしか叫ぶことしか出来ないことを苦しく思っていたら、頭にだろうか?優しく撫でられた感覚がある。
とても安心するような、ぬくもりが身体を包み込み痛みが和らいでいく、そして夢から現実へと戻され、目がうっすらと視覚がはっきりとして目を覚ました。
最初に視野に入ったのは、フワフワのクッションの上に横たわった状態であると推測できた。
それにもう一つ気がついたことがあった、先ほどから自分の頭を撫でている人物が近くにいることに、自分は首を上へと向けて見ると、そこには不思議なオーラを纏っている人間っぽい人物が自分を、優しく見つめホッと安堵しているように見えた。
普通であれば、本能てきに警戒体勢に入るのだが、自分の本能は反対に変に落ち着いてしまう、何で?と疑問に思ってじーっと見ていたら、その人物はフフッと笑みを深めて声をかけてくる
『目覚めたようだね、大丈夫かい』
あれ?この人物、自分の使う言語の発音で話しかけきた。
驚きと疑問がよぎるけれど、それと同時に思う、妙に安心するような、懐かしい匂いが、この人物からしていることに。
だからだろうか、小さな疑問は消え素直に頷き返事をすると、フワッと自分の身体を抱き上げ頭を撫でてくれた。
近くに寄ると余計に懐かしい匂いに、安心して自然と相手の手に頭をすりよせ甘えてしまう、何かを声に出して言いたいのに、出せないはがゆさを感じて、身体での感情表現の方法に切り替え、自分の気持ちをあらわすと、彼は自分の気持ちを汲み取ってくれたらしく、優しく笑み気持ち良く撫でてくれる
『まだ、眠るといい。今は体を癒すことに、尽力をつくすことを考えなさい。』
優しい口調で、撫でてくれる気持ち良さに、不思議な感覚とあいまって、再び瞼を閉じ眠りにおちた。
今度は悪夢を見ることなく、幸せな夢へと変わっていた。
懐かしいな私にも、こういう時期があったな
小さな聖獣の子を見て自然と笑む。
あの頃よりも私は成長し、同じ聖獣に再び会うことになろうとは運命とはなんと皮肉なものだ
しかし、聖獣の近くには災いがある、幼い状態から聖獣へと成長状態がとくに不安定になり周りを巻き込むことがある。
「┄┄何も、起きなければいいけどな┄┄。」
ポツリと呟き窓の外へと、視線を向けると夜の月が、静かに煌めいていた。




