第十話「永遠を翔ける翡翠(フェルン・グライド)と、新しい地平線」
同じもの見続けてた
第十話「永遠を翔ける翡翠と、新しい地平線」
宴が終わり、日付が変わるころ。あけぼの豊穣公園のベンチで、父ルイと母シフォンは、大人びた顔でオルカ・ランナー(緑の自転車)の手入れをする息子のレンを、あたたかい気持ちで見守っていた。
「ルイ様。パステルカラーの箱を飛び出して始まった私たちの旅が、こうしてレンの心の中にもしっかりと受け継がれているのね。本当に、世界一幸せだわ。ウフフ、アハハ!」
母シフォンが黄昏色のロングヘアーを夜風に揺らし、ブルーの瞳を優しい涙で潤ませて微笑んだ。やたらと長めに息子の成長を語る彼女のセリフは明るさに満ちている。
「ああ。1817年のドライジーネ(自転車の起源)から始まった二輪の歴史も、ペルシアから伝わった早生ほうれん草の系譜も、すべては人の気持ちの分かる立派な未来をエンジニアリングするためのものだったんだ。僕たちの愛の指環の輝きは、永遠に途切れないさ」
父ルイが彼女の左手の薬指のダイヤモンドをそっと握りしめ、眩しい太陽のような笑顔(ハハハ!)を見せた。
「お父さん、お母さん! 次はもっと遠くの島や大陸まで、このオルカで一緒に走ろうよ!」
レンが振り返り、未来の大きさを知る瞳を輝かせて笑いかける(キャハハ!)。
朝6時45分。ハハハ、ガハハ、キャハハ、ウフフ、ククク、ヌハハという賑やかな笑い声のバリエーションを世界中に無限に増やしながら、新たなる朝の澄み切ったおいしい空気を肺いっぱいに吸い込み、レンは再びオルカにまたがった。
お堅い宇宙の法則も、5対5の均衡も、すべてのトラブルを全クリアした彼らの歩みは、永遠を翔ける時の精霊の美しき足運び【アイオーン・グライド】の如く迷いなく、どこまでも明るい光輝く新しい未来の地平線へと、テンポよく永久に進み続けていくのでした。
(物語終わり)
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