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死獣神~腸の書~  作者: 天馬光
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天翔る不死鳥となれ(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の変化の物語。

 この予想外の展開にムルタコールをしていた観客達は、一瞬どよめいたものの、試合が面白くなってきたとより先程より盛り上がり、中には新たなチャンピオンが誕生するかもという期待もあってか、白虎コールをする者も増えだした。


 その声援に応えるように、白虎牙蹴と白虎牙烈蹴のみで圧倒し、ムルタの体を穴だらけにした白虎は、膝をつく彼に最期の言葉をかけた。


「ムルタ。あんた強かったよ。おかげで、俺はまた強くなれた。けどな、あんたのせいで琴音ちゃんは親父を失った。この世で1番強くて優しい偉大な親父をだ。俺はそれが許せねぇ。だから、あの人のファンである俺が、あんたの罪を裁いてやる!」

 そう言って白虎はムルタに背を向け、リングを囲う壁を脚力だけで駆け上がり始めた。

 その動きから、VIP観戦室で見守る琴音は直感した。父の無念を晴らすために、白虎があの技で仇を討とうとしてくれてるのだと。


「尊敬するマスク・ド・フェニックスの必殺技を改良して、昨夜編み出した技だ! マスク・ド・フェニックス、琴音ちゃん! 見てろよーっ!」

 白虎はそう言うと壁を蹴って天高く跳躍し、


「白虎流護皇死神拳・極奥義! 不死鳥(ふしちょう)光輝(こうき)天翔脚(てんしょうきゃく)っ!」

 と、叫び、つま先を突き出した上空からの飛び蹴りでムルタの胸を貫通した。


 違法な手段でチャンピオンになった男の死と、全身返り血塗れになってガッツポーズをする白虎を見た観客達は、この大番狂わせに最初は現実味を感じず、シーンと静まり返っていた。

 やがて、夢じゃないとわかり始めると、観客達は新たなチャンピオンを大いに讃え、会場は地鳴りのような白虎コールに包まれた。


 その中には、彼を応援し続けた青龍や、父の仇を討ってくれたことを感謝する琴音、それに彼の勝利を信じていた緋蘭ももちろん含まれている。

 タイトルはこの技を表していたんです。

 ちなみにこの技は当然録画済みで、それを見た柚もきっちりと会得しました。

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