表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/350

2.転生

 うぅ〜 また真っ暗かよ。なんか音は聞こえるんだけど転生したばかりのせいなのか、うまく聞き取れない。目を開けてみるがボヤけてあまり見えない。


「@#/@&!?@/aw.」


 何か聞こえるので聞いてみるがやはり分からないな。そんな事を思っていると、


『言語(大陸語)を習得しました』


 うおっ! なんか頭の中に女性の声が聞こえてきた。すると、今まで分からなかった音が分かるようになってきた。これがあの女神が言っていた言葉が聞ける様になる能力か。

 

そして、ようやく目も慣れてきたので開けてみるとそこは、女性の腕の中だった。顔を上げてみるととても綺麗な女性が俺を抱いている。女性の向いには男性が立っており、その後ろには昔の丈の長いメイド服を着た女の人が立っていた。


 3人ともめっちゃ若い。


 向いの男性と俺を抱いている女性が20代前半ぐらいで、メイド服を着た女性が高校生くらいの年齢だろう。

 異世界ってみんなこんなに美男美女ばかりなのか? って位顔が整っている。男の人は金髪碧眼で10人が見れば12人振り返るくらいのイケメン。

 さぞかしモテるんでしょうねー、このイケメン野郎!


 俺を抱き上げている女性もとても綺麗な人だ。

 銀髪の長髪で目は紅くてとても顔が整っている。見た目は優しそうな感じだ。

 周りの雰囲気的にこの人が俺の母親なのか。

 じゃあこの男の人はもしかして俺の父親か?

 ジッと男性の方を見ていたら、


「お! 俺の方をジッと見てどうした? もしかして父親ってわかるのかな?」


 と言い出した。ってか、言葉わかるようになってる。

 さっきの『言語(大陸語)』ってやつを習得したからかな?


「ふふふ、そうかもしれませんね。ほらほら〜、あなたの父と母ですよ〜」


 やっぱりおれの父親と母親だった。

 こんな2人から生まれた俺の顔はどうなっているのかめっちゃ気になる。


「目と髪の毛はエリスに似て顔立ちは俺かな?」


「そうですね。この顔立ちだとジークみたいに女泣かせな男の子になってしまうんでしょうね〜。性格だけは似ないようにしないと」


 お〜この感じだと結構期待してもいいんじゃないか!

 そんな事思っていたら父が


「オ、オッホン! ま、まあそれは兎に角、この子の名前なのだが、以前考えていたあの名前に決定でいいか?」


「ふふふ、そうですね。私もあの名前に賛成でしたから」


 おっ! ついに俺の名前が決まるのか! どんな名前になるのか


「お前の名前は、レイ! レイヴェルト・ランウォーカーだ!」


 おお〜いい名前じゃないか! これからはレイヴェルトとして生きていくのか。


「レイ。これからよろしくね。母親のエリスよ」


 これは返事をしとくべきか? してみよう。


「あう〜!」


 おっ! みんな目を丸くしたな。


「親バカかもしれないですけど、この子は将来賢くなりそうです」


「それは当然さ なんてたって俺とエリスの子供なんだから!」


「もう! あなたったら!」


 いやいや、子どもおいてラブラブな雰囲気を作らないでくれ。

 そしてもう一人の人も紹介してくれ。


「ほら、クロエ。 あなたが仕えることなるレイヴェルトよ。抱いて上げて」


 俺に仕えるって俺専属って事かな。こんな綺麗な人がか〜。

 っていうか、さっきから気になっていたんだか、この侍女には両親には無いものが付いていた!

 それはなんと!

 頭部にネコミミと尻部分にはシッポがはえていたのだ!

 ネコミミもシッポもモフモフしてみたい!


 そんな事を思いながらもこのクロエという女性に抱かれた。

 まあ、これからお世話になるんだし挨拶でもしておこう。


「あい〜!」


 それを見たクロエはなんと泣き出してしまった!

 えっ! 俺なんか泣くような事した? ヤバイ! どうしよう?

 女の人泣かれるなんてこと、今までなかったから何も思い付かない!

 というか、赤ん坊だから何もできない 取りあえず涙で濡れた頬を拭いてやろう。


「あう〜〜〜!」ペチペチペチ


 ……これは拭くというより叩いてるな。


「あらあらまあまあ もうこの歳で女を慰める方法を知っているの?」


 いやいや! ただ必死なだけですよお母様。


「ふふふ、ありがとうございます、レイ様。これから仕える方だと思って抱いたら感極まってしまい涙を流してしまいました。

 私の名前はクロエと申します。

 今お話ししてもわからないと思いますが、レイ様の身の回りのお世話をさせていただきます。よろしくお願いいたします」


 お〜! やっぱり俺専属のネコミミメイドさんだ!

 ここは笑顔でもう一度挨拶だな!


「あい!」


 と返すとクロエも


「はい!」


 と笑顔で返してくれた。やっぱり笑顔は可愛い!


 両親は美男美女だし、メイドさんはネコミミ美人メイドだし。

 今気付いたけど、俺にメイドが付くってことは結構裕福な家なのかな?

 両親もいい服っぽいの着てるし、部屋もかなり広いし。


 これは中々良い家なのかなとか思っていると、扉をノックする音が聞こえた。


「旦那様失礼致します」


 これは、ザ・侍女って感じの女性が入って来た。

 年齢は30後半ぐらいだろうか?


「旦那様。エリス様も出産して直ぐなので、お休みされた方が宜しいかと」


「おお! それはそうだ。すまないエリス。子供が生まれたことに嬉しくてつい!」


「いえいえ、良いんですよ。私も家族が一人増えてとても嬉しいんですから。とはいえレイも生まれて間もないですから休ませてあげましょう」


「そうだな。クロエ、レイをエリスのところへ」


「かしこまりました。それではレイ様お休み致しましょう」


 おっ。横になった瞬間眠気が襲ってきた。

 やっぱりまだ赤ん坊だから直ぐ眠たくなるな。

 色々と考える事はあるが、このまま寝よう。


「おやすみ、レイ」


「おやすみなさい、レイ」


「おやすみなさいませ、レイ様」


「おやすみなさいませ、坊ちゃま」


「あい〜」


 みんなが挨拶してくれるので返事を返して俺も眠りに落ちた。


 こうして転生1日目が終了した。

追記

すると、今まで分からなかった音が分かるようになってきた。

すると、今まで分からなかった音が分かるようになってきた。これがあの女神が言っていた言葉が聞ける様になる能力か。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ