第762世界⑧・剣と魔法のファンタジア ~王都はもう後でいいよね?・【クラン江戸屋】~
第762世界⑧・剣と魔法のファンタジア
~王都はもう後でいいよね?・【クラン江戸屋】~
「ふぁぁ。おはようエド。」
「あ!ミユカメ!おはよう!ねーねー!ベッド凄くなかった?」
「ゲーム時代はセーブポイントで寝るだけでHPめっちゃ回復したあのベッドがこんな風になってるなんて……」
江戸屋の寝室のベッド。
ふかふかで横になると一瞬で寝落ち。回復?したのか昨日の疲れも全く感じない。
エドがキラキラした目でこちらを見てる。
「ねーこのベッド、アイテムボックスで持ち歩いたら夜営めっちゃ快適になりそうじゃない?」
「やめときなさい!!」
遅めの朝食を取り、俺は【江戸屋ミユカメ工房】にいた。
エドも
「面白そうだから!」と付いてきている。
……素材は何もないと……炉は生きてそうだね。これは?錬金釜?ゲームでは使ったことが無い錬金釜だったが、アトランティスでの魔素スキャン開発で使えるようになっている。
「エド、魔石持ってる?」
「少しあるよー!ゴーレムが落としたやつが。」
「どの属性の魔石?」
「属性ってよくわからないんだけど(笑)」
「エドくん…全部ココに出しなさい!」
ドドドドパラパラどーん!
出てくるわ出てくるわ出てくるわ。
「エドくん?君の少しって?」
「アイテムボックス容量0.1%も使ってないし……」
「エドくん!いや!勇者エドワード!君にしか出来ない仕事をしてもらおう!」
「なになに?あっちのダンジョンヤッてくる?なんなら先に四天王討伐する?めっちゃ良い素材落とすよ。」
俺は5つ並んだ魔法保管庫を指差し。
「ここにーー!魔石をーー!色別にーー分けてーー!収納してーー!くださーーい!」
「イヤだーー!めんどくさい!」
「晩御飯作ってあげないよ?」
「……やります……」
俺は錬金釜に火の魔石を1つ嵌め込む。これで起動するはず。
AIWatch、手伝ってくれるか?
「ハイ、お手伝いシマス。」
「確か、錬金釜で外郭を造り、調整や属性を鍛冶や装飾で補ってるんだっけ?」
「その認識で合ってマス。」
「錬金釜へは火の魔石で良かったんだよね?」
「コレは造るものによって変えることがアリマスが、火の魔石で起動はシマス。」
「おーい!エドー!鉄鉱石と魔鉱石あるー?」
「あるよ?100個ぐらい出せばいい?」
「……10個ずつでいいから……」
俺は錬金釜に鉄鉱石3つと魔鉱石5つを入れる。割合はこれでたぶん……いけるはず。
数分後。
ピピ、ピピピ。
キッチンタイマーの様な音がして1本の剣が錬成された。
「エド。ちょっとコレ見て!」
「うわー、鉄剣じゃん!ミユカメが造ったの?ん?なんか少し違う……」
「ふふふふふ、魔鉱石も混ぜてあるのだよ!これに属性魔石を嵌め込むと魔剣になるよ。ふふふふふ。」
「耐久はいまいちそうだけど、立派な魔剣だね!コレ高く売れるよ?」
「売らないって!まだ、実験段階!!」
……こうなってくると……強い魔物の魔石が必要になってくるか……ミスリルやアダマンタイトへの属性付与に耐えられるぐらいの……うーん……
「なぁ……エド……やっぱり王都へ行こうか?」
「何で?」
「魔王軍の魔石が必要になるかもしれない……」
王都→防衛拠点辺境→魔王領
これがファンタジアの地図だ。
ここからは離れすぎている。転移魔法が無いこの世界では王都を拠点にするのが良さそうだ。
「え?ヤるの?魔王軍ヤッちゃうの?」
「エドくん、手が止まってますよ!この魔石を仕分けし終わったら王都へ出発しますからー!がんばってーー!くださいねーーー!」
[後回しにしようとしていた]王都への旅が本当に本当に始まるのである。




