負けヒロインとクラス会 6
「これ、旨そうだな!あっ、これもうまそ!いやぁ、タダで食えると思うといつもよりたくさん取っちまうな、ミナ?」
「確かにいつもより取りたくなる気持ちは分かるけど有馬、その山盛りはヤバいだろ?どうせ後で食えなくなって俺達に分けることになるんだから少しは抑えろ」
俺たちは現在、ボーリング場を後にして次の会場であるバイキング店にやって来ていた。
有馬は優勝したせいで、普段の二倍くらいテンションが高く調子に乗っている。
「大丈夫大丈夫、最近なんて言うか成長期で結構食うように「」なってるんだよ。だからこれくらい平気だって!」
その証拠にこいつ、取り皿一杯に唐揚げ、フライドポテト、トンカツ、エビフライ、ハンバーグ、ナポリタンとかなり高カロリーのものが山盛りに乗っていた。
「だいぶ遅い成長期だな、そんな自信満々に言うんだったら俺はお前に分けられる分考慮しないからな?」
俺は何を言っても聞かないことは分かったので、大人しく忠告は諦め自分の食べたいものを腹に入るギリギリのラインまで入れていく。
あっ、このパエリア旨そうだな。取っとこ。
そして、俺達は粗方食べたいものを入れ、何故か流れで水瀬達と食事をする流れになったため、彼女達が待つ席に向かった。
「わぁっ!たくさん取ってきたね、有馬君」
「おうよ、ってそう言う間宮も俺と同じくらい取ってんじゃねぇか!?」
「タダだからねー」
「タダなら仕方ないよなー」
なんだこいつら息ぴったりだな、早く付き合って末長く爆発したらどうだ?ほら、加藤も……………なっ!?
「黒瀬の最後の連続ストライクは本当に凄かったな」
「ふふっ、ありがとう。でも、加藤君もスペアとストライクとってたじゃない。それに私よりも点数高くって驚いたわ」
加藤が珍しく女子と話しているしかも、褒めてるだとレアすぎる。
黒瀬は社交辞令として褒め返しているようだが、心なしか頬が赤いように感じる。
「あれくらい、毎週行ってたら出来るようになる」
加藤は黒瀬に褒められて照れてるのか、顔を赤くして窓の外を見ていた。
「なら、私も今度連れてってくれない?今日の大会でボーリングにハマっちゃて///」
おい、なにモジモジしてんだよ!お前そんなキャラじゃないだろ黒瀬。
「ああ、大丈夫だ。有馬と湊川も来るだろうからまたこのチームのみんなでやろう」
そこは、お前らだけで行く流れだろーが?何で身近にいる奴らはこんな奥手な奴らばっかなんだよ!はよ、付き合えやお前ら見てるこっちがイライラするんだよ。
だが、奏は知らない彼らの会話には恋愛感情が含まれていない演技だということにあえて、二人で話しているのは自然に小鳥と奏が話す流れにするためだと。
「水瀬俺何か場違いな気がしてきたんだけど……」
俺はイチャイチャ野朗共の邪魔をしないように、水瀬の側に行き耳打ちする。
「じ、実は私もなんだよね……二人で、どこか別の場所に行く?」
水瀬もそう感じていたようで、他の場所に行かないかと提案してきた。
「そうだな、あいつらの邪魔するのも悪いし。あそこに入り口の最初にある壁際の席が空いてるからそこに行こうか」
「そ、そうだね。あそこなら人目にも付かないし丁度いいかも」
俺達は加藤達に気づかれないようにひっそりと、席を離れ目星を付けていた席に座る。
「ふぅ、奴らいつの間にあんなに仲良くなってたんだ?全く気づかなかった」
「……あははっ、確かに急に仲良くなってたからね。私もついさっき気づいたよ」
小鳥はお膳立てしてもらったことが分かっているため、奏を騙していることに対して申し訳なさを感じ力のない笑みを浮かべる。
「って、移動したのはいいけどここは、本物のカップルが多いな」
「ッツ///!……そうだね」
俺達は移動して来たはいいが周りにいるのがカップルばっかりで少し気まずい雰囲気になる。
「はい、あーん?美味しい勇人?」
「美味しいよ、夏海」
おい、まさかこの声はそう思い俺は声が聞こえてきた斜め後ろの席を見て驚愕する。
そこには、何とこの場面で最もいて欲しくない人物である堺と星川が居た。
カップルが座っているのを眺めていると爆発しろと思う時と初々しいなぁとほっこりすることがあります。
あっ、勿論僕は今まで彼女は居ませんので皆さんにこの感情を伝えることは出来ませんけどね!(泣




