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恐怖のユニコーンの巻

 六日目、仕掛けられた罠が変な形に破壊され軽蔑の意思表示なのか、そこに糞を残したりしているなんてことも今まではなかったことがあってとても不穏である。

 今までのユニコーンの糞らしきものは、もっと目につきにくいところにあったというのに。

 そして、ユニコーンに襲撃された密猟者たちだ、一名は重傷なものの意識があり、曰く、怒り狂ったユニコーンから奇襲攻撃を受けたのだという。二名は意識不明の重体で手の指が数本失われていた、幸い魔法を施したことで命拾いしたものの後遺症は残りそうだった。


 さらに水が軟水だからなのだろうか、カニーナが動けるようになるまで思ったより時間がかかりそうで、あと三日はほしいとのこと。

 ただ、動けなくても何かあればアドバイスはしてくれる、ユニコーンと相対するならば結局彼女の近くが一番安心なのだ。


「ま、まぁ……危険な時はすぐ逃げるから、大丈夫だよ……多分」

「…………」

「ブリブリブリ、ブリブリブリ?」(カニーナ姐さん、どうしたんんすか?)


(みんな、落ち着いて聞いて)土の中からカニーナの声が聞こえる(ユニコーンが来るわ……)


「ええっ!?」

「ブッブリィーッ!?」(なっ何ぃーっ!?)

「キュィーン!!」(ヒャァーッ!!)


「きゅ、急にどうしたん?」「まさか……」よからぬことがあったことを察しつつもアセスナとユリンは一応訊ねてみる。


「来ます……ユニコーンが!」


 異種間で行われる会話は普通ある程度距離があれば意思を伝えたい相手以外には、ただの声にしか聞こえない。だが幾多もの死線を潜り抜けてきた者の中には、離れた場所にいる見えない相手の意思が手に取るように理解る者がいる、カニーナはそういった類の猛者、歴戦の蟹なのだ。


 遠くから馬の嘶きが聞こえてくる、その場にいる者すべてが厄介な聖獣の到来を理解し、臨戦態勢に入る。

 乙女の香りがするとかどうとか、YES乙女! YESスリスリ! など、いろいろと気持ち悪いことを叫んでいる……そして、そいつは雌らしい。


「ブリブリブリブリブリ!」(なんかヤバそうなこと叫んでるぞ!)

(噂通り、かなり気持ちが悪いことを口走っている……でもこれは幸いね……多分ムツハは襲われないわ)

「二人とも、ヤバそうだったらすぐに逃げてください」

「ムツハさんは?」

「むっふー、わたしはテイマーですよ? やってみます」

「ヴヴヴヴヴ……!」(うわぁ来たーっ!)


 クモンビーはムツハの後ろに隠れた。ムツハは親指を立てて強がってみせるが足も震えている、襲われないと言われても、口走っている内容を鑑みればそれはそれとしてヤバい生き物なのは確定、人間基準で言えば変態、正直怖い。


「ヒヒーン!」飛び出してきたユニコーン更にテンション高く嘶く「ブヒヒヒーーーン!」

(オトメ発見! しかも三人! これはこの世に顕現した天国かしらぁーッ!!)


「こ、こんにちわ……」とりあえず挨拶をするムツハ、ねっとりとした視線を三人に向けるユニコーン。


「ブルルル……」(ごきげんよう)


 変態的なことを叫びながら近づいてきた割には優雅なたたずまいで逆に不気味である。


「ブルルル……ブルルル……」(ワタクシはユニコーンのユーシィ、乙女の未来を憂える者よ)


 うわぁ、なんか変な方向に意識高いこと言い出したぞ……


「えっと、わたしはムツハ、こっちアスセナさんで、こっちユリンさんです」

「ブリブリブ」(俺っちは)

「ヒヒーン!!」(野郎に興味はないわーッ!!)


 攻撃はしてこない、だが想定していた以上に厄介な相手のようだ。


「ブルブルルル……」(ところでお二人さん……ちょっと独特な乙女の香りね?)

「あの……ユニコーンはお二人の関係性が気になるみたいですけど……説明しても大丈夫です?」


「えっと……」二人は顔を見合わせたあと「どうぞ」と箒を構えつつ言う、危険なら即撤退する用意なのだろう。関係を説明するとユニコーンは笑った。


「ヒヒヒーン!! ブルルルブルルル……」

(いいわね! 結構意見が分かれるところだけど乙女通としては可能性を感じる関係性なのよねぇ)

「はぁ、可能性を感じる関係性とのことです」

「ブルルル……ブルルルル……」(ワタクシってほら、可能性の獣みたいなところあるわけじゃない)


 言葉の意味はよく分からんがとにかくすごい自信である。

 どうやら攻撃意思がないということはわかったが「可能性の獣……ねぇ」「性格も、角も、何もかもトラブルを誘発する理由になってるんだけど」とやはりその得体の知れなさに、ふたりは何かゾッとするものを感じているらしい。


 その時である、ユーシィに向かって何本もの矢が飛んできた。

 だがそれを躱しつつ発光する角で叩き落としながら、一気に矢が飛んできた方向へ飛び出してゆく。

 男たちが騒ぐ声、そして激しい暴力を想起させる音が聞こえ、何か魔法を使ったらしく強い光が放たれると急に静かになったが、その時である!


「ブヒヒヒヒーン!!」(お仕置きの時間よーッ! 肛門粉砕! ユニコーンドリル!!)


 急に異常なテンションの嘶きが響き渡ったと思うと「うぎゃああああああああ!!」「ひぃぃぃ! 初めてなのぉ!!」「やめてくれぇぇぇーー!!」「あはふぅ……!」「ん゛お゛ぉっ!」「こわれちゃうぅぅぅ!!」向こうで男たちの断末魔と慟哭が響き渡る。多分、これが姿を見せなかった密猟者集団だったのだろう。女三人見張っていればユニコーンは来るという推測していたのだと思われるが、ユニコーンの戦闘力についての目算が甘かったようだ。


「ブヒヒヒーーーーン!!」(命は助けてあげるわーッ!!)


 ユーシィの勝利の嘶きが聞こえる。なお肛門粉砕された者を放置しておけば死に至ることは想像に難くない


「ブヒヒヒヒーーーーン!! ヒヒヒーン!」

(たちまちあふれる神秘の力で汚らわしき雄穴にぶち込んで破壊しても汚れない!! それがワタクシたちの角なのよーッ!!)


 悠々と戻ってくるユーシィは一切無傷であった、強い、圧倒的に強い。

 この場にいる誰もが言葉を失った、ユニコーンの身のこなしは熟達した剣士のそれであるとは聞くが、そんな生易しいものではない、もっとおぞましい何かだ。


「ブルブルルル……」

(ムツハちゃんはテイマー……でしょう? このワタクシの力を貸してあげてもよくってよ)

「いえ、あの……そういえばユニコーンって、男性経験のある女子を赦さないんですよね? それは何故ですか?」

「ドワオ!」(本能よ!)

「ドワオって……」

「ブヒヒ~ン」(ねぇ、もっとフレンドリーでいいのよ?)


 いきなり身もふたもないことを言う……確かに会話は成立する、だがムツハには致命的なところでかみ合わない気がした。


「あの、でもそうしないと子供はできないんですよ? 滅びちゃいますよ?」

「ブルルル……」(だからぁ~んフレンドリーにおねがぁ~い)


 顔を近づけ上目遣い、そして顔を摺り寄せつつ迫ってくるユーシィ、ムツハは恐怖していた、確かに暴力は振るわれまい、だが変態に好意を向けられているのだから、恐ろしいものは恐ろしい。


「ユニコーンだってその……雄雌で……するよね?」


「ブルルル……」ユーシィの態度にも何か複雑な思いが見え隠れする「ブルル……ブル……ブル……」

(ええ、だから初めての時は殿方って優しいのだけど……二回目以降は乱暴ですわね……)

「うわー最低野郎(ボトムズ)を越えた最低野郎(ボトムズ)~」


 何を話しているか二人の魔女にはわからないが、とりあえず眉を顰めたくなることをユニコーンが言っていることはムツハを見ればわかる。


「ブルルル……ルルル……」

(母もワタクシが純潔を失ったその日に、デストロイモードが発動してワタクシに襲い掛かってきましたわ……」

「うわぁ……デストロイモードって」

「ブルブルル……」

(その時はなんてひどい仕打ちかと思いました、けれども娘ができてワタクシの心にもNV(ノンヴァージン)ーD(デストロイヤー)がいることに気づきましたの」

「……虐待の再生産では?」

「ブルル……ブルル……」

(そうね、だからワタクシも最初に産んだ娘と次の息子以降はご無沙汰というか、殿方の気配があったら逃げることにしてますもの)


「えーと……」「なんか不穏な話なのは伝わってきますけど」と問われたのでムツハは概要を二人に伝えると、ふたりともドン引きしていた。


「自分から滅びたがってるようにしか見えない……」

「ユニコーンの数が少ない理由ってその性質では?」

「そこに乱獲が加わったら簡単には個体数は回復しないでしょうね……」


「とりあえず、密猟者であっても見殺しにするわけにもいかないから」とユリンはここから離れる理由を見つけ出す、ふたりは一旦村に戻り、村人たちを連れてくることにしたようだ。


「ヒヒン?」(あら、どうしたの?)

「君が成敗した密猟者を回収しに村の人たちが来る、ユーシィもどっか行ったほうがいい、狙われちゃうよ」

「ブルルル……」(あなたテイマーなんだし、ワタクシと友達になったってことでいいじゃない)

「ごめん……わたしたちには角を狙う人間から君を守り切る力も、君の難儀な性格が引き起こすであろう問題に対処する力もない」

「ブルルル……」(ええーせっかくいい感じの乙女と出会ったのにぃ)

「村の人を傷つけたんでしょ? その時点でもういろいろと無理だよ……」

「ブルルル……」(んもーこれからは気を付けるってばぁ)

「それに角を欲しがってる奴も大勢いるし……とにかくもう人里に現れないほうがいい、ユニコーンが人と関わることでお互いが不幸になっちゃう」


 少し冷たいがムツハは一方的に話を切り上げその場を後にする、しばらく後をつけてきたが、しばらくして人間の気配を察知したらしく、気が変わったら声をかけてね、ここで待ってるからとユーシィは言って去っていった。

 だがそれはできない、荷が重すぎるのだ。


 九日目にカニーナが戻ってきた、それはいいのだが今は別の問題が生じている。

 おそらく捕らえられた密猟者たちが吹き込んでいるのだろう、魔女たちがユニコーンを捕えたという噂が立っているのだ。

 幸い、彼女たちは村人たちからの信頼があるから、いまはまだ大事には至っていないが、長引けば不信感は募ってゆくだろう、問題が起こる前にユニコーンがまだ健在であることを人々に知らしめ、そしてテイマーはクールに去らなければならない。

 やむなくムツハはユーシィに会いに行き事情を話す。


「ブクブクブクブク……」(状況次第では愛し合ううら若き二人の乙女が傷つかないとも限らないわ……)

「フルルルル……」(ならムッちゃんがワタクシと夢かわ乙女旅を始めれば解決ね)

「いや、だから前も言った通り、君を守る力も、君が起こす問題に対処する力もないんだってば……」

「ブルルルル……」(ま、ワタクシもどのみちここを離れるつもりだったし)

「そうなの? いやそれは助かるけど」

「ブルル……」(だって近くに殿方が来ているみたいし……今後のことはこれから考えましょ)


 罠を破壊して糞を残しているのはユーシィではなく最近こちらに来た雄だったらしい。そしてここ数日ユーシィの様子を伺っていたらしく、向けられる怒りが日に日に強くなってきているのだと。


 魔女たちに別れを告げムツハ一行は急斜面を上ってゆく、とりあえずユーシィが村人に姿を見せつけながら谷を駆けあがり合流する予定である、ユニコーンの難儀さはムツハのキャパシティを超えている以上、一緒には行けないと説明しても、彼女はあきらめる気がなさそうなので気が重い。


 ユーシィの嘶きながら森から現れ、村の中を走りその姿を人々に見せつけながら谷を駆けあがってゆくのを確認する。

 これでまずは一安心……のはずだった。


「ブクブク!?」(またユニコーン!?)

「えっ」


 もう一頭のユニコーンが現れたのだ、ユーシィより一回り大きい、例の殿方であることがすぐにわかった。偶然か、それとも何かを察知し、こちらを待ち伏せしていたのだろうか?

 何度も抱卵経験のあるカニーナは身構えたが無反応である、甲殻類が処女かどうかについては興味はないらしい。


「ブルルル……」(香しき乙女……)

「ひっ」


「ブクブクブク……」(ふたりとも、手を出さないで、勝てる相手じゃない)カニーナはノリユキとクモンビーに忠告する「ブクブクブク……」(ムツハのほうは大丈夫だから……)


 ぞっとして動けないムツハに顔を摺り寄せ、膝枕をせがみ甘えるユニコーン……だがユーシィの話から察するに、ユーシィを超える厄介な存在なのだ。

 雄のユニコーンは近づいてくるユーシィに気づき頭を上げる。


「ブヒヒヒヒーーン!!」(夢かわ~~ッ!!)


 乙女の気配を察知して飛び出してきたユーシィは憎悪の光を目に宿した雄のユニコーンに気づき動けなくなった。


「ブルル……」(ビッチめ……)


 ムツハは慌てて雄の頭を抱きとめ叫ぶ「ユーシィ逃げて!」

 カニーナは思った……こいつからは憎悪と性衝動しか感じられない、何を考えているのかわからない! と。


「ブ、ブヒヒヒーーン!」(う、うらやましいィーッ!)

「ブリ、ブリブリブリーッ!」(馬鹿! そうじゃねえだろーっ!)

「ヴヴヴヴーッ!!」(早く逃げるんだよーっ!)


 雄のユニコーンはムツハの抱擁を優しく振りほどき、切なげな眼差しを向ける。そして向き直ってユーシィに突き刺すまなざしは怒りと憎悪に満ちていた。

 そこにカニーナが立ちはだかる。


「ブクブクブク……」(早くお逃げなさい)


 気を持ち直し逃げるユーシィ、雄のユニコーンは飛び上がり、とっさに動いたカニーナの背で態勢を崩しそうになりつつも立て直してもう一度飛んだ。


「ブクブクブクー!?」(踏んづけてった?)


 ユーシィに追いつくと乱暴に乗りかかって首にかみついたり、怒りに任せ口ぎたない言葉で罵りながら乱暴に交尾を始める、ユーシィも悲鳴を上げ拒絶するがもうどうにもならない。


 ユーシィの言った通りであった、同種の雌に対しても同じなのだ、純潔を守れぬ雌は同種であっても、いや同種だからこそ許せないのだろうか、だが性欲には勝てないから怒りの交尾を始める、もしかしたら怒りと性欲が興奮によってつながってさえいるのかもしれないと思えるほどだった。


「ブリブリ! ブリブリ!」(やべえよ! やべえよ!)

「ブクブクブク……」(なんてことを……)

「ヴヴヴヴ……」(こ、こわい……)


 三匹とも雄が求愛し、雌に受け入て初めて交尾が成立する生物である、数多くの男と女の悲喜交々を見てきたカニーナでさえこの権幕に引いていた。


「あれは生娘に目がない性獣、男性経験があれば突き殺しかねない性癖が歪んだ害獣に過ぎないと私は思うのだが?」


 変態の言葉が脳裏を過る、いやいや……ほかの生き物を人間の倫理観で裁いてはならないと思いなおす、だが角の薬効ゆえの捕獲圧もあるが、雌雄ともに非処女が許せないという気質がユニコーンを絶滅に向かせていることもまた確かなのだろう。

 ユーシィを蹂躙し賢邪モードになったのか雄のユニコーンは去ってゆく、ぼろぼろにされたユーシィは立ち上がり哀し気な眼差しを向けて言った。


「ブルル……ブルルル……」

(母と娘が別れる時は娘が純潔を捨てたとき、母と息子が別れる時は、母が純潔ではないことが許せなくなった時なのよ……)


 そう言ってユーシィもまた、ふらふらとどこかへ去ってゆく、彼女の胎内には既に新しい命が宿っているのだ。

 後味の悪い結末だったが、ユーシィが付きまとってこないことにムツハは安堵もしていた、そしてそんな自己嫌悪に陥る。


 ユニコーンが何故これほど処女を愛し非処女を憎むのかはわからないが、親子の生活範囲が重ならないための性質が変な形でこじれ、先鋭化した結果副次的に生じたバグのようなものなのかもしれない。


 処女性を重視する生物は普通、蜘蛛や多くの昆虫などのように産卵が生涯一度きりの生物である(交接器に蓋をして次の交尾を防いだり、他の雄の精子をかきだすなどの手間があるもの、そもそも一回しかできないものもいる)。

 ちなみにイカヅチオオホンチは産卵後も生存し、複数回産卵するため蜘蛛ではあるが処女性は気にしない。我々の世界における長寿な蜘蛛としてタランチュラが挙げられ、雌は10年以上生きる種類が多く何度も産卵するが、雄の寿命は精々一年である。

 イカヅチオオホンチも雌のほうが寿命は長いもののタランチュラと異なり雄も交接後生存し、秋には再び雌を求めるようになる。また成体になった後も脱皮して大きくなるため、大きな個体は強いだけではなく生存能力の保証でもあり、当然雌の場合は一回当たりの産卵数も多くなる。


 世界は今日も平和だった。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 ムツハはドラゴンやフェンリルみたいな強キャラではなく、なんかあんまり特別感のない魔物を連れてますが、普通の若く未熟なテイマーであるという点と、ゲームとかなら最強の魔物を集めればそれでいいだろうけど、実際に運用してみたら餌やそのサイズや気質の問題で苦労することも多いだろうなというところから、スライム(広食性っぽい)ハエトリクモ(小食で獲物も融通が利きやすいサイズ)蟹(小食のスカベンジャー)になりました、まぁ脊椎動物がいてもよかった気はしますが。


 マキグソスライムはうんこの形のスライムで山地に分布する比較的普通種であるという想定です。

 割とスライムは最弱だが使いようで実はチート級になるみたいな展開前提のところがありますが、ノリユキはそういうところは一切なく、強くなったところで知れてますが、柔軟な体は応用力が高く、メンタルが強いとか、そういったところで食い下がってくタフな男を想定しています。

 ちなみにノリユキという名前は、スライムと言えば洗濯のりとホウ酸で作れるから、直球の名前が多いのでちょっとだけひねって。


 イカヅチオオホンチのホンチはハエトリグモの地方名、概ね性質もスケールアップしたハエトリグモで、電気蜘蛛といえばポケモンのバチュルですがあれも多分ハエトリグモモチーフではないかと。近年蜘蛛の糸遊は単に風に乗っているだけでなく、静電気の力で浮遊していることがわかっており、そもそも電気属性感もあるわけです。魔物としては序盤のちょっと鬱陶しいタイプの奴。

 ちなみに最初期の案ではクモンビーは雌との交接に成功したあと、雌に食われて死んでしまうみたいな展開でしたが、ユニコーンのユーシィの出現により物語の展開が変わり命拾いしているという。

 余談ですが蜘蛛はちんこがないのでいわゆる交尾はせず糸に出した精子を触肢というところに入れて雌の生殖口に接触させるという形で交接し、その配偶行動はバラエティに富んでいます。


 ジゴクオニホモラは、荷物を背負える生き物が欲しいと考えたとき、海綿なんかを背負って歩くホモラがいたじゃんといったところで、ジゴクはドラクエにじごくのハサミっていたなぁというイメージから。陸棲なので実際のホモラよりも脚まわりがガッシリしている想定です、実際こんな巨大ガニは陸上で動けないと思いますが、そこは魔物だからということで。

 ホモラは本来海生ですので普通に脱皮し、交尾も脱皮後の動けないときにされることが多い生き物なのですが、陸棲にした結果、脱皮法はヤシガニ方式となったのでそれはできそうにないため、交尾行動はシオマネキみたいな求愛ダンスを想定しており、発生もゾエア→メガロパ→稚ガニという流れではなく、沢蟹みたいに大きめの卵から稚ガニが発生する形を想定しています。

 ちなみに本来甲殻類の失われた脚は脱皮を繰り返すことで再生し元の大きさに戻るのですが、魔物なので脱皮せずとも一か月程度で戻るため、ロケットパンチという奥の手があると想定していたのですが、使う機会はなかったという。魔物としては中盤の堅い強敵あたりを想定していますが、作中においてはチームの精神的支柱でもあるので、もっと強いかも。


 ユーシィはユニコーンゆえにUC、仲間に加わるかなと思いましたがこんな厄介な生物、連れて歩けるはずもなく……処女大好き非処女死ねというキショキショ設定をどうそれらしく落とし込むべきか苦心しましたが、あまりうまくできた気がしないという。

 とりあえずムツハと仲間たちのお話はここで終わりですが、何か思いついたらまた書くかもしれません。

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