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四つの基本的な力の魔法使い 第二部 物理学者から魔法使いへ、状態変化を経て  作者: Adriano_P


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22/23

拡張」

【お知らせ — 必ずお読みください】


読者の皆様、いつもお読みいただきありがとうございます。


本作品の連載は、5月12日より元のリンク(第一シーズン)に統合いたします。

第二・第三シーズンのエピソードはすべて第一シーズンの続きとして掲載済みですので、今後はそちらでお楽しみください。


▶ 移行先:https://ncode.syosetu.com/n4137ls/


お手数ですが、ブックマークの更新をお願いいたします。

これからも応援よろしくお願いいたします!

ヴィヴィアンは書類をテーブルに叩きつけた。ほとんど乱暴な仕草だった。

「無理よ」と言った。

ヘリオはホルモン抽出液の小瓶から顔を上げた。

「何が無理なんだ?」

「これが」

数字を指さした。

ヘリオは近づいた。読んだ。

先週の累積注文: バター:3,200 kg/月 チーズ:2,800 kg/月 ウーロ肉(新規):500 kg/月

その下に、ヴィヴィアンの几帳面な字で計算が書かれていた。

現在の生産量:バター400 kg/月、チーズ350 kg/月 需要を満たすには:生産可能なウーロ24〜28頭 現在:生産可能な雌3頭 不足:21〜25頭

ヘリオは数字を見つめた。

「ああ」

「『ああ』?それだけ?」

「他に何を言えと?」

「分からないわよ!『大変だ』とか『これは最悪だ』とか『どうやって解決する』とか!」

ヘリオは考えた。

『二十一頭のウーロか』とリキが言った。『どこで二十一頭見つける?』

捕まえるしかない。

『二ヶ月で六頭捕まえた。このペースだと……』

……七ヶ月かかる。見つかればの話だが。

しかも需要は今すぐだ。

ヘリオはヴィヴィアンを見た。

「考えさせてくれ」

「早く考えて。マーレン・ホルストから三通目の手紙が来たわ。今度は独占契約の申し出。前金五千金貨」

「五千?!」

「ええ。三年間の安定供給を保証すれば」

間。

「でもウーロがいなければ保証できない」

「ウーロがいなければ普通の牛を飼うわ。牛乳をウーロの乳と混ぜて補う。品質は少し落ちるけど、やむを得ない妥協よ」

ヴィヴィアンは座った。

「ヘリオ、私たちは大きなものを築いている。でも物理的な限界に達しつつあるの。もっと土地が必要。もっと動物が。もっと人が」

「分かってる」

「存在しないものは組織できないのよ」

ヘリオは彼女を見た。

「みんなもう限界まで働いてるわ!」ヴィヴィアンは言った。

ヘリオは考えた。

そして言った。「グレンマールだけじゃなかったら?」

ヴィヴィアンは顔を上げた。

「どういうこと?」

「拡張したら?グレンマールの外へ。他の村へ。他の人々へ」

「他の村は私たちを歓迎しないわ。ほとんど知らないもの」

「なら知ってもらおう」

「どうやって?」

ヘリオは微笑んだ。

「寛大さで」


発見は三日後だった。

奇妙な知らせを持って哨戒隊が戻ってきた。

アルダス自身が指揮していた——教団壊滅後、北の境界を確認したかったのだ。

ヘリオには読み取れない表情で共同広間に入ってきた。

困惑?興奮?両方?

「若様。見てもらいたいものがある」

「何だ?」

「説明できん。見てもらうしかない」


北西へ二時間馬を走らせた。

開墾された畑を越え、塩がまだ残っているが管理可能な地域を越えた。

窪地へ向かった。

ヘリオは漠然と覚えていた——塩を排水し始めたとき、塩水は自然とあの低地に流れ込んでいった。

後で対処するつもりだった。

そして忘れていた。

だが今は……

窪地が目の前に広がった。

広大。直径おそらく三キロ。

そして白かった。

完全に白。

雪のようだった。だが溶けない。太陽の下で結晶化した海のように輝いていた。

塩。結晶化している。数ヶ月の排水の蓄積。

天然の塩田。巨大な。

『おお』とリキが言った。

ああ、とヘリオは同意した。

だがアルダスは塩を見ていなかった。

別の何かを見ていた。

指さした。

「あそこだ」

ヘリオは見た。

動き。塩田の中で。

姿。大きい。たくさん。

自作の望遠鏡を使った——銅の筒に二枚のレンズを取り付けた、粗末だが機能するものだ。

焦点を合わせた。

そして見えた。

ウーロ。

何十頭ものウーロ。

小さな群れが塩田に散らばっていた。ここに五頭。あそこに八頭。もっと遠くに四頭。

みんな同じことをしていた。

塩を舐めている。

「何頭いる?」アルダスが聞いた。

ヘリオはゆっくり数えた。

「三十二。たぶん三十四。正確には分からない」

「二時間ここにいた。見ている間にさらに六頭来た」

ヘリオは望遠鏡を下ろした。

塩田を見た。

それからアルダスを見た。

「巨大な餌を作ってしまったな」

「ああ」

「意図せずに」

「そうらしい」

「そして今、この地域のウーロが全部ここに来ている」

沈黙。

そしてヘリオは笑った。

幸せな笑いではない。信じられない気持ちと勝利が混じったような何か。

「塩。グレンマールの元々の呪い。土地を良くするために排水した。ここに溜まった。そして今、まさに必要なものを引き寄せている」

空を見上げた。

「運命にユーモアのセンスがあるのか、物理学が思っていたより美しいのか」

『両方だな』とリキが言った。


五日間かけて計画を練った。

問題は単純だった:ウーロを一頭ずつ捕まえるのは難しい。

三十頭を同時に捕まえるのは不可能だ。

ただし……

「落とし穴だ」とヘリオは言った。

会議。アルダス、ソーン、エリーゼ、ヴィヴィアン、キラ、そしてグレンマールの腕利き建設者十人。

テーブルにはスケッチ、設計図、計算。

「大きな罠」ヘリオは続けた。「とても大きな。深さ五メートルの穴。幅十メートル。枝と土で覆う」

「ウーロに見破られる」建設者の一人が言った。

「覆いの上に塩を撒けば見破られない」

沈黙。

「塩を餌にするのか。覆った罠の上に」

「ああ」

「どれくらいの塩を?」

「ウーロが抵抗できないくらい」

ヴィヴィアンが計算した。

「十個の落とし穴。塩田に戦略的に配置。それぞれの上に塩を濃く撒く」

「その通り」

「落ちたら?」

「壁は滑らか。深さは跳び出せないほど。仮の囲いを作るまでそこに留めておく」

アルダスが身を乗り出した。

「何頭捕まえられると思う?」

「十個の罠で?運が良ければ……二十。たぶん二十五以上」

「それから?」

「選別する。若い雌を残す。子供も。繁殖用に数頭の雄。残りは……」

間。

「残りは逃がす」

建設者の一人が笑った。

「捕まえたウーロを逃がすのか?」

「全部は必要ない。必要以上に捕まえるのは残酷だ」

「獣だぞ」

「何もしていない賢い動物だ」

ヘリオはその男を見た。

「必要な分だけ取る。それ以上は取らない」

男は目を伏せた。

「分かりました、若様」


落とし穴は十日で完成した。

きつい仕事。連携の取れた作業。

深さ五メートル、幅十メートルの穴が十個。塩の窪地に掘られた。

編んだ枝の覆い。その上に土。そして——たっぷりと——純粋な塩。

ウーロの足跡が最も濃い場所に戦略的に配置された。

十二日目、準備完了。

ヘリオ、アルダス、エリーゼ、そして二十人の男たちが離れた場所に身を隠した。

待った。

ウーロは日没時に来た。

いつものように。ゆっくりと、慎重に、だが塩に向かって必然的に動いていく。

最初の群れ——成獣六頭、子供二頭——が北の罠に近づいた。

塩の匂いを嗅いだ。

先頭の一頭が覆いの上に足を踏み出した。

耐えた。

二歩目。

耐えた。

三歩——

バキッ

覆いが崩れた。

八頭のウーロが驚きと恐怖の鳴き声を上げながら穴に落ちた。

音に驚いて近くの群れが逃げ出した。

走った先で——

四頭が東の罠に落ちた。

三頭が南に。

二頭が西に。

さらに遠くで——六頭が北東に。五頭が南西に。一頭が中央の罠に。

二十分で、二十九頭のウーロが罠にかかった。

ヘリオは満足げに見ていた。

「うまくいった」

「当然うまくいく」アルダスが言った。「お前の狂った計画はいつもうまくいく」

「いつもじゃない」

「失敗した計画を一つ挙げてみろ」

ヘリオは考えた。

「……確かに」


慎重に選別した。

二十九頭のウーロを捕獲。

選んだのは: ・若い雌十四頭(二〜四歳、最適な繁殖年齢) ・子供六頭(一歳未満) ・若い雄六頭(遺伝的多様性のため)

残りの三頭——年を取りすぎたか攻撃的な成獣の雄——は塩田から遠くへ誘導してから放した。

鳴いた。走った。草原に消えた。

「自由だ」ヘリオは彼らを見送りながら言った。

「もったいない」兵士の一人がつぶやいた。

「敬意だ」ヘリオは訂正した。


二十六頭のウーロをグレンマールまで運ぶのは……大仕事だった。

五日かかった。

バレリアン。大量のバレリアン。落ち着かせるためにたっぷり使った。

ロープ。熟練した誘導者。無限の忍耐。

だが最終的に、二十六頭全員が到着した。

囲いは拡張されていた——一ヘクタールから二ヘクタールになっていた。

ヘリオは群れを眺めた。

九頭から三十五頭へ。

うち十七頭が生産年齢の雌。

それぞれが最初の三頭と同じくらい生産すれば……

素早く計算した。

……月に約二千三百キロのバター。約二千キロのチーズ。

現在の需要の七十二パーセントをカバーする。

「まだ足りないわね」隣でヴィヴィアンが言った。

「でもずっと近づいた」

「ええ」

間。

「残りは?」

ヘリオは南西を見た。

存在を知っている村々の方角——小さく、貧しく、忘れられた村々。

かつてのグレンマールのように。

「残りは……拡張だ」


その夜、会議を招集した。

「計画がある」ヘリオは言った。

全員が様々な表情で彼を見た——好奇心から恐怖まで。

ヘリオの計画はいつも……興味深いのだ。

「二日以内の距離に三つの村がある。小さい。貧しい。男爵はいない——王冠に漠然と従う村長がいるだけだ」

粗末な地図上の位置を示した。

「ミルブルック。五十世帯。土地は並。ケス川で漁をしているが、ほとんど利益がない」

「ソーンホール。八十世帯。主に木材業。貧しいが勤勉」

「アッシュフェン。百六十世帯。自給自足の農業。土地はかつてのグレンマールとほぼ同じ——塩、似たような問題」

他の者たちを見た。

「この村々をグレンマールの一部にしたい」

沈黙。

そしてアルダスが言った。「征服か?」

「いや。申し出だ」

「どんな申し出だ?」

ヘリオはヴィヴィアンに合図した。

彼女は三つの箱をテーブルに置いた。

中身は:バター。チーズ。形状記憶合金の鎧のサンプル。

「開拓者を送る。三グループ。村ごとに一つ。贈り物を持って行く。バター。チーズ。村の全員に行き渡る量を」

間。

「無料で」

「無料だと?!」誰かが言った。「それだけの価値が——」

「村ごとに五百金貨。分かってる。でもこれは投資だ」

「何への?」

「忠誠への」

ヘリオは立ち上がった。

「あの村々は貧しい。誰も助けない。誰も気にかけない。冬を越せることを祈りながら日々を生きている。君たちも経験しただろう」

誰も反論しなかった。

「俺たちが行く。素晴らしい食べ物を渡す。無料で。何も求めずに。そして言う:もし望むなら、俺たちのために働ける。バターの生産。チーズ。ウーロの飼育。公正な報酬。食料保証。保護」

他の者たちを見た。

「彼らは受け入れると賭ける」

ヴィヴィアンは考えていた。

「受け入れたら……法的に男爵領の一部になるわ」

「ああ」

「グレンマールは単独の村から……複数領地の支配地になる」

「ああ」

「支配する領土は……おそらく八倍に増える」

「少なくとも」

「そして人口は……」

頭の中で計算した。

「……七百人足らずから三千人近くへ」

「その通りだ」

アルダスは信じられないという表情でヘリオを見ていた。

「バターで村を征服するつもりか」

「ああ」

「これは……」

「天才的?」エリーゼが提案した。

「狂気と言おうとした。だが天才的でもいい」

ソーンは笑った。

「王は剣で征服する。お前はチーズで征服する。興味深い対比だ」

「王は敵を作る」ヘリオは言った。「俺は味方を作る。いや……友を」


開拓者は三日後に出発した。

三グループ。それぞれ十人。

指揮官: ・ミルブルックグループ:ガレス(鍛冶場の棟梁、信頼できる) ・ソーンホールグループ:コレン・ヴェイ(ベテラン、説得力がある) ・アッシュフェングループ:最年長の家長の一人

各グループの持ち物: ・バター五十キロ ・チーズ四十キロ ・鎧のサンプル ・ヘリオからの手紙

手紙にはこう書かれていた:

「[村名]の皆さんへ

私はグレンマールの男爵、ヘリオ・ヴァロリンです。

四ヶ月前、グレンマールは死んだ土地でした。塩。貧困。絶望。

今日、グレンマールは繁栄しています。

この贈り物を送るのは慈善ではありません。同胞愛からです。私たちはあなた方のいる場所にいました。苦しみの意味を知っています。

望むなら、私たちが築いているものに加わる場所があります。公正な仕事。正当な報酬。食料保証。保護。

義務ではありません。申し出です。

考えてみてください。

——グレンマール男爵 ヘリオ・ヴァロリン」

シンプル。直接的。正直。


ミルブルックが最初に返答した。

村長——六十代の男、重労働で刻まれた顔——が手紙を読んだ。

バターを味見した。

泣いた。

「こんな……こんなもの食べたことない」

ガレスは微笑んだ。

「全員分あります。無料で」

「無料?」

「男爵は、何が可能かを知ってほしいだけです」

村長は自分の民を見た。

五十世帯。痩せて。疲れて。希望がない。

それからガレスを見た。

「何をすればいい?」

「仕事です。正直な。そして男爵への忠誠」

「見返りは?」

「保護。食料。報酬。未来」

老人は目を閉じた。

開けたとき、潤んでいた。

「いつ始める?」


ソーンホールは二日かかった。

村長はもっと若かった——三十五歳くらい。懐疑的だった。

「なぜ信じなければならない?」

「信じる必要はありません」コレンは言った。「まだ。ただ食べ物を試して。話し合って。一緒に決めてください」

バターとチーズを配った。

その夜、村は集まった。

議論した。討論した。疑う者もいた。

だが最後に、長老の一人が言った。「わしは死にかけている。七十八だ。飢饉を見てきた。戦争も。魂を砕く貧困も」

他の者たちを見た。

「七十八年間、誰もわしらに何も無料でくれたことがない。誰も希望を差し出したことがない」

間。

「罠かもしれん。そうじゃないかもしれん。だが本物である可能性が少しでもあるなら……」

「……賭ける価値がある」

村長はゆっくりと頷いた。

「使節を送る。グレンマールを見る。言う通りなら……」

「……誓う」


アッシュフェンが一番早かった。

村長は手紙を読んだ。

自分の土地の塩を見た——グレンマールを苦しめたものと同じ。

バターを見た。チーズを。

自分の民を見た——土地と戦う百六十世帯。

「グレンマールを知っている」と言った。「知っていた。死んだ土地だ。うちより酷い」

間。

「彼らが成功したなら……」

顔を上げた。

「男爵のところへ連れて行け。今すぐ」


開拓者出発から三週間後——交渉、使節団の準備、帰路の時間を含めて——ヘリオは使節団を迎えた。

ミルブルック:村長と長老五人。 ソーンホール:村長と代表者十人。 アッシュフェン:村長とほぼ百人(自分の目で見たかった)。

グレンマールを案内した。

畑を見せた——塩であるべき場所が緑だった。

ウーロを見せた——伝説の獣が、飼い慣らされている。

トンネルを見せた——地下都市、完璧な避難所。

安定した六人の元人狼たちの家を見せた——殺されずに治療された若者たち。

そして人々を見せた——数百人が笑い、働き、生きていた。

ミルブルックの村長は再び目を潤ませた。

「本当だ……全部本当だ」

ソーンホールの長は目を見開いていた。

「どうやって……どうやったんだ?」

「仕事だ」ヘリオは言った。「科学。そして物事をそのままにしておく必要はないという拒否」

アッシュフェンの長は彼の目をまっすぐ見た。

「何を望む?」

「忠誠。仕事。信頼」

「与えるものは?」

「保護。食料。未来。そしてあなたの民を私の民と同じように扱うという約束」

長い沈黙。

そしてアッシュフェンの長がひざまずいた。

「私、アッシュフェンのデリックは、グレンマール男爵ヘリオ・ヴァロリンに忠誠を誓う。我が民はあなたの民。あなたの大義は我らの大義」

他の二人の長は顔を見合わせた。

そして、ゆっくりと、彼らもひざまずいた。

「我ら誓う」


その夜、ヴィヴィアンは計算をやり直した。

総人口:約二千八百人。

支配領土:グレンマール+ミルブルック+ソーンホール+アッシュフェン=約二百四十平方キロ。

潜在的生産量:労働力が拡大すれば……

……現在の需要の九十五パーセントを満たせる。

さらに群れを拡大すれば……

……六ヶ月以内に需要を超える。

ヘリオを見た。

「領地を作ったのね。半年も経たずに」

「俺たちが作った」ヘリオは訂正した。「みんなで」

「いいえ。あなたが可能性を見た。私たちはただ実行しただけ」

間。

「それで、国王は?」

ヘリオは窓の外を見た。

南へ。首都の方へ。

「国王は、俺にくれた死んだ土地が……」

「……無視できないものになったと知るだろう」

『そして止められないものに』とリキが付け加えた。

まだだ、とヘリオは言った。だが彼は試みるだろう。

『だがすぐに俺たちは大きすぎる存在になる』

『強すぎる』

『必要とされすぎる』

『そうなれば……』

……交渉だ。

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