表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/18

第10話 宇宙の手術入院(2回目)

宇宙は段々、日常動作が出来るようになって来ていた。


そんなある日、主治医の先生から、


首の骨化症(難病指定)になっていると宣告を受け、


それで、今回…一度、退院して、


またその手術をしましょうと言われたようだ。




宇宙は、「なんで僕ばかり、こんな思いをしなきゃなんだ…」


と電話で叫んでいた。




凛子はやっと、歩けるようになって来て、


頑張ろうとやる気になって来たのに、


また宇宙のモチベーションが、


だだ下がりになってしまう事を恐れたのだった。




宇宙は会社にその事を報告すると…


一回目の手術入院等で3ヶ月も休んでいる所へ、


また別の手術で、いつ復帰出来るか分からない状態は困るから、


ケアマネージャーの仕事に変えてくれるのなら、


在籍してもいいと言われたのだった。




でも、宇宙は今の職場では、資格取得しただけでも、


いじめにあったりしているので、


その中でケアマネージャーの仕事をするのは、


考えられないと思ったのだった。




更に、妻も宇宙がこんな状態なので、


不安でパニックになってしまって、


こんな生活は嫌だ。と言い出して…。


「離婚する!」とか発狂するようになったのだ。




こういう時、一家の主というのは、


自分が負傷を負うと…大変な事になるな!と


宇宙は初めて痛感させれたのだった。


宇宙は自暴自棄になりそうになって、


感情もいつどうなるか?分からないぐらいまでに来ていた。




凛ちゃんに電話で、今の状況を話して、


気持ちを落ち着かせてもらおうと思ったのだ。




凛ちゃんはゆっくり宇宙の話を聞いてくれた。


今は奥さんは色々不安で、つい「離婚する!」って


言っただけだと思うよ。


だから売り言葉に買い言葉は、絶対にだめよ~と言ってくれた。




凛ちゃんのおかげで、宇宙は感情をなんとか抑える事が、


出来ているのだった。




いよいよ、2回目の手術の日がやって来た。


宇宙は、退院後、1回目の時とは違って、


冷静にやるべき事をスピーディーに準備等をしたのだ。


ちゃんとお祓いもしてもらって心身ともに、


万全な状態で今日という日を迎えたのだ。




確かに、前回よりも難易度が高い手術なので、


怖さはあったが、ここまで来たら、


もう主治医の先生にお任せするよりほかないと


「祈り」の悟りを開いたのだった。




凛子は宇宙の病室近くで、


すれ違った一人の女性の視線が気になった。


何か邪悪なものを感じ、何やら胸騒ぎがしたのだった。




宇宙の病室に行くと、宇宙がさっき、


会社の人がお見舞いに来てくれたんだ…と


話してくれた。




その女性は、宇宙が立て続けに手術入院をしているので、


心配になったらしく、「早起き会」って所に出向いたら、


「良い話」をしてくれるので、それを聞いたらいいと


言われたようなのだ。




凛子は宇宙に、「本当に宇宙の事を思ってくれている人は、


そんな早起き会に出向いて、良い話を聞きなさい。」


とは言わないと思うよ。


そんな「良い話」なら、お見舞の時に、


話してくれたらいい事だと思うと言った。




もしかして、さっき私がすれ違った女性なのかな…。


肩ぐらいまでの茶髪に、切れ長の目をしてない?


って凛子は宇宙に尋ねたのだった。




なんで?凛ちゃん分かったの?


やっぱりそうなのね…と凛子はその理由を話したのだった。


宇宙は「そんな僕の心の弱みに付け込むような人だとは、


思っていなかった」とかなり驚いていたのだった。





しかし、宇宙が手術入院し始めて、


今まで知らなかった周りの人間模様を感じる事で、


より宇宙の事を知る事は出来てはいるのだが、


かなり怪しい人物がちらほら居るし、


宇宙は精神的にも弱ると、「危険察知能力」が、


低下するから心配だな、と


思ったのだった。





宇宙は首の手術後、今の病院には後、数日しか居られないし、


自宅に帰っても、日常動作もままならない状態なので、


返って家族に迷惑をかける事にもなる。




転院先ではリハビリも出来るので、しっかり治してからの方が、


宇宙的には安心ではあったのだが、


そうなると仕事復帰が遅くなるか…


また会社との相談だな…。と思案していたのだ。




最近は、凛ちゃんには、内情を全て話せて、


相談を出来るのでとても心強い。


凛ちゃんは僕の健康が一番!!と言ってくれたので、


転院を決意したのだった。




転院先では宇宙は自ら「仕事復帰プログラム」を作って、


朝からそのルーティーンで、


入院生活をスタートして頑張っていた。


転院先が凛ちゃんの家に近い事もあって、


毎日、仕事帰りにお見舞いに来てくれた。




宇宙はとても凛ちゃんの笑顔に癒されていて、


毎日、凛ちゃんが「たまごパン」を買って持って来てくれる、


この時間が待ち遠しくてたまらなかったのだ。




宇宙は、まるで子供がお母さんが来るのを、


待ち望んでいるかのように、病室の窓から、


凛ちゃんの姿が見えると、エレベーターで降りて、


待合所の前まで向かって行くのだった。




宇宙:「凛ちゃ~ん」




凛子:「あっ、宇宙~、ここまで来てくれたのね。」




宇宙:「だってね、物凄く待ち遠しかったんだもん。」




凛子も宇宙の純真無垢の可愛らしさに癒されていたのだった。




宇宙は凛ちゃんに支えられながら、


仕事復帰に向けて前向きに取り組む日々を送っていた。


会社から連絡が来て、現職復帰を早急にするか、


ケアマネージャーをするか、究極の選択を強いられ、


有給を全て消化に充てて、


宇宙は「退職」する事を決めるのだった。




無事退院はしたのだが、現実的にやはり収入がない事で、


国民保険の支払い等、かなり金銭的に追い詰められ、


不安な毎日を宇宙は送ってはいたのだ。




凛子も出来る事は力を貸してあげたいので、


国民保険を分割出来るのを調べたり、求人案内等を一緒に見たり、


今できる事を二人で協力し合いながら、


この状況を乗り越えようねって、話したりしていた。




その甲斐もあって、無事に新しい職場に就職する事が出来た。


まだ体力を使うのは難しいので、「ケアマネージャー」の仕事を、


始めて見る事にしたのだ。




新しい職場に、初めての職種なので、


何もかも初過ぎて、宇宙は毎日、クタクタだった。




仕事を教えてくれる人はとても温厚で優しいのだが…。





先日…院長の奥様を初めて見かけて、


宇宙は…「危険予知」を感じたのだった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ